虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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20/01/22(水)01:38:48 いつも... のスレッド詳細

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20/01/22(水)01:38:48 No.656809992

いつもの 今回はこっちに入ってる話が多めだから気を付けてね su3589320.txt その他 su3589323.zip

1 20/01/22(水)01:39:18 No.656810076

「ホップ!」 「ユウリ!待ってたぞ!」 トンネルを抜けた先にはなんとホップがいた。待っててくれたのは凄く嬉しいんだけど…… 「大丈夫?なんか、ダイマックスしたポケモンがいたとか聞いたけど……」 「それならアニキとリザードンがあっという間に倒した!ダイマックスしたポケモンも傷を治したら草むらに戻っていったし、もう大丈夫だぞ」 「よかったぁ……いきなり揺れるんだもん、びっくりしたよ」 「本当にな。ダイマックスしちゃったポケモンも驚いたと思う」 自分だって危なかったかもしれないのに、ポケモンの心配が先に来るのはホップらしい。スマホのニュースを一緒に見ながら、ふと思い付いたことが口に出た。 「これからもパワースポットじゃないのに突然ダイマックスするとか、あるのかな……」 「どうだろうな……今はもう違うけどさ、ここ、さっきまでパワースポットみたいになってたんだ。赤い光があったし、ダイマックスバンドも反応してさ。アニキの話だと突然起きたりはしないみたいだけど、バンドの反応は気にした方がいいかもしれないぞ」 「それ、なんだか怖いね。この間のナックルシティみたい……」

2 20/01/22(水)01:39:42 No.656810127

右手のバンドを見る。前回も、今回も、大きな音と揺れは結構怖かった。不安だなって思ってたら、ホップが突然わたしの右手を持ち上げて握った。 「ひゃっ……え、ホップ!?」 「……怖くないぞ!アニキがいるし、ソニアも何か調べてるらしいし、何か起きてもきっと大丈夫だって!オレだってい───あぁ!?」 ───と思ったら離された。ちょっと今そこ離すタイミングじゃないよぉ……。

3 20/01/22(水)01:40:02 No.656810172

「どうしたの?」 「マズいぞ……アニキにユウリと合流したら追いかけるって言ってたんだ!ナックルシティまで急がないと!あ、ソニアも来るってさ!」 前言撤回。いや撤回したくない気持ちがすごいけど、撤回。 何それ今二人は二人っきりってこと!?うわぁすごく見た……いや……ソニアさん大丈夫かな?違う意味でわたしたちは急がないとダメなやつなのでは!? 「は、早く言ってよぉ!ダンデさんもソニアさんも忙しそうだしもう帰っちゃってるかも……!?」 「じゃあ競走だな!このレースオレが勝つ!」 「あっズルい!スタートは一緒にしてよー!!」 「ユウリに追い越されるのはジムチャレンジだけでいいからな!」 「なにそれ!わたしいっつもスタート遅いのに不公平でしょー!」 走っても走っても差が縮まらない。どころか、開いてく。 本気で走ってるでしょホップ!それは追い付けないからやめて……!

4 20/01/22(水)01:40:21 No.656810212

結局、ナックルシティに入っても差は縮まらなかった。わたしだって人生で間違いなく一番の全力を出したけど、ホップは見事な逃げ切りを決めた。 「よっし、オレの勝ちだぞ!」 叫んでるのが見える。もう一息、もう動きたくない気持ちでいっぱいの足を動かして石畳を走る。ダンデさんとソニアさんが若干ぎょっとしていた。 「ホップ?……あ、ユウリちゃんもいた。何で全力疾走!?」 「はぁ……はぁ……はぁ…………や、やっと追い付いたぁ…………」 思わず倒れ込もうとしたらソニアさんが支えてゆっくり座らせてくれた。優しさがしみる……泣きそう……。 「遅いぞユウリ!」 「……ホップが……はやいんだよぉ……」 「ホップ……まさかユウリちゃんと競走してここまで?」 「おう!」 「あんたね、もう少し加減ってものを考えなさい!」

5 20/01/22(水)01:40:38 No.656810261

「え?」 「いい……です、ソニアさん……わたしも……はしった、から」 「……え?」 「体力が違うってこと!何でも一緒じゃないんだからね?」 「……あぁ!?そっか、追い付かれないように必死で気付かなかったぞ!?ごめんなユウリ!」 「ううん……大丈夫。ホップ……ほんとに足速いよねー」 息がだんだん整ってくる。持ってた水を飲んでいたら、二人が楽しそうに口を開いた。 「昔、ハロンタウンで散々追いかけっこしたからな」 「昔から負けるの嫌がってたもんねー?」 わたしの知らない昔話。わたしに色々教えてくれてたホップにも、そんな頃があったんだなあとしみじみ思う。 「年上相手だからってずっと負け続けていいわけないだろ!」 「弟に負けられるワケがないだろ?」 「手加減とか……しないんですか?」 「「いつだって勝負は全力だし本気だ」ぞ」 声が揃った。やっぱりホップも嫌なんだね……手加減されるの。

6 20/01/22(水)01:41:05 No.656810324

「おお、負けず嫌い……さすが兄弟」 「ですね……」 思わずソニアさんと顔を見合わせてしまった。 だけど、わたしはホップのそういう、いつも全力なところが好きなんだよね。 今のソニアさんも、ダンデさんに対してまだ同じ気持ちでいてくれたらいいなって思う。

7 20/01/22(水)01:41:23 No.656810366

「あーでもわたし走るの全然だめ!疲れた!!……ホップが羨ましい」 「疲れない走り方もあるぞ。今度教える!」 「それほんと!?スパイクジム頑張ってね!待ってるからね!」 「まかせろ!」 二人はわたし達を見て笑っていた。それが本当の笑顔かどうか、わたしになんて分からないけど───それでも、少なくとも良くない雰囲気じゃないから……とりあえずそれでいいと思った。 それにしても、やっぱりお似合いだよね……並んでる二人!

8 <a href="mailto:おまけ">20/01/22(水)01:42:20</a> [おまけ] No.656810490

ユウリが不安そうだから励まそうとして、手を握ってオレも一緒だぞって言おうとして……なんか物凄く恥ずかしくなって逃げた。 久し振りに近くで見たユウリはなんかちょっと髪とか伸びてて、前以上に可愛く見えて、だから……全力疾走はユウリが悪いんだぞ。オレじゃない。

9 <a href="mailto:s">20/01/22(水)01:43:14</a> [s] No.656810626

書くことが…書くことが多い…!!

10 20/01/22(水)01:43:25 No.656810652

これ両思いでは…

11 20/01/22(水)01:46:23 No.656811092

Exactly(そのとおりでございます)

12 20/01/22(水)01:49:29 No.656811570

先に行ってるぞ!でホップはいつも走って行っちゃうよね…

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