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19/08/09(金)02:48:10 辺りも... のスレッド詳細

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19/08/09(金)02:48:10 No.613099292

辺りもすっかり暗くなり、お外ではカエルさんや虫さんの鳴き声が大合唱となって、お屋敷を包み込んでいます。 眠れない夜、私はそんな毎夜のコンサート会場に向かいます。 お空を見上げると、不夜城東京に居た頃とはうって変わって綺麗なお星様が見えるのです。 あれは夏の大三角形…こうやって見るのはいつ以来でしょう… 私はお屋敷の渡り廊下に腰掛け、お星様を眺めます。 すると近くに人の気配を感じました。気配がした方向…一階裏口を見ると、そこには… 「純子…か。眠らんと駄目だろうが。明日のレッスンに差し支えるぞ。」 きっ気付かれてしまいました…!5メートルは離れていますのに… 「すみません…どうにも眠れなくて…」 「そうか。まあ俺も眠れんと言うわけでは無いが、少々煮詰まってな。」 「巽さんが…意外です…」 「俺は普通の人間様じゃい!こういうスランプなんかしょっちゅうあるわ!」 「すっすみません…巽さんがお悩みになるイメージが湧かなくて…」 「いやこっちこそ悪かった。しかし俺はそんなに完璧に見られとったんか。うーん…喜んでいいのやら悪いのやら…」

1 19/08/09(金)02:50:10 No.613099467

「誇りに思ってください。巽さんのお陰で私達はここまで来られたのですから。」 「そうか…でもな、まだまだ中間地点にも辿り着いとらんぞ。これっぽっちも…」 「佐賀を救っとらん!ですからね。うふっ♪」 「おい!お前純子!人の台詞を取るな!」 「巽さん、しーっ…皆さん起きてしまいます…」 「おっとすまん…」 「でも…ここ…唐津はお星様がとても綺麗ですね…東京では考えられませんでした…」 「うーん?そうか?ちーっとも見えんぞ?」 「もう!巽さんサングラスで見えないんじゃないのですか?」 「いやそうじゃなくてな、ここじゃあ本当に綺麗な星空は見られんって事だ。もっと人里離れた…そうだな鏡山なんかに登れば凄いぞ。」 「鏡山…?ですか…?」 そういえばさくらさんからお聞きした事があります。唐津の夜景が一望できるスポットだと… 「まあここからでもはくちょう座くらいは見ることが出来るから十分と言えば十分だろう。さあ今夜は寝た寝た。」 行きたい…行ってみたいです…私はこの瞬間、大人な紺野純子から我が儘な少女紺野純子に生まれ変わりました。 「私…鏡山に行ってみたいです…」

2 19/08/09(金)02:51:30 No.613099574

「は…?いやいやもう遅いから寝…」 「連れて行って頂けないと…私ここから一歩も動きません…じーっ…」 そうです…私の決意は月の石位に固いのです… 「む…このままだと取り返しのつかん事になりそうな…だがもうこんな時間だ…それに鏡山へ行く道はなあ…」 「巽さん?私がここから一歩も動かないのと…ちょっとだけ夜更かしして綺麗なお星様を眺めるの…どちらがいいと思いますか…?」 「んー…むー…わーったわーった連れていく!ちこっと待っとれ準備をしてくる!」 や…やりました…我が儘少女の勝利です… 大人な私が少女を演じるなんて…全く自信がありませんでしたが上手くいきました…そして… 「さあ乗れ純子、他のゾンビィには言うなよ!?さっさと行かんとアイドリングで気付かれてしまうかもしれん…行くぞ!」 巽さんの運転する黒いワゴン車は、私を助手席に乗せ鏡山を目指します。 暫くするとワゴン車は山道に入って行きここは…急カーブの連続です…気持ちが…うう… 「だーから言おうとしたんじゃい!鏡山へ行く道はつづら折りになっとって車酔いしやすいって!」 「うう…そんなの聞いていません…」

3 19/08/09(金)02:52:43 No.613099684

「お前が遮ったんじゃろがい!とにかく我慢せんかい!もう少しで着く!それまでイカゲソの匂いでも嗅いでおけ!」 「うう…ひゃ…ひゃい…」 私は…巽さんから受け取ったイカゲソの匂いを苦し紛れに嗅いでみました… あれ…?気分の悪さが和らぎました…イカゲソの薫りと…もしかすると巽さんのポケットに入っていたお陰…? 私は到着迄の間ずっとイカゲソの薫りを嗅いでいました… 「よし、着いたぞ。純子生きとるか?」 「あの…もう死んでますよ…?」 「…うん大丈夫な様だな。さあ降りて自分の眼で星空を確かめてみろ!」 「は…はい…」 私はワゴン車を降りると、眼をつぶりながら顔を上に上げ…眼を開きます… 「んっ…わあ!す…素敵………」 私は眼を開いた先に見えるその光景に思わず驚き絶句してしまいました… 「どうだ純子、って俺もここ迄の天の川が見られるとは思わなかったな。」 「これが天の川…よもや死んでから見ることが出来るようになるなんて…とても…とても素敵です…」 「ああ…そうだな…」

4 19/08/09(金)02:54:09 [おわり] No.613099791

巽さんと私は、暫しの間天の川の雄大な流れに引き込まれていました。すると… 「あっ!流れ星!巽さん!巽さん!ご覧になられましたか!?」 「ああ、見たぞはっきりとこの眼でな。」 「あの…巽さん…巽さんはお星様に何かお願い事はされましたか…?」 「ふふっ俺は神にも星にも頼らん!…だが、願い事をするのは悪い事だとは思っとらん。」 「そうですか…うふっ巽さんらしいですね。」 「だろだろぉ?それで純子は…どんな願い事を掛けたんだ?」 「それは…」 「それは?」 「ナイショです♪うふふ!」 「なんじゃーい!まあよか!きっとその願い事は叶う!俺が断言する!」 「まあ!そこまで仰いますか!では楽しみにしていますね♪」 私達は再び天の川を吸い込まれるように見続けました。時間を忘れて… 私がお星様に掛けた願い事…それは…私…いえ私達がずっと巽さんと一緒に居られること…きっと叶うって仰って下さいましたよね?私、信じてますよ…? その瞬間…たくさんのお星様がきらり、と瞬いた様に見えました。私達の事を応援してくれている様に…

5 19/08/09(金)02:57:13 [sage] No.613100033

ミッドナイト純子さんです 実際に鏡山から天の川を見て写真を撮られた方から着想を得ました おやすみなじゃい…

6 19/08/09(金)02:58:41 No.613100148

おやすみじゃい

7 19/08/09(金)03:11:39 No.613101016

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

8 19/08/09(金)03:12:34 [sage] No.613101092

>1565287899508.png 挿絵はん!ありがとうございます!!!

9 19/08/09(金)03:26:45 No.613101999

やーらしか! 乳首ひっぱりたい

10 19/08/09(金)03:27:58 No.613102083

遅くまで起きててよかったでありんす!

11 19/08/09(金)05:11:18 No.613107146

早起きは三文の得でありんす!

12 19/08/09(金)05:34:16 No.613108029

偶然早起きして得した!

13 19/08/09(金)06:04:33 No.613109229

>1565287899508.png 純子もサイレンススズカも貧乳だからな…

14 19/08/09(金)06:15:24 No.613109694

純子さんのわがままかわいい!

15 19/08/09(金)06:20:28 No.613109929

ここまで連れてきてくれてありがとうございます巽さん。。。 純子…?寝たのかじゃい… (チラッ)

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