20/05/29(金)19:51:03 「俺で... のスレッド詳細
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20/05/29(金)19:51:03 No.694365801
「俺で良ければいつでも甘えてくれ」 と言われ、礼も述べたものの。 (具体的にどうすればいいのかしら?) その方法が、リースにはわからなかった。 考えた末に出た結論は、とりあえず彼にして欲しいことを頼んでみる、というものだ。だが、自分がホークアイにして欲しい事とはなんだろうか。 再び考え込んで、そして思い至ったのが――ローラント城での、彼とのやり取りだった。 (え…!? でも、その、そんな) 慌てて別の案を検討しようとするが、一度思いついてしまった望みはすぐには消えてくれなかった。そしてそんな状態では、他の案などというものも浮かんでこない。 (は…恥ずかしい、けど…遠慮しないでいいって、言ってくれたし…) なので勇気を振り絞り、それでも消え入りそうな声で、彼に頼んでみたのだ。 「あ、あの…」 「ん? どうしたリース?」 「お、お願いが…あるん、です、けど…」 「早速か。オーケー、なんでも言ってくれ」
1 20/05/29(金)19:51:23 No.694365898
なんでも。ということは、少しばかり恥ずかしい頼みでも大丈夫ということだ。それが最後の一押しになった。 「あの、その…ロ、ローラント城でのこと…憶えて、ますか…?」 「うん? ああ、あの時か。もちろん憶えてるさ。あの時はちょっと、我ながらテンションがおかしなことに――」 「あの時のを…もう一度、お願いできませんか…」 顔から火が出そうな程に恥ずかしかったが、それでも言う事が出来た。 一瞬、ホークアイが沈黙した。彼だけではない。やり取りを見ていた他の仲間達もだ。 「…え? マジで?」 ホークアイが確認してくる。なにか、見てはいけないものを見てしまった、というような顔だった。 (や、やっぱり、言わない方が良かったかしら…?) 即座に後悔が沸き上がってくるが、しかしここで引っ込めてしまっては、折角振り絞った度胸が無駄になってしまう。 先程よりも強い決心と共に、リースは頷いて見せた。 「…そうか、わかった。約束したもんな」 言って、こちらの頬に触れてくる。あの時と同じだ。 (あの時はただただびっくりして、上手く話すことも出来なかったけど…今度は)
2 20/05/29(金)19:51:38 No.694365975
目を閉じて、彼が触れてくるのを待つ。もう一方の頬に、やはり彼の手が触れた。 (…あら?) その時点で、違和感はあった。あの時との、僅かな差異。だがそれを吟味するよりも早く。 唇に、暖かいものが触れた。 (――!!!?) 覚悟していた箇所とは違うところに触れられ、リースの脳内には大量の疑問符が出現した。 「…これでいいかい、王女様?」 目を開くと、神妙な顔をしたホークアイの姿が見えた。 (え!? 今、頬じゃなくて、く、く、口、に…!?) 事態に理解が追い付かず、浮かんだ疑問を言葉にすることも出来ない。よく見れば、彼の後ろにいる四人もぽかんと口を開けていた。 …文句を言うべきだろうか。そこじゃない、と。そこじゃなくて、頬にして欲しかったんですと、やり直しを要求するべきだろうか。だが。 (わた、わたし、ホークアイと、唇で…!?) たった今味わった感触を思い出し、リースは自分の唇に手を当てた。そして、こう言ってしまったのだ。 「…は、はい。その、ありがとう、ございます…」 彼の顔を直視することは出来なかったが。
3 20/05/29(金)19:52:12 No.694366146
一度味わってしまえば、そしてそれが自分の望む限り何度でも手に入ると知ってしまえば、もう歯止めは効かなかった。 事あるごとに、リースはホークアイに口付けを求めたのだ。 「あの…また、お願いできますか?」 「ホークアイ、ご褒美を下さい」 「……」(目を閉じてスタンバイしている) 要求の仕方もどんどん遠慮のないものになっていき、一日の回数を数えたら確実に両手でも足りないだろう。 (けど、ホークアイだって嫌そうには見えないし…) 自分の要求が周囲の目にどう映るか、などとは思いも寄らず、リースは彼の行為に甘える事をやめられなかった。その結果―― 「ごめんリース。実は、アンジェラ達から苦情が出てるんだ。…見てるだけで恥ずかしいから、少しは自重しろ、って」 唐突な、終息宣言を下されたのだ。 そこでようやく、リースは自分がどれだけ恥ずかしい真似をしていたのか思い至った。瞬時に顔に血が上る。
4 20/05/29(金)19:52:25 No.694366215
「ごごご、ごめんなさい! そ、そうですよね! わたしったら、なんてはしたない…!」 「いや、俺も悪かったよ。断るに断れなくて――だから、さ」 と、頭を下げているリースの耳元に顔を近づけて、ホークアイが囁く。 「今後は、バレないようにしよう。回数は減っちゃうだろうけど…その分、本気でやるから」 「え…本気、で?」 じゃあ、今までのは本気じゃなかったんですか? と、口に出すよりも早く。 リースの唇は塞がれていた。 そして――彼曰く「本気の」口付けを、たっぷり数十秒は味わう事になったのだった。
5 20/05/29(金)19:52:35 No.694366261
キスをねだるリースというシチュを今度はリース側から書きたかった ただそれだけ
6 20/05/29(金)19:58:47 No.694368157
いいぞもっとやれ
7 20/05/29(金)20:02:43 No.694369579
触手に勝った王女
8 20/05/29(金)20:20:26 No.694376209
恋人繋ぎしてホークアイの膝の上で唇ねだったりしてるといい
9 20/05/29(金)20:23:31 No.694377445
素晴らしい怪文書だな! もっとくれ!
10 20/05/29(金)20:23:47 No.694377558
おでこくっつけようとして1ルピーが邪魔になってそう
11 20/05/29(金)20:30:48 No.694380541
なんだよやっぱりホークアイが悪いんじゃんいいぞもっとやれ
12 20/05/29(金)20:38:26 No.694383915
今日例のいい子にしててくれよのシーン見たけどあれホークアイが仲間だと優先されるのね やっぱりホークリ良いと再確認した