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19/04/03(水)22:21:55 元号が... のスレッド詳細

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19/04/03(水)22:21:55 No.581061786

元号が改号される…。それはアイカツ界でも様々な影響を与える。 そんな中、渦中にいるのがご存知の彼女。 「神崎さん!元号の選定に関わっているとは本当でしょうか!?」 囲み取材の中、美月は聞かれるが、素知らぬ表情をしている。 「今回は新しいCMの記者会見です!関係ない質問はおやめください!」 マネージャー月影の制止が入る。 そもそも、何故こんな素っ頓狂な質問があるかと言うと、実は今世間では『神崎美月が改号に関わっている』という都市伝説が生まれていた。

1 19/04/03(水)22:25:21 No.581062836

神崎美月の都市伝説はそれだけではない。 「フリーメーソンのメンバーである」 「実はアヌンナキの直系子孫」 「月の裏側には真美月パレスがある」 様々な都市伝説が生まれつつあるのだ! しかし、美月はそのことに関して喋らない!その真相は、皇帝も否定もされてないのだ! 「……」 しかし、美月も全く思わないことがない、というわけでもなかった。

2 19/04/03(水)22:28:27 No.581063751

某日。 大空あかりは美月の元に来ていた。 「ああ、大空さん。アポは聞いてますよ」 月影が対応する。 「すみません月影さん…ただ、あの噂が気になって…」 「普通の人なら通さないとところだが、現クイーンである君ならいいだろう。早速面会してくれ」 「失礼します…」 あかりが月影の元、案内されたのはとある一室だった。 そこに居たものを見て、あかりは絶句した。

3 19/04/03(水)22:31:38 No.581064722

「美月さん…こんな姿に…!」 神崎美月はすっかりアイカツをサボっていた。 昼間だというのに上下スウェットで、ポテチを食べながらアイチューブを見ている。身体も明らかに太くなっている。 「美月さん…ですよね…?」 まるで樽のようになった物体が、ゴロリとあかりの方を向く。 「ああ、大空じゃない。久々ね」 面会してなお、起き上がろうとしない屈強な精神がそこにあった。 「あの噂は…ほんとうだったんですね…」 あの噂とは、美月がアイカツを辞めたという噂だった。

4 19/04/03(水)22:37:35 No.581066749

「どうして!?どうしてアイカツをやめてしまったんですか!?私、こんな美月さんなんて見たく無いです!」 あかりの熱い説教にも関わらず、美月はボーッと聞いていた。 「無駄ですよ大空さん」 月影が声をかける。 「でも…月影さん…」 「神崎美月は超一流…彼女はいつだって徹底している…」 月影が、美月の寝ている床を指さす。 「あれをよく見てみろ」 あかりが指先に視線を移すと…美月の身体が床と同化していた! 「そんな…床削りと呼ばれた美月さんが…」 「そのあだ名もどうかと思うけどな」 神崎美月は、サボると言ったらとにかく無駄を省く。 できるだけあるくのを最小限にするために、漫画やお菓子などは常に近くにおいて置く。 トイレに行きたくなったらペットボトルを使う。ちなみに身の回りは全て月影がやっているそうだ。

5 19/04/03(水)22:45:02 No.581069430

説明されればされるほど、無駄に凝っていてあかりは頭が痛くなってきた。 思わず、膝から崩れ落ちる。 「でも…」 あかりは拳を握る。 「美月さん、今まで頑張ってきたじゃないですか!市場を築地から移したり!東京でオリンピックをしたり!水素水を発明したり!みんな、そんな美月さんだから色々な都市伝説すら生まれてるんですよ!?」 「…」 美月は答えない。 「まだまだアイカツは進歩します!美月さんには、また先陣を切って、アイカツして欲しいんですよ…!」 「……そうね、大空…」 美月はムクリと立ち上がる。 「でも、もしみんなが言ってることが全部本当だとしたら、どう思うかしら?」 「…え?」 突然の問いに、あかりは首を傾げた。 「私もね、ずっと疑問だった。この進化の先に何があるのかと…ほんとにこの先はあるのか?実は今がピークなんじゃないかしら、って…。だから、少し人類の進化を遅めようと思ったの」 あかりには、美月が何を言っているのかさっぱり理解できなかった。

6 19/04/03(水)22:47:39 No.581070424

「でも、あなたを見て気が変わったわ。既にアイカツは、私の予想を大きく超えていたのね…」 「ごめんなさい美月さん…ちょっと意味が…」 気がつくと、美月はサングラスをかけていた。月影もかけていた。 美月はスティックを持ち出すと、強烈な光が走り…。 あかりは気を失った。 「…ありがとう大空。まだまだ地球人も捨てたもんじゃないわね」

7 19/04/03(水)22:55:45 No.581072913

あかりは気がつくと、自室のベッドにいた。 「あ、あかりちゃん。ようやく起きた」 スミレが隣に座っていた。 「あれ…?いつの間に私部屋に…?」 「….何言ってるの?あかりちゃんずっと部屋で寝てたんだよ?珍しいね、そんなに深く寝てるなんて」 あかりはぼんやり、記憶が呼び起こされていた。そういえば今日は久々のオフで、眠っていたような…。 「ほら、あかりちゃん、ちょうど始まるよ」 スミレがTVを指さすと、中継が始まっていた。 中継場所は、総理官邸。多くのマスコミが集まるなら、カメラは壇上の1点に向けられていた。 その横から現れたのは…。 「美月さん…?」 「すごいよね美月さん…。新しい元号の発表までやるなんて…」 時刻は平成31年4月1日11:30 アイカツの歴史に、新元号の発表という新しい伝説が刻まれた。 TVの中の美月はフラッシュの集中砲火のなか、額縁を持ち上げる。

8 19/04/03(水)22:56:48 No.581073201

「新しい元号は──」 アイカツの新しい歴史が始まろうとしていた。 [完]

9 19/04/03(水)23:08:05 No.581076810

美月さんのスレかと思ったらなにこれ

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