ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
20/04/27(月)04:01:22 No.683329197
私は走っていた、なんで走るのかって？走るだけの理由があるから走るのよ。 しかし、どうしてこうスカートってやつは走りづらいのかしら…！ 「待って義姉さん！寮の廊下は…」 ごめんねキース、私はそれでも走らなきゃいけないの。 「待っててね…ソフィア…今、行くから！」
1 20/04/27(月)04:01:44 No.683329222
屋敷にいた頃も、何度か風邪をひく事はあった、でも、今程に辛いと思う事はなかったと思う。 なぜ、こんなにも辛く感じるのだろう、一人で居ると心根が弱ってしまうのだろうか あ…、そうだ、一人が辛いから、一人で居ることが辛くなっているんだ、今の私は。 外が怖くて、一人部屋に籠もって本を読んでいた、あの頃と随分変わってしまった。 どれも、これも、全てあの方のおかげだ、私の手を引いて陽の下に居場所くれた。 「カタリナ様…」 寂しさが口をついて、思わず名前を呼んだ、その時 「ソフィア！大丈夫！？」 カタリナ様はあの日のお茶会と同じように私の孤独を切り裂いて現れた。
2 20/04/27(月)04:02:01 No.683329245
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3 20/04/27(月)04:02:39 No.683329289
「ソフィアが風邪をひいたって聞いて居ても立っても居られなくて走って来ちゃったの！」 私の大事な大事な友達の一大事なのだ、そのくらいのルール違反は許されると思う！ ソフィアは普段も儚げな美少女ではあるけど、今はそれに輪をかけて薄幸だ、吹けば飛んでしまいそう。 風邪ってやっぱりそんなに辛いのかしら、私って風邪とかひいた事ないからわからないのよね…！ とかなんとか、考えている間にポーッとソフィアの顔が赤くなった、いけない！熱が上がったのかしら！ よく見ると目も潤んでるし！これはもしかしたら重病なの！？
4 20/04/27(月)04:03:01 No.683329321
それなのにソフィアは、 「申し訳ございません、パジャマのままで…」 と、身体を起こして、私をもてなそうとしている、なんていい子なのかしら 「いいのよ、ソフィア、ほら横になって」 と、ソフィアの肩をそっと押してベッドに寝かしつける、そして乱れた布団をかけてあげる。 なんだか、前にもこんな事、あった様な、そうあの時は…確か、あっちゃんが風邪を引いてて 風邪をうつしちゃうよって、あっちゃんが言うから、私は風邪なんてひいたことないから！って そしたらナントカは風邪ひかないって本当なのねって、全くなんて酷い親友なんだろうか そう、あっちゃん、私の…親友…。
5 20/04/27(月)04:03:37 No.683329360
「…タリナ様？カタリナ様？」 呼ぶ声に空の彼方に飛んでいった私の意識は、急速に今へと帰って来た、そっか、前にもあったな、お見舞いイベント。 「ごめんなさい、考え事をしてたらついぼーっと…」 「いいえ、いいんです」 ソフィアは何が楽しいのか、鈴を転がすような声で笑っている。 まあソフィアが笑ってるならいっか！とお見舞いの成功を確信してた時だった、コンコン、と扉を叩く音が 「義姉さん、あんまり長居すると良くないよ、疲れているんだから」 キースだ、我ながら出来た義弟の気遣い、確かに、疲れているのにあんまりぺちゃくちゃとお喋りするのはよくない、そろそろお暇するとしよう。 「カタリナ様…」 ソフィアはとても名残惜しい雰囲気だ、正直、私も、もっとソフィアとお話して居たいけど。 「ソフィア、今はゆっくり休んで病気を早く治してね」 「病気が治ったらまた、ロマンス小説のお話をしましょ？」 そう言うと、ソフィアは 「はい…！」 と、花の様な笑顔で答えた、くぅ…！美少女ね…！
6 20/04/27(月)04:03:52 No.683329376
お待たせキース、そう言いながらソフィアの部屋を後にする、するとそこには義弟のキースと… 「り…寮母さん…？なんのご用件で…？ソフィアなら風邪で…」 「いいえ、カタリナ・クラエス、私はあなたに用があるのですよ」 「先程、寮の廊下をまるで徒競走のレーンと勘違いした様に駆けていた件に関して詳しく」 うわ、これは、長時間コースの予感…！私は、助け舟を求めてキースに… キースは、仕方ないよ、とその整った顔の表情だけで答えた、そ…そんな…！ 寮母さんのお説教は日が暮れるまで続いたのだった…。
7 20/04/27(月)04:04:07 No.683329390
おわり
8 20/04/27(月)04:08:44 No.683329718
これにはGNあっちゃんもご満悦…
9 20/04/27(月)04:12:30 No.683329976
ソフィアが直接狙うようになっちまうー！
10 20/04/27(月)04:14:10 No.683330089
GNあっちゃんがやっぱり変わってないなあって呆れながらも嬉しそうに呟いてそう
11 20/04/27(月)04:30:27 No.683331035
学生寮だから成人後の話しなんだな スカートまくり上げておっぱいバルンバルン揺らしながら全力疾走だなんて キースはあえて後ろからガン見しながら付いていくことにした
12 20/04/27(月)06:17:45 No.683336792
良い…ありがとう…
13 20/04/27(月)06:38:08 No.683338189
なんで深夜に…