虹裏img歴史資料館

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20/07/22(水)22:51:35 【『両... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1595425895021.jpg 20/07/22(水)22:51:35 No.710854815

【『両儀式』と一緒に、再び海辺へやってきた。】 【前回遭った時と同じ場所に、骸骨…いや、『山の翁』がいた。】 「来たか…召喚者よ」 【前回のような恐怖や緊張はない。不思議と、俺の心は凪いでいた。】 『はい。来ました。…『アサシン』』 「記憶は戻ったか。重畳なり。ならば、答えを得る覚悟もできているはずだ」 『翁…あなたは一体…』 「事を急くな。貴殿が問いかけるべきは我にあらず。 …貴殿も気付いているはずだ。その答えを持ち合わせているのは誰なのか」

1 20/07/22(水)22:52:07 No.710855037

【…ずっと避けていたことだった。けれど、これ以上目を背け続けることはできない。 俺は『両儀式』に向き直った。】 『式さん…教えて欲しい。ここは、どこなんだ…?』 【『両儀式』は海を見つめながら呟いた。】 「…ここは、あなたを癒す揺り篭。私が叶えた、あなたの願いの果て。 あなたも、そろそろ思い出せるんじゃないかしら? あれは…そう、私たちがラスベガスから帰ってきてすぐのことだった。 あなた、倒れたのよ。もはや珍しくもないことだった。当然、マシュさんや皆が心配したわ。 けれどあなたはそんな心配を笑顔で跳ね除けて、誤魔化すことに慣れてしまった。 だから聞いたの。『あなたの望みは何か』って。 ええ、いつものあなたならにべもなく躱す質問でしょう。 でも、あの時は答えてくれた。『ゆっくり休みたい』と。

2 20/07/22(水)22:52:30 No.710855232

誰も傷つけず、誰にも傷つけられることもなく、穏やかに過ごしたい、そうあなたは言ったわ。 …だから、あなたを休ませるためにここを作った。 本当は、『上書き』してしまってもよかったのだけれど… あくまで小休止のための場所だから、特異点という形を取った。 それなら他の皆も遊びに来れるし、必要がなくなったら後腐れなく消えるでしょう? せっかくのお休みだから、『役割』を与えてカルデアのしがらみや重責を舞台袖に隠して… それから、続く毎日に退屈しないように『七不思議』も考えた。 でも、結局は…」

3 20/07/22(水)22:53:03 No.710855477

【『山の翁』が後を継ぐ。】 「結局は、その浅慮がこの地に獣を呼んだ。…いや、獣と呼ぶのもおこがましい道化か。 己が主のその命を危険に晒したのだ。…サーヴァントの分を弁えた行動とは言えぬな」 「手厳しいわね…でも、返す言葉はないわ。 私のエゴで、彼を危ない目に遭わせてしまった。 降り積もる呪詛、そして七不思議の枠で暴走したサーヴァント。 それを防げなかったのは…私の不明ね」 「汝の咎はそれだけはない。あの晩鐘の音はまだ汝の耳に新しいはずだな」

4 20/07/22(水)22:53:40 No.710855712

【あの日本屋敷の夢から覚める直前に聞いた鐘の音。あれはやはり、『山の翁』の宝具だった。】 「警告はしたはずだ。我が召喚者の歩みを阻むこと能わず、と。 一時の休息であるならば、許そう。だがその旅路を断ち切ることはこの我が許さぬ。 その終わりを決めるのは我らサーヴァントではない。召喚者自身なのだ」 【厳かに、『山の翁』が『両儀式』を糾弾する。浜に重い沈黙が流れた。】

5 20/07/22(水)22:53:52 No.710855792

「…時に召喚者よ。件の呪術師とは見えたか」 【アキラのことだろう。俺が口を開く前に、服の裾から式神が滑り落ちた。 …小さな文字で何か書かれている。】 [久しぶりにいい吠え面が拝めた。感謝する、藤丸殿] 【式神が風に乗って、沖へと流れる。】

6 20/07/22(水)22:54:06 No.710855891

書き込みをした人によって削除されました

7 20/07/22(水)22:54:31 No.710856070

【『山の翁』の言う通りだ。最初はあれだけいたサーヴァントたちも殆どいない。 調査の対象だった七不思議も、いつの間にか霧散した。…もうここには、何も残っていない。】 「召喚者よ。貴殿の咎ではないとはいえ、この領域は貴殿の言が元になったもの。 ならばこそ、終わらせるのも貴殿の言でなければいかぬ。…易いことではないのは承知だ。 だがこれは貴殿の夢であると同時に貴殿のサーヴァントの夢でもある。貴殿の手で打ち砕かねば」 【唇を噛み締める。それだけが道ではないはずだ。その気になれば、 『両儀式』ならこの夢を現実にしてしまうことだってできる。 永遠の休息に身を委ねることだってできる。 …けれど、やっぱりそれは、俺にはできない。 今まで歩んできた道を、今までつけてきた傷を、否定することなんてできない。】

8 20/07/22(水)22:55:00 No.710856269

『…式さん。今までありがとう。俺のため、だったんだね。 あなたと過ごした夏は…怖い思いもしたけれど、本当に楽しかった。 けれど、いつまでも夢を見ているわけにはいかないんだ。 俺は…戻らなきゃいけない。一緒にカルデアに戻ろう、『両儀式』。 戻って、一緒に戦おう。どれだけ辛い事でも、俺は逃げたくない。…それが、俺の願いだ』 「…そう。それなら、私がそれを否定する道理はないわね。 名残惜しいけれど…帰りましょう立香…いえ、マスター。こちらこそありがとう。 …私も、とても楽しかった。」 【言葉とは裏腹に、『両儀式』が寂しそうに笑った。】

9 20/07/22(水)22:55:22 No.710856429

【気付けば、『山の翁』は砂を立たせることもなく消えていた。 顛末を見届けて、退去して行ったのだろう。】 【これ以上語ることは、あまりない。その日は『両儀式』と一緒に穏やかに過ごし、 いつものように寮の部屋で眠り、そして… 目覚めれば、そこは見慣れたカルデアのマイルームだった。】

10 20/07/22(水)22:55:40 No.710856517

【夏休み特異点 『両儀式』編をクリアした。夢が終わり、夏の記憶は遠ざかり消えてゆく。 それでも、彼女と過ごした日々に意味はきっとあったはずだ。】

11 <a href="mailto:おまけ">20/07/22(水)22:56:54</a> [おまけ] No.710857022

【次の特異点、いや『人理崩壊域』は危険な任務になる。 十七世紀の江戸城に、護衛もなく単身一人で乗り込まなければいけない。 けれど、カルデアから消えた皆を助けるためにはそれしかない。 覚悟を決めかけた俺に、聞き覚えのある声が届いた。】 「…なるほど、事情は分かったわ。 それほど危険な特異点なら、私も少しは張り切らなくちゃね。 どうやら、このカルデアで、ただひとり難を逃れたサーヴァントのようですし。」 『あ----あなたは----』 「ええ。サーヴァント、『両儀式』。 騒ぎを聞いたから、かけつけたわ。 それで、日本なのね?……いつ出発するの?私も同行するわ。」 【……あれ?】

12 20/07/22(水)22:57:46 No.710857394

まぁ式さん編はそうなるか…

13 20/07/22(水)22:59:13 No.710857941

単独…なんちゃらあるもんな…

14 20/07/22(水)22:59:39 No.710858106

望みを聞きつつちょっと自制心ある「」式さん初めて見たかもしれない

15 20/07/22(水)23:00:36 No.710858468

りょ…両儀院…?

16 20/07/22(水)23:01:02 No.710858655

翁との絡みは新鮮というか こういう風に叱られたり諭されたりする剣式さんとえっちらおっちら二人三脚していくのいいよね…

17 20/07/22(水)23:03:21 No.710859620

殺式もらっきょでCV中田譲治に小難しい言葉で説教されてたしな…

18 20/07/22(水)23:06:01 No.710860694

あれは説教っていうよりただのストーカーでは…

19 20/07/22(水)23:08:24 No.710861607

剣式さん大奥のステージ似合いそうだなぁ… せっかくだしイベントで使ってみようかな

20 20/07/22(水)23:22:48 No.710866646

何気に夏休み特異点初のクリアだ

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