20/07/16(木)00:26:27 （ﾀｯﾀｯﾀ... のスレッド詳細
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20/07/16(木)00:26:27 No.708890741
（ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀ…） 紅「お散歩楽しいのだわっ」 ｢｣「…あぁ、そうだな。本当にそうだな……」 紅「どうしたの？泣きそうな顔をしているのだわ」 ｢｣「いや…ただまたマツとこうして散歩がでできるなんて思ってなかったからつい…」 紅「私に言わせれば｢｣は粗忽者ね。盂蘭盆会で帰ってきているんだから一緒に散歩すればいいじゃない」 ｢｣「だってリードもないんだぞ。どっか行ったらって心配になるじゃん」 紅「マツって脱走とかしたの？」 ｢｣「一度だけね。あのときは青ざめたよ。なにせ俺以外には懐かないだし」 紅「懐かないとどうなるの？まさか手当たり次第に噛みつくとかではないでしょうね」 ｢｣「そりゃ番犬だもん。俺も何度か噛まれたことがあるぞ…まで手に傷跡が残っている」 （ﾀｯﾀｯﾀｯ…ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀ……） 紅「いま、済まなそうに｢｣の後ろの方に行ったのだわ」 ｢｣「そ、そうなの？……足音だけの霊だとよく解らないや」 紅「あなたが考えているよりずっとお利口さんよ。ちゃんとあの世から迷わずおうちに戻ってくるのだから」
1 20/07/16(木)00:27:07 No.708890937
｢｣「脱走して、捕まえようとしても向こうは追いかけっこをしていると思ってるから」 紅「そうね。お外で遊べて楽しい、って思ってたでしょうね」 ｢｣「人様を咬んだらどうしようとか、車に轢かれたらどうしようとかあのときは本当に恐ろしかった」 紅「いまは絶対ないわね。ちゃんと｢｣の傍らを歩いているのだから」 ｢｣「そうだな…咬みたくても咬めないし、ホッペを舐めてくれることもない…」 紅「可笑しなところでpessimistね。“放蕩息子の帰還”って話を知ってる？」 ｢｣「聖書に出てくるあれだろ。財産を全部使い切って戻って来る息子の話」 紅「あそこで放蕩息子のお父さんは大喜びをして息子を迎えてあげたのだわ。いなくなったものが帰ってきたって」 ｢｣「マツがその放蕩息子か……ものは考えようだな」 紅「毎年２回も帰ってくるのだからとってもお得なのだわ」 ｢｣「そうだな…って待て。今年も新旧でお盆やるのか？」 紅「当然よ。｢｣だって逢いたいでしょ？ねっ、マツもそうでしょ？」 ｢｣「…来月までに新しい靴を買わないとな」 紅「そうね遠くまで歩きたいわね…もっと｢｣の昔話を聞きたいし。来月も必ず帰ってきてね…」
2 20/07/16(木)00:32:19 No.708892391
この時期はしんみりした話が多いな…