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    20/02/03(月)01:21:16 No.660042017

    su3620348.txt これまでのお話 ─────────────────────────────────────── 控室を出た私の前にあるのは、スタジアムいっぱいの歓客に囲まれたグラウンド。 その中心に向かって歩くこの感覚にはもう慣れたつもりだった。 だけど今は…膝が震えて、胸の鼓動がいつもより早い……久しぶりに、怖くなっていた。 逃げるな、立ち向かえ。目を閉じてゆっくりと息をしながら、強い自分をイメージする。 丸まっていた背中を伸ばして胸を張り、拳を固めてふんすと鼻から息を吐く。 自信に満ちたチャレンジャーの仮面を被り、私はグラウンドへ踏み出した。

    1 20/02/03(月)01:21:38 No.660042095

    「さっきはスパイクタウンのためとか言ったけどさ」 試合場で向き合ったマリィちゃんの雰囲気がいつもと違うのは、ユニフォーム姿のせいだけではない。 「根本は結局、あたしがチャンピオンになりたくてやってる事ばい」 その微笑みは私のよく知るほがらかな笑顔ではなく、高揚感と闘志を含んだ強気なものだった。 「だから……相手が誰であろうと勝つ。ユウリ、あんたもここでやっつけるよ」 私は返事の代わりに先鋒のボールを掴み、まっすぐマリィちゃんに向けて突き付ける。 マリィちゃんもボールを取り出して胸元に掲げこちらを見据える。 「行くよ!サーナイト!」私は手持ちに声をかけボールを投げた、試合開始だ。 マリィちゃんも力強い投球フォームでポケモンを場に出す。向こうの先鋒は…ドラピオン!

    2 20/02/03(月)01:21:59 No.660042168

    嫌な相手が来た、と思った。悪・毒複合は私の手持ち全員に有利な上、こちらからの有効打も少ない。 「ユウリに勝つために加えた子ばい。アニキのスカタンクに手こずってるの見とったけんね」 マリィちゃんは私の反応を予想していたかのように口角を上げる。 「サーナイト!鬼火!」「ドラピオン!毒突き!」同時に攻撃指示を出す。 ドラピオンの動きは…サーナイトより速い! サーナイトの肩に爪が刺さりそのまま突き飛ばされる、同時にドラピオンの全身が紫の炎に包まれた。 やはり相性不利の影響は大きく、サーナイトは今の一撃で立ち上がれなくなっていた。私は彼女をボールに戻す。 だけど…狙い通り火傷を負わせる事には成功した、これで残りのメンバーは多少耐える事ができるはず。

    3 20/02/03(月)01:22:25 No.660042273

    続くシンボラー、ネイティオにエアスラッシユで少しでもダメージを稼いで貰う。 火傷が効いているお陰で一撃は与えられるが、やはりじりじりと追い詰められている。 「頼んだよ!ギャロップ!十万馬力!」頼みの綱、唯一ドラピオンに有効打を打てるギャロップを繰り出した。 マリィちゃんが眉根を寄せる。ここでどちらが落ちるかが勝負の分かれ目だと向こうもわかっているんだ。 ギャロップの蹴りとドラピオンの爪が激しく交錯する。お互い効果抜群で一撃一撃が重く、意地の張り合いの様相を呈してくる。 互いに満身創痍の中、先に膝をついたのはギャロップ。ドラピオンが止めをさすべくもう一度高く爪を振り上げた。 瞬間、ギャロップの傷がすうっと塞がり立ち上がる。 ドラピオンの爪を紙一重でかわし、カウンター気味に後ろ足で思い切り蹴り飛ばした! 「間に合った……」ネイティオがやられる直前に仕込んだ願い事が、なんとかギャロップに届いてくれた。 全力の蹴りをもろに喰らったドラピオンは、そのままダウンしマリィちゃんの手元に帰る。 ……今度はマリィちゃんが、相性不利に苦しむ番だ。

    4 20/02/03(月)01:22:46 No.660042349

    ギャロップとバリさんのマジカルシャインで、控えのあくポケモンを次々倒していく。 それでも相手はジムチャレンジを勝ち抜いた精鋭、やられながらも激しい抵抗を続けこちらのダメージも大きい。 そして……私はブリムオン、マリィちゃんはオーロンゲ。お互い切り札の一匹を残すのみとなった。 マリィちゃんはボールをじっと見つめ、覚悟を決めたように言う。 「アニキはこれあんまり好きじゃないけど…勝利の為に!あたしは使うよ!ダイマックス!」 私もねがいぼしの力をボールに宿らせ、ダイマックスの準備をした。 ダイマックスしたブリムオンとオーロンゲがグラウンドへ降り立ち、スタジアムの熱狂が最高潮に達する。

    5 20/02/03(月)01:23:08 No.660042433

    「オーロンゲ!キョダイスイマ!」オーロンゲが先手を取り、紫色の閃光がブリムオンを包む。 ぐっとこらえたブリムオンもすかさず反撃のダイフェアリーを叩き込む! まだ余裕のあるブリムオンに対してオーロンゲのダメージは大きい。 スピードでは負けていてもブリムオンなら次の一撃を耐え、反撃で倒せると見た。 私が勝利を確信した後ろで、ブリムオンがあくびをした。振り返ると彼女の目がとろんとして首が揺れている。 「キョダイスイマはその名の通り、催眠効果もあるとよ」マリィちゃんの目からはまだ闘志が消えていない。 「ブリムオン!もう一回ダイフェアリー!」私はブリムオンの意識が途切れる前に攻撃を命じる。 空から流れ星が降り注ぎオーロンゲを囲むように地面に刺さる。そして星の中心オーロンゲめがけ光の柱が吹き上がった。

    6 20/02/03(月)01:23:28 No.660042497

    だが、オーロンゲにダメージはない…私がこうするのを確信していた様子でダイガードを既に構えていた。 ブリムオンの睡魔が限界に達し、かくんと首が垂れて目を閉じた。 「勝負あり…ばい」マリィちゃんは冷徹な目でブリムオンを見つめ止めを刺そうとする。 「そうだね……でも、私の勝ちだよ」「えっ?」 ブリムオンが懐からきのみを取り出し、ガリガリと噛み砕く。かっと目を見開き、その顔から眠気は消えていた。 「私もね、マリィちゃんに勝ちたくて準備してたんだ」勝負所でキョダイスイマが来ると思い、前もってブリムオンにカゴのみを持たせていた。 再びキョダイスイマとダイフェアリーが飛び交い、オーロンゲは火柱を上げて元のサイズに戻っていった。

    7 20/02/03(月)01:23:52 No.660042591

    マリィちゃんは目を伏せ、シャツの胸元を掴んで押し黙る。 それから顔を上げて、私のよく知っている優しいマリィちゃんの笑顔を見せてくれた。 「負けちゃったけど、あんたたちの良いところ沢山わかったよ」 「ありがとう…マリィちゃんたちも、すごく…強くて良いチームだった」 全力をぶつけ合って、きっと前よりもお互いの事を良く知ることが出来たと思う。 「スタジアムのみんなが、あたしたちを見ていた。声援もしっかり聞こえとった…うれしか」 身体をゆらゆらさせながらマリィちゃんは言う。 「あんたがどこまで勝ち進めるか、客席で見てることにするよ」 「ありがとう…マリィちゃん」 しっかりと握手を交わし、私達はグラウンドを後にした。 スタジアム観客席の外れ、建物の外に向かって備えられたテラス。 その1番奥に立って外を向き、マリィは誰にも見えないようひっそりと悔し涙を流していた。

    8 20/02/03(月)01:24:25 No.660042711

    おわりです お姉ちゃんの怪文書が上がっててすごくテンションがあがりました

    9 20/02/03(月)01:26:31 No.660043158

    ダイガードって何?

    10 20/02/03(月)01:27:30 No.660043359

    知らんのか

    11 20/02/03(月)01:29:55 [s] No.660043813

    ダイウォールの間違いですね…

    12 20/02/03(月)01:30:38 No.660043936

    ダイフェアリーのミストフィールドで状態異常無効では?

    13 20/02/03(月)01:30:49 No.660043968

    >ダイガードって何? そりゃあれだろ地球防衛企業の…

    14 20/02/03(月)01:32:48 No.660044351

    >ダイガードって何? ニューヨーク市警の刑事さんが奥さんに会いにロサンゼルスまで行って大活躍するやつでしょ

    15 20/02/03(月)01:36:14 No.660044988

    むぅ…

    16 20/02/03(月)01:37:54 No.660045263

    >ダイガードって何? プレゼント運んでるポケモンだったっけ

    17 20/02/03(月)01:40:36 No.660045747

    誤字とか設定の誤りなんていいんだ かっこいい戦闘モノが読めておいしいんだ

    18 20/02/03(月)01:46:39 [s] No.660046685

    想像でバトル書くのって難しいね…ダイガードは素で間違えて覚えてた

    19 20/02/03(月)01:57:50 No.660048364

    あれ…最初のテキストってもしかして貼りミスった…?

    20 20/02/03(月)01:59:48 No.660048675

    あらすじのファイル違ってるよ!

    21 20/02/03(月)02:00:18 No.660048736

    ほんとだ!なんで!?ごめん su3620392.txt

    22 20/02/03(月)02:01:50 No.660048982

    いいんだ…

    23 20/02/03(月)02:02:08 No.660049040

    なんか多分…アップロードのタイミングが被ってたんだと思う ごめんね

    24 20/02/03(月)02:03:36 No.660049252

    事故だろうけどいいもの見れた…いつものダンソニの人だろうか

    25 20/02/03(月)02:05:01 [s] No.660049458

    >なんか多分…アップロードのタイミングが被ってたんだと思う >ごめんね いやたぶんこっちが上げるもの間違えただけです…すまない

    26 20/02/03(月)02:11:49 No.660050373

    ダンソニの人がほぼ同時にあげたやつが表示されてたけどチーのログだとちゃんとまとめになってる…

    27 20/02/03(月)02:13:45 No.660050604

    妖精のいたずらね…

    28 20/02/03(月)02:14:16 No.660050669

    フェアリーすぎる…

    29 20/02/03(月)02:33:45 No.660052944

    フェアリーがなんか悪さしたのか…