20/02/15(土)21:19:01 「平気... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1581769141660.jpg 20/02/15(土)21:19:01 No.663425610
「平気か?」「は…はいぃ…ありがとうございましゅ…あ、あのヒグマさん!」「ん?どうしたヒメアリクイ?」 「あの…私…わいるどになりたくて…(何だこいつ)「ど、どうしたらヒグマさんみたくなれますか!?」(何でこいつ…)「が、がおーっ!おそっちゃうじょっ…ど、どうですかぁ…?」(こんなに可愛いんだよ!) 「いや…悪いが全然だな」「ふぇぇ~そんなぁ…」「はは…よし!なら稽古つけてやる!ほら掛かってこい!」「はひいっ!わ、わー!離してくださいぃ~」「ほーら捕まえた!さぁ逃げてみな」 「あ!やっと見つけた!」「ん?何だリカオンか」「何だじゃないですよ!博士と助手が巡回の報告待ってますよ?」 (でもなぁ…あいつら可愛げないし私今ヒメのお母さんだから…そうだ!) 「ああ…あいつらお前が育てていいぞ」「…は?」「ほら?お前コノハとミミに授乳したがってたろ?だから…な?ああごめんなヒメ!」 「…ヒグマさん」「ん?どうし─」 次の瞬間、緩みきったヒグマの頬にリカオンの拳がめり込んだ! 「ぐっ…何するんだお前…っ!?」「…今なんて言いました?」 リカオンの冷たく、刺すような怒りの前にヒグマの背筋は凍り…震え上がった
1 20/02/15(土)21:21:55 No.663426767
「ねえ?なんて言ったんですか」 地に伏したヒグマの胸ぐらを掴み上げ顔を見据えるリカオン…傍らにはヒグマに授乳され意識を失ったヒメアリクイが転がっていた 「だ、だってヒメの方が…」「ええ、可愛いでしょうね」「だったら…他の子のお母さんになったっていいじゃないかっ!」「別になるな、なんて言いません…けどね」 一層、鋭さを増した視線を向けられヒグマは萎縮した 「他の子の母になったからって自分の子を蔑ろにしていい訳ないでしょう…子供はモノじゃないんです、あなたそれでもお母さんですか?」「あ…あ…」「やっと気付いたんですね、一体自分が何を言ったのか…」 自らの過ちを自覚し蹲るヒグマをリカオンママは手を差し伸べることも追い打ちもせずただ無感情に見下ろしていた 「…しばらく頭を冷やすんですね、自分が母親である意味、よく考えてください、それじゃ私コノハちゃんとミミちゃんに授乳してきますから」 打ちのめされたヒグマは…新たな我が子のヒメアリクイをタライに積み込み立ち去るリカオンを見送ることしか出来ずにいた 追う資格はない─ヒグマは自らを責め続け、去るリカオンもまた悲痛な顔を浮かべ…ただ痛みだけが残った