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19/05/15(水)23:12:16 ここ最... のスレッド詳細

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19/05/15(水)23:12:16 No.591527064

ここ最近、自分がおかしい事には、自分でも気付いている。 何故だかわからない。何が原因かもわからない。ただ、ボーっとする事が増えた。 ゾンビィ達にも心配をかけてしまっているようで、どうやら最近、サキも俺と同じようになってしまっているらしい。 申し訳無さと苛立ちが、更に自分を追い込む。 …だが、それでも、それだけやっても、何故なのかがわからない。 「ハァ…」 思わず、零れる溜め息。 本当に申し訳が無い。アルピノを成功させ、人気も軌道に乗ってきた今。俺がこの体たらくとは。 …せめて、あいつらの前では、普段通りでいなければな。 陰鬱な気分を切り替えられず部屋を出て、ミーティング室へ向かう。 歩いている道中、現れた人影に足を止める。

1 19/05/15(水)23:12:47 No.591527215

ここ最近、アタシが変だって事には、アタシ自身気付いてる。 最近良くボーっとしちまう。…なんでなのかは、全然わからない。 グラサンの調子も悪いらしい。どこが悪いのかはわからないが、アタシみたくボーっとしている事が多い。 「ハァ…」 思わず、零れる溜め息。 皆に心配をかけちまってる。リーダーなのに、なんて情けない。 フランシュシュもようやくこれからだってのに。 苛立ちから爪を噛む。…これ、昨日グラサンにすまん、やめてくれって言われてたっけか。 そうだ、調子悪いグラサンにまで心配かけちまってるんだ。…クソッ。 どこかにぶつける事もできない苛立ちを抱えて、ミーティングに向かうために大部屋を出ようとしたところで、背後から話しかけられた。 「サキ?」 「…なんだよ、愛」 振り返ると、愛が心配そうな顔をしていた。

2 19/05/15(水)23:13:04 No.591527310

「幸太郎はん」 「なんじゃい、ゆうぎり」 「ちょっとお話が、ありんす」 人影は、見慣れたモノだった。だが、いつもと違い強い意志を秘めているのが、目を見てわかる。 「幸太郎はん。あんさんはやはり、思った事を正直に話した方が良いでありんす」 「わっちにも何を抱えているかはわかりんせんが、それでも、わっち達にも一緒に背負うくらいなら、きっと」 「…そう、か」 背負わせる?彼女達に?自分で何を抱えているのかもわからないまま? ………何故かわからないが、"これ"は自分で見つけ出し、口に出さなければいけないモノだと思った。 だが、そう伝えてもきっとあいつらは、ゆうぎりは納得しないだろう。ならば。 「…わかった。俺も、少しばかりお前らに頼ってみるか」 「っ!…あい」 笑顔を浮かべるゆうぎり。………自分は、俺は、どれだけ人に心配をかければ気が済むんだ。 「…行くぞ、ミーティングの時間だ」 嘘を告げる覚悟と共に。時を迎えよう。

3 19/05/15(水)23:13:22 No.591527397

「大丈夫?」 「…おう」 「嘘。きっと大丈夫じゃないんでしょ?」 「…んなことねぇよ」 「それも嘘。多分、サキのそれにはアイツが関わってるのよね?」 せからしい!んなことねぇっつってんだろ!ぶっ殺すぞ! 感情のままに出る筈だった言葉が、喉元で止まる…なんでだ? 「やっぱり、ハッキリ言うべきなのよ!心配かけさせるんじゃないわよ!バカ!って」 「そしてこれは、私達の中で一番心配してるサキが言うべきなの」 「…アタシが…?」 「皆わかってるんだから!サキがアイツを心配して、心配しすぎて、アイツみたいになっちゃってるって!」 …そうなんか…?アタシが、グラサンを…? 呆然としている間に、愛に手を掴まれる。 「行くわよ!アイツに全部吐き出して!アイツにも全部吐き出させましょ!」 引っ張られるように、ミーティング室に歩き出す。

4 19/05/15(水)23:13:42 No.591527490

「はい!おっはよおおおおおおお!!」 「お、おはようございます…」 いつも通りに挨拶をこなす。普段通りの俺を、巽幸太郎を着ろ。 「あぁい!ではではぁ、うれしはずかし本日の業務内容ですがぁ!」 「ちょっと」 「…なんじゃい愛」 「アンタ、私達に言う事あるんじゃないの」 …ああくそ、なんでこういう時に限って迫ってくる。悪態の一つもつきたくなる。 「…なんのこ」 「無いとは言わせないわよ。ここ最近のアンタ、自分自身でもわかってるんでしょ?」 「…」 皆が、俺を見つめる。皆が、一色の瞳で、心配を、宿して。 やめてくれ。悪かった。謝れば良いのか。謝りさえすれば、"これ"がわかるのか。解放されるのか。 「…すまん。だが、もう大丈夫じゃい!巽幸太郎さんは自己解決しました!一件落着でぇす!」 「嘘やろ」

5 19/05/15(水)23:14:02 No.591527592

自分でも一瞬誰が声を放ったのかわからなかった。思わず、声に出てしまった。 「…サキ?」 驚いたようにこっちを見るグラサン。 「…それは、嘘やろ」 「何を根拠に」 「わかるに決まってんだろ!!」 「オメー、そやん時いつもそうじゃねーか!!」 椅子を蹴り飛ばす程の勢いで立ち上がり、詰め寄る。 心配してくれてるのは、こいつだ。原因は、きっとアタシだ。その筈なのに。心が止まらない。 「ずっと一人で抱え込んで!誰か頼ればよかとに!意地でも一人で終わらせようとしよる!」 「ざけんな、ざけんなよ!!」 「…」 無表情で見つめてくるグラサンが、責めているように見えて。だけど、止まらなくて。 「アタシは!アタシはっ!」 「アタシはずっと、オメーが心配だったっとに…」

6 19/05/15(水)23:15:13 No.591527956

点と点が線となり、線と線が像となり、浮かび上がったモノが、"これ"を教えてくれる。 …あぁ、そうだ。そうだった。発端は、本人はボカしていたが、旧友に名を呼ばれても誰だ?と言い切ったところだった。 偽名を使って逃げ回る臆病者には、眩しい生き方。そこに惹かれた。 そして、歌い終わった時のあの笑顔。ひまわりのような、満開の笑顔。 なんだ、簡単なモノだったんじゃないか。人にありふれた感情じゃないか。 ボーっとしてたのも、そういう事だったのか。ただ、心奪われていただけだったのか。 「…ぷっ………ぷっくくっはーはっはっはっはっはっ!!!!!!」 笑ってしまう。なんだこれは?とんだ喜劇だ。ああ笑って欲しい皆にも。 「グ、グラサン?」 目の前のサキが困惑したような表情でいる。いや、困惑しているのだろう。そりゃそうだ。気でも狂ったか。 サキの腰を両手で掴み、子供をたかいたかいするかのように持ち上げ、その場でクルクル回る。 「なっ!なに、しよっつか、グラサン!」 『あんさんはやはり、思った事を正直に話した方が良いでありんす』 「サキ!好きだ!」

7 19/05/15(水)23:15:56 No.591528150

照れ隠しで振るっていた拳が、止まった。 「え?」 「好きだ!愛してる!」 状況が理解できん。まったくわからん。何が起きとる…?グラサンは、何を言っとる?頭が疑問符で埋まる。 …なのに、胸だけが熱くなる。 「聞かせてくれ、返事を」 アタシの拳で殴り飛ばされ、遮る物が無い筈の瞳で、真っ直ぐに見つめてくる。 『アイツに全部吐き出して!アイツにも全部吐き出させましょ!』 そうか、きっと、これがグラサンの"全部"なんだ。 …なら、アタシも。 「…シも」 「聞こえるように、聞かせてくれ」 「ッ!アタシも!こーたろーが好きだぁああああああああ!!!」 「きたあああああああああああああああああああ!!!!」

8 19/05/15(水)23:16:13 No.591528237

首に手を回してくるサキを、今度は、顔の高さを合わせ、しっかり抱きしめる。 「俺も!サキが好きだ!」 「アタシも!こーたろーが好き!」 二人で力を籠め、抱き合う。 ああ本当に、なんて馬鹿馬鹿しい事に悩んでたんだ俺は。 現実はこんなに簡単で、願いはこんなに近くにあって、愛は、こんなに暖かくて。 「よぉっしゃあ!サキ!!デート行くぞデート!!」 「お、おお!!行こうぜ行こうぜ!!どこ行くかは決まってるよな!!」 「当然!あそこ以外無いじゃろがあああああい!!!」 「「ドラ鳥じゃああああああああああああい!!!!」」 「「きたあああああああああああああああああああああ!!!!!」」 サキをお姫様抱っこし、ミーティング室の扉を蹴り開ける。 向かうは、車。向かうは、ドラ鳥。 一人で何度も行ってきた筈のこの工程。だが今回は、これ以上なんて無いほどに、胸が躍った。

9 19/05/15(水)23:16:30 No.591528310

二人がミーティング室から出て行き、少しすると、エンジン音が聴こえ、遠くに離れていったようで音が小さくなり、何も聴こえなくなった。 「…あの」 「今、何が起こったのか、説明できる方はおりんすか?」 「…さぁ…」 呆然とするゾンビィ5人と、殴られた際に飛んでいったゲソを狙い睨み合うゾンビィと犬ゾンビィだけが、部屋に残された。 「サキちゃんの誕生日パーティー…どやんしよっか…」 「…さぁ…」 …部屋に、残された。

10 19/05/15(水)23:17:25 [sage] No.591528586

ギリギリセーフでありんす! サキちゃんかわいいでありんすな

11 19/05/15(水)23:17:38 No.591528662

よか…

12 19/05/15(水)23:22:59 No.591530321

サキちゃんやーらしか…

13 19/05/15(水)23:23:46 [sage] No.591530563

あのね、そのね、一応ノルマだと思ってね、スケベ後日談も書いたんでありんすけどね、ここで終わりの方がスッキリしてないわっち?

14 19/05/15(水)23:26:20 No.591531326

>あのね、そのね、一応ノルマだと思ってね、スケベ後日談も書いたんでありんすけどね、ここで終わりの方がスッキリしてないわっち? 早く貼りなんし!!!

15 19/05/15(水)23:26:53 No.591531499

待っとらすよ!

16 19/05/15(水)23:27:08 [恥ずかしいでありんすな] No.591531585

「なあ、グラサン」 「なんじゃい」 「やっぱなんでもなか!」 「なんなんじゃい!」 一日中遊んだ帰りの車内、他愛の無い話で過ごす時間が、たまらなく心地良い。 「…こーたろー」 「なんじゃい」 「…あのな」 「アタシ、今日誕生日っちゃろ?」 「そうだな」 「だからさ、そのな」 「プレゼントが、欲しい」 顔を逸らしても赤い頬で全てがわかってしまう。ああくそ、がばいやーらしか女すぎる。 「おう、何が欲しいんじゃい」 「キ、キス」

17 19/05/15(水)23:27:26 No.591531685

聞こえた瞬間、車を脇道に止める。 「サキ」 顎に手を添え、優しく自分の方に向ける。 「っ!」 身体を強張らせ、目を強く瞑っているのが本当に愛おしい。 顔を近づける。これ以上無い程に、サキとの距離が縮まる。 …0になる。 「んんっ」 不思議だ。味なんて無い筈なのに、いつまでもこうしていたい。 「ん~!」 離れようとするサキを思わず、抱きしめる。真っ赤な顔が、トロンとした目が、それしか、俺の目に映らない。 「ん!んーんー!んんぅ…」 思わず前のめりになり、もっと味わうために舌を入れ、サキの中を探る。これも不思議だ。ゾンビィの筈なのに、どこか温かい。 サキの舌と絡めると、更に温かくなる。ああ、叶うなら、ずっと。

18 19/05/15(水)23:27:46 No.591531777

気の向くままにサキを蹂躙し、名残惜しくもあるが口を離す。 「ぷはぁっはぁっはぁっ」 息絶え絶えに、呼吸するサキを見て、罪悪感が今さら訪れる。 「…すまん」 「…」 真っ赤な顔でこっちを睨むサキ。正直もう愛おしさしか感じないが、今それを口にしてしまうと怒られそうだ。 「初めてだったんやぞ」 「すまん」 「…もっと優しくできんかったんか」 「本当にすまん」 「…別に怒っとらん」 「そう、なのか?」 「…こーたろーが求めてくれて、嬉しかったけん…んむぅ!?」 いやほんとごめんサキ。

19 19/05/15(水)23:28:02 No.591531852

車の座席を倒し、正座する。 目の前には腕を組んだサキ。 「オメーなぁ…もうちょっとよぉ…理性持たせられんとか?」 「返す言葉も無い」 「はぁ~~~…」 大きな溜め息をつくサキ。そんなところもやーらしか。 「…よ」 「うん?」 「…よかよ」 「え?何が?」 「…我慢できないなら、よかよ」 ゆっくりと服のボタンに手をかけるサキ。その倍くらいの速度でボタンに手をかける自分が本当に情けない。 「こーたろー」 「なんじゃい」 「今度はぜってー負けねぇからな」

20 19/05/15(水)23:28:24 No.591531974

「やぁ!やだっ!はげっ!しいっ!こぉ!たろぉ!やっ!あっあっ!」 「サキ!サキっ!サキっ!」 受け入れられ、サキの中に入った瞬間に、考えていた事が全て消えた。 サキに覆い被り、片手を指を絡め、握り合う。残った俺の片手は、サキの頬に。残ったサキの片手は、床代わりの座席に。 「こぉたろぉ!んあっ!くぅっあぁっ!」 「サキっ!好きだ!好きだ!!好きなんだ!」 「んっ!アタシ!もぉ!すきぃ!こぉたろぉ!」 サキが俺の一挙動で悦ぶ、俺の愛の言葉に返してくれる。高ぶる、思い。 思わず動きが激しくなり、最早言葉とすら取れないモノがサキの口から溢れ出す。 動きを緩めずに口で、溢れ出したモノをせき止める。 「んむぅ!?んっ!んっ!んぅ!」

21 19/05/15(水)23:28:41 No.591532043

高まり、絶頂が近づく。 「くっ!うぅっ!」 口を離してしまった。勿体無い事をした。 サキは喘ぎながらも、優しい笑顔で俺を見つめる。 「いきっそうなっんだろっいい!よぉ!こぉたろぉ!なかぁ!でぇ!だしてぇ!」 最後のタガが、外れる。 「あぁあ!サキ!サキぃ!!」 動きが更に激しくなり、何もかんがえられなくなる。 「こぉたろぉ!こぉたろぉ!アタシっ!もっイっちゃ!あぁ!」 「俺も!サキっ!イっっ!」 …そうして、全てを、サキの中に吐き出した。

22 19/05/15(水)23:28:58 No.591532135

「…なあ、こーたろー」 「…なんじゃい」 「今、アタシはさ」 「がばい幸せとよ」 「俺も、幸せだ」 「…へへっ」 「…」 「?どやんした?こーたろー?」 「なんか、目が、怖いっちゃけど…」 「やっちょっ待ってこーたろ」 …いやほんとごめんサキ。

23 19/05/15(水)23:29:24 [sage] No.591532269

うn…

24 19/05/15(水)23:32:15 No.591533119

ややや

25 19/05/15(水)23:33:16 No.591533398

ドスケベカーセックスきたな…

26 19/05/15(水)23:34:28 No.591533775

su3068979.png

27 19/05/15(水)23:36:20 No.591534378

>su3068979.png ダメだった

28 19/05/15(水)23:42:32 [sage] No.591536190

>su3068979.png 正直書いてる時ずっとこれが頭の中に浮かんで

29 19/05/15(水)23:43:59 No.591536610

ハメハメしよんな!

30 19/05/15(水)23:44:33 No.591536797

カーセックスはいけんよ!!

31 19/05/15(水)23:46:41 No.591537494

かーー!イカくさかー!!

32 19/05/15(水)23:50:59 No.591538781

わっちお互いが好き合うやつ好き!!

33 19/05/15(水)23:57:10 No.591540627

スーパーハッピーエンドじゃねえか…

34 19/05/15(水)23:58:31 No.591541004

おめこで語れやお前だけのポリシーすぎる…

35 19/05/16(木)00:05:40 No.591542956

ストレートなドスケベよか…

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