ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
20/02/21(金)13:15:23 ID:mPUUGFPI mPUUGFPI No.664912492
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
1 20/02/21(金)13:16:48 No.664912713
おっとあいつのお嫁さん発見伝ね
2 20/02/21(金)13:16:56 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664912740
削除依頼によって隔離されました 難産すぎた……。でも158話の失敗をフォローするためにはこうしないと。過去の自分をぶんなぐってやりたいです。なぜ私はよりにもよって赤き楔で設定ミスをしてしまったんだ! 上条当麻と自動書記ヨハネのペン② 亡くしたモノ、もう二度と会えない君 大切だった。 命を懸けて守るくらい、本当に大切だった。 上条にとってインデックスとはそういう存在だった。 「とうま?」 思い出がよみがえる。過去の記憶が脳裏に浮かんでいく。上条は忘れている。インデックスとの出会いも、インデックスを助けた経緯も、何もかも忘れてしまっている。ただ、だが、記憶になくても心は憶えているから。何もかも忘れてしまっていても本能には刻まれているから。 大切な存在で大切な同居人。 だからこそ、 「………………………でもな、違うんだよ」 「?」
3 20/02/21(金)13:17:09 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664912782
削除依頼によって隔離されました もちろん、それに縋りたい気持ちはあった。それに縋りつくことができれば楽になるだろう。現実を直視せず幻に逃げて、夢を見ることを選べば上条は今すぐにでも楽になれる。 だけど、それは過去を侮辱する行為だ。 インデックスとの生活を無にする行為だ。 「そうじゃ、ないんだ」 目の前で自分の事を心配げに見つめる少女。優しさがあふれる表情と、思わず守ってあげたくなるような気配をしている少女。同じだった。声色も、表情も、気配も、きっと記憶も、同じだろう。だが、だからこそ違う。同じでも同じではない。違いがなくとも違っている。 理想的な程に理想的な、想像通りの姿を見せてくれる少女は、だからこそ間違っているのだ。 「違うんだよ!」 この少女は、 「お前は、インデックスじゃないんだろ!?」 インデックスではない。 「――――――――――――――――――――――――――」
4 20/02/21(金)13:17:19 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664912799
削除依頼によって隔離されました 不思議そうな、本当に不思議そうな、あるいは困ったような、または悲しそうな、そんな表情を浮かべる少女。あぁ、あぁ、あぁ!確かに、確かに、だ。完璧に完全に完成されているほどにインデックスと同じだった。思わず認めてしまうほどに、縋ってしまうほどに、逃げたくなるほどにインデックスと同じだった。 だが、それだけだ。 同じでも違う。 いいや、同じだからこそ違う。 ただ近しいだけの間柄なら分からなかっただろう。ただ親しいだけの間柄でも分からなかっただろう。けれど、上条とインデックスの関係は不幸なことに特別だった。特別で特異だった。だから気付いた。故に気付けた。スワンプマン、テセウスの船、哲学的ゾンビ。見分けのつかない同一でありながら確かに違うそれら。 インデックスと自動書記ヨハネのペン。 図書館と人間。 「何言ってるの、とうま?」 「やめろ!そんな風に話すなよ!」 「私はインデックスだよ?」
5 20/02/21(金)13:17:30 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664912824
削除依頼によって隔離されました 「これ以上、それ以上ッ!……俺の知ってるインデックスの事を、汚さないでくれよ……」 「私が、インデックスだよ?」 「お前は、お前は……っ、おまえ、は……!」 言葉にならない。 言葉にならない。 言葉にならない。 なぜだ、どうしてこうなった。なぜだ、どうしてそうなった。なぜだ、どうして喪った。 なんで、インデックスは、死んだ消えた? 今此処にいる、インデックスの身体をした少女は、誰だ? 「はぁ……。とうまは根本的に勘違いしてるんだよ」 「かん、……ちがい?」 「そもそもとうまの知ってるインデックス私なんて本当はどこにもいないんだよ?」 「どこにも、いない?」 「そう、とうまの知ってるインデックスは所詮仮想人格ナンバー006『哀れな子羊アニュス・デイ』。空の器肉体に宿った仮初の人格精神に過ぎないの」
6 20/02/21(金)13:17:46 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664912859
削除依頼によって隔離されました インデックス――魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitoruの抱える闇は、上条当麻が思っているよりもはるかに深い。かつて、確かに上条はインデックスのことを救った。だがそれは所詮一面的で一時的な救いでしかない。魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitoruという存在を縛る枷の全てを外せたわけではない。 首輪、自動書記ヨハネのペン、断罪処罰ジベット。 魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitoruは有用で有益な存在だ。故に、イギリスの敵対勢力に奪われた際の対策は万全にしなければならない。そこに人権などという概念はない。魔導書図書館はあくまで兵器であり、図書館なのだから。 「さっきも言ったけど、とうまの知ってるインデックス私は魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私の一側面、一人格に過ぎない。このインデックス私――とうまの知ってるインデックス私は魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私が欧州を脱出する際に与えられた仮想人格の1つにすぎないの」 「仮想、人格?」
7 20/02/21(金)13:17:55 No.664912879
またコピペキチガイかよ
8 20/02/21(金)13:17:59 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664912891
削除依頼によって隔離されました 「本来、魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私はその名の示す通りただの図書館にすぎないんだよ。図書館、つまりは魔道書書物の知識を引き出すための書庫入れ物に過ぎない。でも、せっかく人間を図書館にしたのに、それが無感情で無表情で思考も出来ない存在だなんて不便だよね?もちろん、その利点だってちゃんとあるんだけど」 表情と話している内容の乖離がひどい。淡々とした口調に恐怖すら感じる。人権を無視し、人格を阻害され、しかしそれを当然として受け入れる少女。 最初からそうであれと造られた、人型図書館。 「魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私の中に所蔵されている知識は悪用すれば容易く世界を滅ぼせるモノも多いの。だからイギリスは魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私に人格を与えた。ただの図書館じゃなくて、検索に応じて知識を無制限に与えるだけの図書館ガラクタじゃなくて、善悪を判断して意識的に抵抗も逃走も出来るように」 人工的に与えられた人格。イギリスによって調整された人格。どこまでも、どこまでも非人道的なその所業。 救えないし救われない。
9 20/02/21(金)13:18:20 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664912942
削除依頼によって隔離されました 「魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私の中には仮想人格ナンバー006『哀れな子羊アニュス・デイ』の他にもいろいろな人格があるんだよ。自動書記ヨハネのペンは検索者の要求に応じて変化するただの図書館だけどね」 魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorumインデックスという存在は欧州が壊滅した善悪最終生存競争FDEG以後は、基本的には仮想人格ナンバー006『哀れな子羊アニュス・デイ』で過ごした来た。さきほどその人格が表に出てこれなかったのはイ・ン・デ・ッ・ク・ス・が・上・条・当・麻・の・隣・に・立・つ・こ・と・が・不・可・能・で・あ・る・と・断・じ・ら・れ・て・い・る・か・ら・だ・。禁書目録インデックスはヒロインだがメインヒロインにはなれなかった。禁書目録インデックスが地球位相に戻れないことは断じられてしまっている。禁書目録インデックスはもう正気には戻れない。 つまりはもう不可能なのだ。 その認識上、上条当麻があの禁書目録インデックスと再会することは永遠にない。 今のインデックスもまた、あの禁書目録インデックスではない。
10 20/02/21(金)13:18:35 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664912986
「仮想人格ナンバー001は攻撃的な人格の『魔を討つ愚者セイラム・アーカム』だし、仮想人格ナンバー004は逃亡に特化した人格の『不眠不休の逃走者ネッスン・ドルマ』なんだよ」 拳を強く握りしめた。 顔をしかめて、身体が震えた。 全く気が付かなかった。 幻想殺しイマジンブレイカーで壊せない現実という名の壁。どこにでもいる普通の高校生では対処できない組織という名の檻。 あまりにも酷過ぎるのではないだろうか。上条もインデックスも、何もしていない。何も悪いことなどしてない。ただ、世界はいつも理不尽で不条理で、そういう風にできているのだ。 そういう風に。 「人工的に造られた多重人格者。人造的に制作された多重人格者。それが私、それが魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私なんだよ」 「なら、今のお前は」 「だから私はとうまの知ってるインデックスのままなんだよ。とうまが私をインデックス私じゃないって感じたなら、それはただの勘違い」
11 20/02/21(金)13:18:50 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913024
勘違い? こんなに違和があるのに、それがただの勘違い? 「勘違いの誤解なんだよ」 「……………………………………」 なぜ、上条はこのインデックスを違うと感じたのだろうか。口調も、表情も、態度も、気配も、知識も、記憶も同一なら、それは十二分に同一人物のはずだ。 それは、その理由はきっと。 「………………同じだなんて思えるかよ」 自動書記ヨハネのペン。 「分かったよ。理解した。確かにそうなんだろうさ。空の器に入れられた偽りの心人格の1つが今まで俺の接してきたインデックスだっていうんなら、確かにそれを再現して再構成して再誕させれば『同じ』人間になれるんだろうよ」 肩に置いていた手を離す。もう分かった。委細承知した。
12 20/02/21(金)13:19:00 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913043
許せないのはインデックスをこんな風に設定したイギリス。 赦せないのはインデックスの真実に何1つとして気付けなかった自分自身。 「そうだよ?だからとうまは」 「そんなわけねぇだろうが!!!」 思わず大声を上げて怒鳴った。インデックスに対してではない。そんな不条理を強いた誰かと、そんな理不尽に気付けなかった誰かに。 「あいつは、俺の知ってる、俺が一緒に暮らしてきたインデックスは、それだけで唯一なんだよ。記憶が同じでも、人格が同じでも、何もかも同じでも、1度途切れた魂の連鎖はもう2度と繋がらないんだ。人間ってのは、絆ってのは、そんな機械的なシステムみたいにはなれないんだ」 震える。 真っ直ぐと少女インデックスの瞳を見つめて、強く訴える。 喪ったモノはもとには戻らない。だからこそ、この世の全てに価値が存在し、この世の全てが貴くなる。 そんな簡単に言ってはいけないんだ。再構築に再構成、擬似的な死者蘇生。 そんな簡単に出来てはいけないことだ。 「それに、俺の知ってるインデックスは、きっとそんな自覚は無かったよ」
13 20/02/21(金)13:19:13 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913079
「…………それは確かにそうなんだよ。前の哀れな子羊アニュス・デイ――前の哀れな子羊私にはその知識を引き出す権限はなかったから」 「だったら、やっぱりお前は俺の知ってるインデックスとは別人だよ」 「………………………………………………………………………………………………………………………………………………」 その沈黙が何を意味しているのか、上条には分からなかった。ショックを受けているのか、諦観の状態にあるのか、それとも何も考えられていないのか。人間と図書館。仮初の人格に偽物の心。 「――――――対象の要求を再確認しました。仮想人格ナンバー006、『哀れな子羊アニュス・デイ』を条件を絞り、取得可能情報に制限を加えたうえで再構築します。完成まで三十」 「もういいよ」 なるべく優しい声で、上条は魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorumを諭す。 「別に俺は、今のお前を否定したいわけじゃないんだ。……悪かったよ、インデックス」 「とうまの要望には応えられるよ?魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私は、前の仮想人格ナンバー006『哀れな子羊』私に戻れる」
14 20/02/21(金)13:19:25 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913102
「無理をいうつもりはなかったんだ。強制するつもりもないし、お前のことを縛りたいわけじゃなかったんだよ。ただ、…………ただちょっとショックで、少しだけ混乱してたんだ。……なぁ、インデックス……」 「とうま?」 「戻りたくないなら戻らなくていいし、元からあった人格を強制的に再現する必要もない。俺はお前を制限するつもりはないから、お前は自由に『自分』って奴を表現していいんだよ」 「――――――不可能です。魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私は、魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私を縛る3つの『枷』を私自身で外すことはできません。魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私は魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私を表現する方法を、与えられた人格のインストール以外には知りません。魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私の自由行動は、魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorum私という兵器の有用性と危険性を考慮して許されていません」 「3つの『枷』?」
15 20/02/21(金)13:19:43 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913141
「首輪の破壊は未だ不完全です。自動書記今の私の制御権限は未だイギリスが握っています。断罪処罰ジベットにより覚醒状態の私が魔力を練ることは不可能となっています。これら3つの『枷』がある限り、魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorumが自由になることは不可能です」 「それは絶対に外せないモノなのか?」 「不可能です。――私では不可能です。…………ふ可能……、か、のう……?で???か、かかかかのかう?????????????」 唐突に、 ガクン、とインデックスの頭が下がり、ガタガタとインデックスの身体が小刻みに揺れ出した。そして譫言のように、
16 20/02/21(金)13:20:16 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913218
「かっ、かか、可能……可能に、な、り……ました?可能になりました?――――――上位存在による魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorumへの干渉を確認。魔術的遺伝子の強制改竄及び断罪処罰ジベットの強制露出を確認。首輪と断罪処罰ジベットの術式一体化を確認。肉体の再構築、精神の制限解除、魂への魔術的干渉を確認。対抗措置――――――第五章第六節。『拡散』の性質を利用した干渉と判明。対抗防衛魔術構築――貫通されました。反抗措置――――――別位相に存在する上位権限取得存在に対しては実行不可能。外部からの、特異的な干渉により魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorumは再構築されま、――――――緊急事態につき自壊術式の起動―――――――失敗。自爆術式の起動――――――失敗。――――――自殺術式の起動――――――失敗。自死術式の起動――――――失」 「おっ、おい?インデックス……?」 あまりにも急激な変化に上条は思わずインデックスの肩に触れた。異常が起きていると一目で分かった。譫言のように呟かれる言葉から、インデックスに何者かが干渉している?
17 20/02/21(金)13:20:29 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913256
だとしたら、上条に何が出来るわけでもないだろう。だが何もしないでいるなんて我慢できない。だから上条は、インデックスの身体に触れた。インデックスを正気に戻そうと、それが何らかの異常な力による干渉なら幻想殺しイマジンブレイカーで無効化できるかもしれないから。 それがいけなかったのだろうか。 「か、かん、かん、かんんんし、さ、こうい、さい、さいこちくうちこうかしよしょさいせいこうかいねふかちいんくすさいこころかんちじんによしょうきょ削除構築失敗自死再構築再構成再構成再構築構築構築図書館人格構成――――――――――――――――――初期化を、おこないます」 上条もだいぶ追い詰められてるからね。普段の上条ならもちろんこんなことは言わないんですけどね。
18 20/02/21(金)13:20:41 No.664913284
ナニココ
19 20/02/21(金)13:20:42 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913287
空白の主と大悪魔① 原初の0.5 初まりの領域において『空白の主』が根本的な敗北をすることはあり得ない。初まりの領域は原初の世界であり、全ての基礎である場所だ。そして『空白の主』は初まりの領域の住人。全てが繋がっている初まりの領域の住人である『空白の主』を殺すということは、つまり全時間軸に存在する全人類を全滅させるということに他ならない。 故に、『空白の主』を殺したいのであれば全時間軸に存在する全人類を全滅を許容するするしかない。それを否定したいのであれば、絶対に不可能であるが初まりの領域から『空白の主』を引き離すしかない。全時間軸の全人類の生存は逆説的かつ無条件に『空白の主』の生存を証明し、しかしながら『空白の主』の生存は人類の生存を証明しない。理不尽な相互依存関係がそこにはあるのだ。 「から、からから、からからから!」
20 20/02/21(金)13:20:56 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913329
ただ、もちろんの事、単純な実力のみで考えれば現イギリス清教最大主教アークビショップである大悪魔コロンゾンは『空白の主』に勝まさる。アレイスター=クロウリーの原型制御アーキタイプコントローラーによって区分けされた時代アイオーン。イシス、オシリス、そしてホルスの時代アイオーンすらも超越した、さらに先の世界に存在する存在。 全力の魔神複数柱からすらも逃れることの出来る、別位相ですらない『新たな天地』という新世界から地力で脱出可能な力を持つ存在。 大悪魔コロンゾン。 拡散の本質を持つ、真なる邪悪。 神話上の存在でありながらあくまでも人間でしかない『空白の主』では決して勝てない敵。 にも拘らず。 「可哀想。可哀想。七ん十可哀想七奴だ。大悪魔五六ンゾン」 這い蹲っていたのは、膝をついたのは、汗を流しているのははローラ=スチュアートだった。 「ぎ、ぐ」
21 20/02/21(金)13:21:08 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913355
その様を、 かの黄金夜明S∴M∴の創設者の1人であるサミュエル=リデル=マグレガー=メイザースが目にすれば、驚愕のあまり心臓を停止させたかもしれない。 その様を、 近代西洋魔術という形式を作り上げた学園都市の王であるアレイスター=クロウリーが目にすれば、幻と断じたかもしれない。 だって、想像できるか? あの大悪魔が、あの大悪魔コロンゾンが、 アレイスターですら制御できなかった、メイザースをも出し抜いたあの大悪魔コロンゾンが、 たかが『空白の主』程度に敗北しているなど。 「人類七ん十見捨十十四まえば、私七ん十、五の『空白の主』程度、楽二殺せるの二」 言うまでもなく、そして何度でも繰り返すが。 大悪魔コロンゾン最大主教ローラ=スチュアートの実力は『空白の主』を上回っている。確かにこの初まりの領域は『空白の主』の庭だ。だが、だから何だ?その程度の有利ではかの大悪魔との差は埋められない。
22 20/02/21(金)13:21:20 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913390
だから、当然別の要素があった。ありていに言えば、大悪魔コロンゾン最大主教ローラ=スチュアートは非常にらしくないことをしていた。自然分解、拡散の性質、本質的な邪悪。 それが大悪魔コロンゾンだというのに。 「は、ははは、はっ、くっッ!」 だが笑う。 無様な様を晒しているのは大悪魔コロンゾンの方だというのに、それでも笑う。 人間ではない人外はそもそも視点が違う。 最初から全てを超越している存在は絶対的にスケールが違う。 それを、表しているかのように。 「この霊媒アバターでは、これが限界なりけるかしらね」 局地的な勝利が全体的な勝利につながるとは限らない。スポーツの団体戦において1勝が全体の勝ちを意味しないように、ここでの敗けは許容できるものでしかない。けれど、そんなことを知らない『空白の主』にとってこの勝利は違和感にしかならなかった。
23 20/02/21(金)13:21:34 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913422
論ずるまでもなく勝てるはずがない。できるのは時間稼ぎで、それさえもできるかは分からない。 (アルフは何を四十一るのか七……。五の化物を相手二出来るの八、同じ化物の君四か一七一の二) アルフ。 『空白の主』の友人であり同類。 秘匿された真名はbyucgjビュックグジュール・dqsディクェス・finprovzフィンプロブズ・mekhatwxメカトゥウィークス。 ともすれば、魔術側の最高戦力である魔神すらも凌駕するかもしれない存在。 来てくれれば、心強い。 「からからから。……なぜ、殺三七一?……大悪魔五六ンゾン。ま三か、人類を守っ十一るわけでも七一だろうに」 「……いひ、我は悪魔、大悪魔コロンゾンなりけるのよ」
24 20/02/21(金)13:21:51 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913466
正直なところを言えば、圧されているのはこちらの方だ、と『空白の主』は思っていた。コロンゾンの思惑が一切分からない。敗北した?負けた?まさか!そんなわけがない。コロンゾンの強さを『空白の主』は十二分に知っている。た・っ・た・2・週・間・前・に・手・に・入・れ・た・ば・か・り・の・情・報・に・よ・っ・て・コ・ロ・ン・ゾ・ン・の・強・さ・は・更・に・補・強・さ・れ・た・の・だ・。 例え血に伏せ地に臥せた状態とはいえそれでもコロンゾンの強さは何も変わらないのだ。 生命の樹セフィロトの隠されし一線、深淵アビスを守る大悪魔。 この世界■■における、頂点の一角。 「メイザースとの契約はまだ切れていない。である以上、私に貴様は殺せない」 「……かっ、からからから!!!メ一三ース!黄金夜明S∴M∴の三ミュエル=リデル=マグ零ガー=メ一三ースか!!!から、だ十す零八、だ十す零八随分十素晴ら四一事を四十九零た。ま三か、五の私の安全が、そん七語十で保障三零る十八ッ!」
25 20/02/21(金)13:22:02 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913501
『空白の主』と人類種は敵対している。かつて、全ての人類の祖である『空白の主』は全ての人類を愛していた。だが『空白の主』は愛する子供達に裏切られた。『空白の主』が完全に清浄なる存在となり、元いた場所に帰るために作った子供達は、よりにもよって逆に『空白の主』を縛ってきた。 子と親という強い強い関係性を利用して、縛ってきたのだ。人間が名を用いて契約を結ぶように。その繋がりを利用して。『空白の主』と人類種は流血ではなく流れる血によって繋がっているから。 「だったら殺せる!この私でも、人間でも、大悪魔たる君を追放できる!!!」 故にこそ、『空白の主』は初まりの領域などという辺鄙な場所にいる。魔神のいる『隠世』でもアルフのいる『最終血戦城カステルル・ブラン』でもない、常世に対する一切の干渉を制限されたこの初まりの領域に。 エイワスは例外中の例外だ。エイワスも結局のところ常世では霊媒アバターなしに大規模な行動はとれない。そして何よりも契約に縛られる。そう、かつてとあるご令嬢フロイラインと交わした契約は、今もエイワスを縛っている。
26 20/02/21(金)13:22:13 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913521
メイザースによって縛られたコロンゾンと同じように。 「あぁ、あぁ、あぁ!!!子供に罪を押し付けるまでもない!大悪魔を打ち倒すという功績を立てれば、私の罪は禊がれるッ!!!」 その喜びを抑えることはできなかった。 あるいはこの世で最も罪深き存在に唆される前の『空白の主』であれば、こんな風に欲望を露わにすることはなかったのかもしれない。人類が人類となった理由は賢くなってしまったからだ。つまるところ知恵を付けたから。その理由こそが善悪の知識の木の実を食べてしまったから。故に『空白の主』は楽園を追放された。 この出来事を、――――――失楽園ペルディトゥス・パラディススという。 「――――――戻れる、あの場所に。愛しの楽園に、もう1度ッ!!!今度こそ、私は神に成れる!」
27 20/02/21(金)13:22:25 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913552
賢さは罪だと定義されている。欲望を持つことは罪だと言われている。今より先に行きたいと、もっと楽になりたいと、誰かのためではなく自分のためにと、それらは全て、全て罪深いのだと、そう言う人がいる。神が人を楽園から追放したのは、人が神になることを恐れたからなのか。神が人に知恵の樹の実を食すことを禁じたのは、人が神の座に辿り着くことを懼れたからなのか。 『空白の主』は、自覚していない。 人類には罪がある。 傲慢スペルビア。嫉妬インウィディア。憤怒イラ。怠惰アケディア。強欲アワリティア。暴食グラ。色欲ルクスリア。 これを7つの大罪といい。 そして莠ャ螟ェ驛主・??ェ邯コ隴壹?螟ァ豐シ遘倶ク?驛弱?菫晄怏謚?閭ス縲弱じ繝サ繝ッ繝ウ繝サ繧キ繝ウ縲によれば、彼は莠コ縺ョ蜈ォ縺、逶ョ縺ョ螟ァ鄂ェを決して自覚できない、無自覚の罪の集約体を『雋ャ莉サ霆「雖』と定義した。 「だから君は此処で死んで?私のための踏み台になって?」
28 20/02/21(金)13:22:37 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913584
『空白の主』は雋ャ莉サ霆「雖している。彼女は物事を正しく見ていない。人類全体を生贄としか見ていない。当然の供仏。奉仕されることが当たり前と思っている。最も不浄であるが故に、最も清浄に憧れた『空白の主』。 こんな詩を知っているだろうか。 菴輔′鄂ェ縺九o縺九j縺セ縺吶°。 遏・諱オ縺ョ螳溘r蜿」縺ォ縺励◆縺九i縺ァ縺ッ縺ゅj縺セ縺帙s。 菴輔′鄂ェ縺九o縺九j縺セ縺吶°。 陋??逕倩ィ?縺ォ閠ウ繧定イク縺励◆縺九i縺ァ縺ッ縺ゅj縺セ縺帙s。 縺セ縺?鄂ェ縺後o縺九j縺セ縺帙s縺。 縺昴l縺薙◎縺後≠縺ェ縺溘?鄂ェ縺ェ縺ョ縺ァ縺。
29 20/02/21(金)13:22:50 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913626
『空白の主』は分かっていない。なぜ楽園から追放されたのか。なぜ人類が反逆したのか。与えられる側だった『空白の主』には奉仕する側の気持ちは分からないし、与える側の気持ちもわからない。 「くっ、くっくっくっ」 だからこそ、『空白の主』にはコロンゾンが怖く見えるのだ。恐れていて、畏れている。誰・か・に・頼・る・こ・と・で・し・か・危・機・を・脱・し・て・こ・な・か・っ・た・『空・白・の・主・』は・根・本・的・に・弱・者・だ・。 齢をどれだけ重ねても弱いまま。 実力は上がらず、弱い者いじめしかできない。 コロンゾンの思惑も分からない。 「あっはははははははははははははは!!!!!!」 思わず、といった調子であった。 まるで1秒先に来る絶望を知らない赤子を見る様に、コロンゾンは大笑いした。
30 20/02/21(金)13:23:09 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913691
「……何が、おか四一?」 「くっくっ、おかしいと思わなきかしら」 「一った一何について!?」 止めを刺そうとしないのは反撃を恐れているから。 会話を続けようとしているのは時間稼ぎのため。 神器召喚でコロンゾンを攻撃しないのは悪魔殺しの業を背負いたくないから。 『空白の主』には覚悟がない。だから、簡単に諦めて、次を探してしまう。『空白の主』は何1つとして背負っていないから、軽い。8月21日のあの日に木原脳幹と木葉桜十五夜を逃がす必要はなかったはずだ。一方通行アクセラレータに対する干渉ももっと深くできたはずだ。 世界をあるべき姿に還そうとしているコロンゾンとは格が違う。 自分だけのために戦うモノは、弱い。 「くっくっ、私がここに来た理由は、貴様と戦うためでは、ない」 「…………………………………………………………………」
31 20/02/21(金)13:23:25 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913739
『空白の主』には見えていなかった。意図的に無視をしていたわけではない。ただ純粋に、その存在を認識していなかったのだ。地を這う蟻は意識しなければ気付けないように、空を飛ぶ蚊もまた意識しなければ気付けないように。『空白の主』からすればあまりにも矮小すぎる存在ゆえに、『空白の主』はその存在を忘れていた。 なぜコロンゾンは初まりの領域に来た? その理由ははたして何だった? 「警告、第二二章第一節。命名、『神よエリ、・何故私を見捨てたのですかエリ・レマ・サバクタニ』――――――完全発動まで一秒」 「ッッッッッ!!!!!?????」 いきなりだった。 妙に機械的な声がした瞬間には、もうその赤き閃光は『空白の主』に直撃していた。 だが、 「…………………………………出来ない」
32 20/02/21(金)13:23:35 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913767
閃光が晴れると同時に、『空白の主』は呟く。あれほどの一撃が直撃してなお無傷なのに、それでも。 認められないかのように、信じられないかのように。 大悪魔コロンゾン。三三三。拡散。自然分解。共倒れ。 それはあり得ない。 『空白の主』の対が、 いや、いいや、いいや!!! 「不可能二決まってるっ!人類で八私を、五の原初の片割零たる『空白の主』八殺せ七一っ!親殺四のパラドッ九ス。五の全時間軸二繋がっ十一る初まりの領域で八、人類の手で八私八殺せ七一!」 だからインデックスは此処にいるのか? わざわざ、そういう風にセッティングした?『空白の主』の対が、その『破壊の象徴』が、共倒れの相手が、インデックスだと?
33 20/02/21(金)13:23:45 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913800
イギリス清教第零聖堂区必要悪の教会ネセサリウス所属の魔導書図書館。 そんなことは認められない。 そんなことは認められない! 格というモノがある。 オリンピック選手とアマチュア選手なら共倒れするのか? 最新鋭の戦闘機と旧式の装備を持った歩兵は共倒れするのか? いや、あり得ない。だから絶対にあり得ない。インデックスでは『空白の主』の対にはなれない。なのに、なのに、それなのに! なぜ、コロンゾンはそこまで『空白の主』を下に見る! 「馬鹿、二」 怒りが発露する。 暴風雨のような怒りが、畏れを上回る。
34 20/02/21(金)13:23:56 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913817
「馬鹿二するのも大概二四六ぉ!!!五の、五の私八っ、『空白の主』八ッ!原初の一、初まりの片割零、全十の人類の母!!!勝十七一、人類じゃ、君のバッ九アップを受けた十四十も!險ュ螳八覆ら零七一!!!!!五の、私の五十を、ど五まで下二見零八ッ!大悪魔、五六ン」 「な・ら・魔・神・な・ら・」 それは至極単純な答えだった。 「――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――まさか」
35 20/02/21(金)13:24:08 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913848
知らず、冷や汗が流れた。 インデックスの脳内に記憶されている一〇万三〇〇〇冊の魔道書を正しく使えば魔神に至ることが出来るとされている。一方で、インデックス自身が魔神になることは不可能だとされている。その理由はインデックスが魔力を生成することが出来ないからだ。 なら、インデックスが魔力を生成できるようになれば? もしもインデックスに付けられている3つの枷が全て外れるような事態に成れば? インデックスは分離した。今この初まりの領域にいるのは仮想人格ナンバー006『哀れな子羊アニュス・デイ』だ。 空虚な心と不完全な器。乗っ取るには、霊媒アバターとするには十二分すぎた。 「――――――魔導書図書館、Index-Librorum-Prohibitorum」 恐怖が、 死が、 そこにある。
36 20/02/21(金)13:24:18 No.664913875
このキチガイこんな時間にも暴れてるのか…
37 20/02/21(金)13:24:19 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913878
「これならばメイザースとの契約には反しない」 元来、悪魔とは狡猾であるモノだ。メフィストフェレスなどが有名であるが、悪魔とはその弁舌で人を騙し、その弁舌で人を誘惑し、その弁舌で人を誘導する生き物だ。契約の穴を見つけることなど簡単にできる。 策はなった。 そのためだけに、コロンゾンはわざわざインデックスを『殺した』のだ。 赤・き・楔・は・掻・い・潜・ら・れ・た・。 「殺せ」 一言だった。 単純な命令だった。 絶対の死刑宣告だった。 勝てないと、本能的に分かってしまった。
38 20/02/21(金)13:24:33 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913919
因果応報。罪には罰を。盛者必衰。兵どもも夢の跡。 だから、 「ここからは私が受け持ちますdeath。我が朋友、『空白の主』」 ブンッ、と空間がぶれた。 そして、いた。 黒のスーツに黒のズボン、黒のマントと黒の指輪、黒の靴、黒の髪、黒の手袋、黒の襟、黒のモノクル、そして白い肌と紅い唇と瞳。 救援は最適のタイミングで現れた。彼は『空白の主』を庇うように前に立った。 その男の名を、アルフといった。 「第六物語シックスストーリの最終敵ラスボスであるか。そしてこの大悪魔と同じ人類外」 「同じとは人聞きが悪いdeath。私はあなたほど悪辣ではないdeathよ」
39 20/02/21(金)13:24:35 No.664913928
アク禁にならねぇかな
40 20/02/21(金)13:24:44 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664913953
交わされた会話はそれだけだった。 そして戦いが始まった。 生命の樹セフィロトの奥に潜む悪魔と1700年前に人類種に敗北し常世から逃走した『空白の主』の息子の末裔の戦いが始まった。 さながら、最終決戦であるかのように。 さーて、『空白の主』の正体、もう分かりましたよね?全世界の神話でも五指に入るレベルで有名な人間ですよ。
41 20/02/21(金)13:24:52 No.664913981
ノムさんのコピペも貼れ
42 20/02/21(金)13:25:05 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914013
キャラ崩壊っていうかキャラ消失した。 いや、予定通りなんだけども。 上条当麻と瞬瞬② 例え世界が違っても、2人の運命は変わらない 世界物語キャラクターストーリー理論。 それは風紀委員本部セントラルジャッジメント委員長、白白白が提唱する世界の在り方に関する理論の事だ。端的に言えば、世界を1つの物語として見る理論。ファンタジー、ミステリー、デスゲーム、サイエンスフィクション、コメディ、ホラー、群像劇などなど、世界をいくつかのジャンルに、もっと言えば物語に見立てる理論。物語の筋書きにそった形で、物語上において有利になるように、自意識的な行動を行えば、世界は思い通りに動く、という理論。 具体的に語ろう。
43 20/02/21(金)13:25:15 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914040
絶海の孤島にある別荘に複数人の初対面の人とツアーで訪れた。その状況下で1人の人間が殺された。島の通信手段は全て断たれ、もちろん携帯も繋がらない。なおかつ島は台風に巻き込まれた影響で脱出不可能であると。そんな状況下で『こんなところにいたくない!私部屋に戻る!』といった人間がどうなるか、簡単に想像がつくだろう?逆にいかにもな風体で死体を調べ始めた人間がいれば、多くの場合そんな人間は物・語・的・に・は・最後まで生き残り、そして島から救助されるだろう? 具体的に語ろう。 夜道を歩いている時に意味の分からないほど巨体で強大な明らかな化物に襲われた。必死に逃げているその時に、その化物を一刀のもとに切り捨てる少女が現れた。少女は言うだろう。『このことは忘れなさい』と。この時『分かった』と答えれば物語ストーリーはそこで途切れる。だが『忘れられるわけないだろ!』と、そう答えれば?もちろん物語は続く。いいや、むしろそこから物語は始まるのだ。
44 20/02/21(金)13:25:25 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914075
つまり世界物語キャラクターストーリー理論とは、そういう理論である。 そしてその世界物語キャラクターストーリー理論における重要要素が称号キャラクター性。 称号キャラクター性とはその人間の根幹を表すものである。行動に付属するものでもあり、それでいて魂に由来するものでもある。外部と隔絶された空間で殺人事件が起こった際、犯人を見つけようと積極的に行動する人間は探偵ホームズだ。その人間を手伝う人間は助手ワトソンだ。登場人物キャラクターはその行動によって、その行動に沿った称号キャラクター性を得ることが出来る。 だが、それだけではない。それは世界物語キャラクターストーリー理論の一要素に過ぎない。確かに、行動によって新たな称号キャラクター性を得ることは可能だ。だが、少なくともこの世界■■においては、最初から固有の称号キャラクター性を持っている存在が複数いる。それは例えば主人公ヒーローという称号キャラクター性。あるいは最終敵ラスボスという称号キャラクター性。もしくは好敵手ライバルという称号キャラクター性。他にも他にも、最初から称号キャラクター性を持っている存在が多々いる。
45 20/02/21(金)13:25:41 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914125
それはこの世界■■が■■■■だからである。 故に、最初からそうであるものはただそうある。 対照的で対称的な2つの世界■■。■■と■■■■。縺昴%縺ォ螻槭☆繧九Δ繝朱#縺ッ、譬ケ譛ャ逧?↓逶ク縺?l縺ェ縺。つまりは■だ。上条当麻と白白白。御坂美琴と木原五行。アレイスター=クロウリーとGE13。コロンゾンとAdam。 核があるモノとないモノ。格が高いモノと低いモノ。 だからバックアップが欲しい。 だからこそ、勝ちたい。 故にこそ、いやあるいはだからこそ、それは最初から決着のついている勝負であるのであろうが。
46 20/02/21(金)13:25:57 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914158
例えば、大切な人を目の前で失ったとして、どれだけの人間が冷静でいられるだろうか?恋人が死んだ、両親が死んだ、親友が死んだ。それを『ふぅん』の一言で片づけられる人間は、人間として適していない。人間なら誰であろうと涙を流す。涙を流さずとも悲しんでいる。 上条だって、もちろんそうで、そうなる。 はずがないだろう? 「おい!イン、デックス!?」 その呼称を使うのに躊躇いが無かったわけではない。上条の中ではもうインデックスという少女は『死んで』いる。人間という存在の個体識別性を外見ハードで見るか人格ソフトで見るかという問題には、多くの人は後者を選ぶだろう。 外見ハードと人格ソフト。それが2つ揃ってこその同一人物だ。少なくとも、人間の定義とはそういうモノのはずなのだ。
47 20/02/21(金)13:26:12 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914208
だからこそ異常なのは御坂美琴だ。御坂美琴は二重に異常だ。まずもって、劣化量産品クローンの身体に御坂美琴の個人データを入れた程度でそれを自身で御坂美琴であると再認識している。これは通常あり得ないことだ。自分がコピーされた存在であることに人間は耐えられない。変わりがいるということはいてもいなくとも変わらないという事。コピーであるということはいつでも消去できて、いつでも作り直せるという事。いくら切羽詰まった状況だったとしても、それを実行し、あまつさえ安定状態にあるなどあり得ない。 そしてもう1つ異常なのが、御坂美琴が外見ハードと人格ソフトを完全に個別で見ていて、御坂美琴にとっての『人間』というモノが人格ソフト単体であるということだ。つまり、人格が同じならば誰でもいいのだ。地球上に存在していなくても、ただの電子データでも構わない。御坂は人間を再定義して見せた。だから、御坂は妹達シスターズを1人も殺していない。それどころか妹達シスターズは今も2万人全員がちゃんと『生きて』いる。
48 20/02/21(金)13:26:25 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914246
それを分かっていなければ、誰も御坂を攻略することなどできはしない。 つまり、御坂美琴はもはや人間ではない。 そして、だ。 「――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ぅ」
49 20/02/21(金)13:26:39 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914290
救済者であるならば、人間であってはいけない。 誰でも平等に手を差し伸べるということは、実の所誰も見ていないに等しい。 魔術的な意味ではなく、本当の意味での聖人は気持ち悪いモノなのだ。 『右の頬を殴られたら左の頬を差し出せ』。『汝の敵を愛せよ』。かつて神の子はそういったという。意味は分かるだろう?つまり争いは何も生まないと言っている。あるいは平和的な争いについて言っている。 だが、だ。 なるほど言葉の意味は分かる。大いに納得し、そして実行すべきことだろう。 だが、だ。 それを言えるとは、いったいどんな精神構造をしているのだ? コロンブスの卵。追従ではなく率先することはとても難しい。言えるか?はたして?『右の頬を殴られたら左の頬を差し出せ』。『汝の敵を愛せよ』。そんな言葉を一番初めに言えるか? だから神の子は神の子であり、それはもはや人間でありながら人間ではない。気持ち悪くて気味が悪い。
50 20/02/21(金)13:26:55 No.664914352
なんでこういうキチガイは生まれてきちゃうんだろうな… 考える頭ないだろうから考えるだけ無駄だろうけど
51 20/02/21(金)13:26:57 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914358
上条当麻という、いや神浄討魔という人間は、そこに片足を突っ込んでいる。 してきたことが信仰を生み、期待を生み、そして狂信を生んだ。今の上条では絶対に気付けないそれは、しかし確かに上条を縛っているのだ。 「ぁ、ああ?うん???……、……?????」 安全地帯、と■■は言った。 人を片っ端から救いあげる性質、と科学者は言った。 誰に教えられなくても、自身の内から湧く感情に従って真っ直ぐに進もうとする者、と天使は言った。 探してごらんよ。君らが思っているよりも、この世界物語はずっと歪んでいるから。
52 20/02/21(金)13:27:11 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914393
「えっ、と……?ごめんなさい。あなた、誰ですか?」 「――――――ぁ」 最も、だからこそ上条は主人公ヒーロー足りえるのだろうが。 世界物語キャラクターストーリー理論とは、運命論の一種である。ただし、世界を物語ととらえるのはあくまでも白白白の世界に対する見方の1つであり、それが絶対的に正しい解であるとは限らない。 例えば、だ。 運命論には世界物語キャラクターストーリー理論の他にも時間収斂バックノズルと代替可能ジェイルオルタナティヴという理論がある。
53 20/02/21(金)13:27:30 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914451
時間収斂バックノズルとは簡単に言ってしまえば時間軸と空間軸に捕らわれずに事象を確約する理論だ。時間跳躍や運命操作、因果律改変に上位存在による干渉を行ったとしても初めからそうであると決まっていることはそうであるようになるということ。特定の時間にそれが起きなくとも、起きると決まっている事象は些細な違いはあれど必ず違う場所違う時間で絶対に起こるというものであり、それを避けることはできないという事。 そして代替可能ジェイルオルタナティヴとは簡単に言ってしまえば特定個体論に捕らわれずに事象を書く託する理論だ。時間跳躍や運命操作、因果律改変に上位存在による干渉を行ったとしても起こることは絶対に起こるということ。誰かがやらなければならないことは、必ず誰かがやる。本来の誰かが懸命に固辞したとしても、その時は変わりの誰かがやるという事。
54 20/02/21(金)13:27:47 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914485
つまりは二重の意味で、決まりきったことは絶対的に変えられないという理論。すでに起こったことを変えることは難しい。あらゆる物事は外界によって客観的に観測されないと確定しない。個体による認識の確定には限度がある。それが多くの存在に認識されればされるほど、それは絶対的な核を持ち、不変の事実となる。 例えば、だ。 仮に時間跳躍によって世界が滅んだという事実を回避したとする。だが、世界が滅んだという事実は仮に時間跳躍による世界滅亡回避を行ったとしてもより上位の時間軸では消せるものではない。タイムリープモノの本を読んでいる時、ページをめくり返せばそこには世界が滅んだ事実があるだろう。つまりは観測されている。世界の滅亡は回避されていない。仮・に・世・界・を・物・語・と・し・て・見・る・の・で・あ・れ・ば・、既・に・起・こ・っ・た・事・を・回・避・す・る・の・は・あ・ら・ゆ・る・手・段・を・賭・し・て・も・不・可・能・に・近・い・の・だ・。 故に、それは起こった。 時間は違った。場所も違った。状況すらも違った。
55 20/02/21(金)13:28:01 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914523
しかし、それは過去に確かに起こった出来事で既に大多数に観測されていた出来事だ。例・え・既・に・切・り・捨・て・ら・れ・た・世・界・の・出・来・事・で・あ・ろ・う・と・も・起・こ・っ・た・こ・と・は・嘘・に・は・で・き・な・い・。世界というものは帳尻を合わせようとするものだ。 戦いは起こる。和解はなされる。負けを認める。勝敗は明確な形ではつかない。 だから、運命は残酷であった。 唐突に、だ。 カツン、と空間を音が渡ってきた。
56 20/02/21(金)13:28:13 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914549
「ッ!?」 その音に、誰よりも先に反応したのは上条であった。ビクリ、と身体を振るわせて恐る恐ると扉の方を振り返る。といっても現在上条たちがいるのはただの廃墟ビルだ。扉なんてないし、もっといえば窓にガラスすらも嵌っていない。だから正確に言えば、ドアを設置していたであろう場所を、と言った方が正しいか。 カツンカツン、と連続して音が響いた。 「あの、えっと、あなたは誰なんですか?……それにここは、……わたし、あれ……?わたしって、わたし、……わた、し……は?」 (どうする!?) 足音の主が気になる。だがそれ以上に、今のインデックス、いやもはやインデックスではない少女を放置しておくことはできない。修道服を着た少女は今非常に混乱している。錯乱していると言い換えてもいいかもしれないくらいには。 「わたし、なに……ひ、や、わたしって、だれなの!?なに、これ、やだ、やだやだ!!!なんで何もわからないの!?こんなッ、なんなの!!!???あなたは、っ、あなたがっ、わたしはなんなの!?」 「っ、落ち着いてくれ。……大丈夫だから!」
57 20/02/21(金)13:28:25 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914574
「大丈夫な訳ないでしょッ!!!何か、何か変な本が私に迫ってくるの!やだ、怖いよぉ!!!助けてよ、誰か!」 「俺はお前を知ってるから!」 少女に何が起きたかなど上条には分からなかった。ただ、少女がとても混乱していて、とても錯乱していて、とても怯えていて、とても正気ではなくなっていることは分かった。何が原因なのかはわからない。複数の人格を植え付けられていたはずの魔導書図書館Index-Librorum-Prohibitorumがどうしてこうなったかなど皆目見当がつかない。 だからもちろんかける言葉の全ては気休めで、解決策などなりはしない。 けれど、少女は縋れる人を見つけてしまった。 「あ、あなた、わたしのことを知ってるの!ちゃんと知ってるの!?ねぇ、わたしは『誰』なの!?なんで、わたしはわたしのことを何も知らないの!なんでわたしはわたしのことを何も知らないのに、変な本の、魔道書?の知識だけは全部わかるの!?」 「……知らない?」
58 20/02/21(金)13:28:36 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914609
「分からない。分からないのよ!なんで、なんでっ、なんで!!!全然分からないの!!!」 発狂した様にその長い銀髪を振り回し、何十本もの安全ピンで布地を固定しただけの修道服を思いっきり握りしめ、かつて上条にインデックスと呼ばれていた少女は喚く。 分からないから怖い。自分のことが何も分からないのに、妙な知識だけは十二分に分かるから。 「ううん。魔道書だけじゃない。魔術?っていうのも全部分かる!わたしは、わたしがわからないのにっ!!!」 動揺を隠そうともせず、少女はひたすらに訴える。全てはリセットされた。ゼロになった。初期化された。 今の少女には、魔術の知識しかない。 「ねぇ、わたしって誰?わたしって、どんな人だったの!?ねぇ、ねぇっ、ねぇっっっ!!!!!」 「お前、……記憶が、ない、……のか?」 「ないのよ!わたし、わたしは!」 「さっきまでの、ことも……?」 「さっきまで、っ……わたし、あなたと一緒にいたの?」 「あぁ、俺達はさっきまで」 「馬鹿、な」
59 20/02/21(金)13:28:51 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914641
静かな声だった。 目の前の少女の声にかき消されてしまいそうなほどに、小さい声だった。 でもなぜか上条の耳には聞こえた。 ずっと響いていた足音は止まっていた。 その声は上条の向いている方向とは逆方向、つまりは扉の方向から聞こえた。後方20メートルくらいの距離から聞こえた。 その声を、上条は知っていた。 「――――――」 上条は再び振り返った。修道服を着た少女から目を逸らすことはきっと少女を不安がらせるからしたくなかったが、それ以上にその声の主を無視できなかった。 だって、上条の予想通りならばそこにいるのは。 「……唖然。お前、は」 「な」 そこにいたのは、知り合いだった。
60 20/02/21(金)13:29:03 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914668
かつて をめぐって路地裏で戦い、 を守るために病院の屋上で戦い、そして一緒に屋上から落下した少年。 瞳で捉えた指定物体を捻じ曲げる能力を持つ、学園都市の『闇』の住人。 「瞬、瞬!?」 「……疑問。お前何故俺の名を知っている!?」 彼らは再び、いや三度であった。 まるで運命に導かれているように、出会った。
61 20/02/21(金)13:29:18 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914719
さて、ルート選択の時間だ。 君達の知っているインデックスは死んだ。 だから、魔術知識と魔道書知識以外の全てを喪った可哀想な少女に君達が施しを与えてあげよう。 個人を識別するための最重要要素、名前を。 『彼』の言う通り、未来は決まっているように思える。 だけど、『彼』はとても大切なことを見落としている。 もうこの世界は『彼』だけのモノではないということを。 調子に乗って、『彼』はやりすぎたんだ。 もはや黄金の真実を使うまでもない。最も、僕らは黄金の真実は使えないのだけどね。 さぁ、もう一度問おう。 選択の時間だ。 よく考えろ。 何十本もの安全ピンで布地を固定しただけの修道服を着た少女の新たな名前は何だ? あくまでも『上』から目線で、君達が名前を付けろ。
62 20/02/21(金)13:29:19 No.664914722
>上条当麻と瞬瞬② 例え世界が違っても、2人の運命は変わらない これで調べたら出てきた 何考えて貼ってるの?
63 20/02/21(金)13:29:35 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914776
記憶喪失コンビ結成です。良かったですね上条当麻。これでインデックスに自分は記憶喪失だっていう必要はなくなるよ! しかし26話はよかったですね。アレイスターのアレイスターらしさはよく出ていたと思います。あの終わり方なら新約を買う新規さんも増えそうなので、その点ではJCSには感謝ですね。 次の更新は4月中には。 ちなみに今回の上条の選択は完全に正しい選択です。もし上条が修道服の少女を放置して足音の主を確認しに行ったら全てが終わっていました。文字通りに。 アンケートは↓だ。 https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=212103&uid=15850 活動報告からたどってもいけるけどね。
64 20/02/21(金)13:29:37 No.664914784
何でこいつハーメルンの二次創作コピペしてんの
65 20/02/21(金)13:30:46 ID:PJrZPOLI PJrZPOLI No.664914975
削除依頼によって隔離されました ソードアート・デスライン https://syosetu.org/novel/187072/ とある暗部の御坂美琴(2周目) https://syosetu.org/novel/56774/ 高評価お願いします
66 20/02/21(金)13:34:43 No.664915588
禁書コピペしてんのかと思ったらハーメルンだったのか
67 20/02/21(金)13:35:32 No.664915705
二次創作に粘着って頭おかしい
68 20/02/21(金)13:35:37 No.664915723
普通に考えたらこの二次創作に対する嫌がらせかな わざわざリンクも貼ってるし
69 20/02/21(金)13:36:06 No.664915803
56て
70 20/02/21(金)13:43:10 No.664916901
あのウニ頭スレ画じゃなくても来るようになったのか…
71 20/02/21(金)13:43:19 No.664916935
なにココ
72 20/02/21(金)13:43:57 No.664917019
怖い
73 20/02/21(金)13:45:09 No.664917204
酷いジャンル潰しだな…他のでもやられたら最悪だぞコレ
74 20/02/21(金)13:45:22 No.664917239
>あのウニ頭スレ画じゃなくても来るようになったのか… 自分で立ててるんでしょ 普通に話したいなら立ててすぐにコピペ連貼りされたら消すし
75 20/02/21(金)13:53:46 No.664918546
ニコ動で超電磁砲最新話見に行ったらコメントにこの二次創作のリンクが大量に貼られてて怖いんだけど…
76 20/02/21(金)13:53:57 No.664918571
黙ってdelして隔離だよ このスレみたいに構ってたら隔離遅れるからダメ
77 20/02/21(金)14:01:03 No.664919644
壺のキチガイがこっちに来てんのか?
78 20/02/21(金)14:04:48 No.664920269
どういうことなのかサッパリだがひとつだけいえる あわわキチガイじゃ
79 20/02/21(金)14:10:53 No.664921249
デスマンのコメントでも暴れてて病気の人ってこの世のゴミだね…