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19/03/10(日)22:22:49 今日は... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1552224169076.png 19/03/10(日)22:22:49 No.575317836

今日はお休みの日。 午後の陽気は暖かく、少しずつ春を感じられるようになってきています。 そんな中私は台所で食材と調理器具を並べ、ふんすと気合を入れとったとでした。 ご馳走のレシピもしっかり準備。これからセルフお料理レッスンを始める所です。 何しろ私達にとっての大事なパーティーが控えているとですから、頑張らないと。 やっぱりパーティーと言えば素敵なサプライズですよね? 私にできるのはお菓子作りやお料理くらいだから、そっちで頑張ろうと決めた訳です。 普段は見ないような、珍しくておいしいご馳走をたくさん用意してあげたい! その日はまだ少し先だけど、早いうちに試して自分のものにしてやるとです! …ところが。いざ取り組むとこれが全く上手く行かんとでした。 取っ手は取れるし、鍋は焦げつくし、蒸し器は空焚きするし、油は爆発するし。 とにかく散々で和洋中スイーツ問わず、何一つまともに作れないのでした。 ようやくできたと思ったらおもいっきり塩辛くて悶絶。砂糖と塩間違えるとか、断じてそやんキャラじゃなかとに!

1 19/03/10(日)22:23:09 No.575317940

料理は慣れとるし、レシピも間違ってないはず。にも関わらず、ご馳走どころか普段できることすら無理なのです。 生きてる時は練習で出来て本番で失敗するパターンだったけど、今回は練習の段階で全然ダメ。 持っとらんのが余計悪化しとるとかもしれない…と思って凄く落ち込みます。 でもここで諦める訳にはいかんとです。言い出しっぺだし、頑張らんと… 「…この惨状はどうした」 そこへ突然幸太郎さんがやってきました。台所の様子を見て顔を顰めています。 「ちょうど良かった!幸太郎さん!そこに立っとって!」「…へ?」 「持っとらすとでしょう!持っとらん私に協力してください!そこにおるだけでよかけん!」「は、はい…」 これはチャンス!持っとらす幸太郎さんがいれば多分うまくいくはずです! 「ダメだった…」 その先にがっくり項垂れる敗北者の私がいました。浅はかだったのは認めます。 包丁の刃は欠けるし、ラップは切れるし、片栗粉はぶちまけるし、クリームは泡立たないし、できた物はやっぱり塩辛い。 砂糖の容器に入っているのが塩だったことに気付いたとき私は心が折れました。

2 19/03/10(日)22:23:28 No.575318043

万策尽き果てた感じです。どやんすればよかと… 「えーと…もういいか?」「はい…」 幸太郎さんはずっと立って見ていてくれました。申し訳なかとです… 「ここ最近、お前達の行動が少しおかしいと思って見て回っていたが…どういうことか説明してくれ」 「ええと、実は…」 ~~~~~~~~ 今から少しだけ前の話です。 その日はアイアンフリル時代のプロフィールの記憶から愛ちゃんの誕生日だったことを思い出して、 お祝いの言葉を掛けました。 「愛ちゃんって今日がお誕生日やったよね?おめでとう!」 「そうだったんですか?おめでとうございます」 「ああ、うん…そうだったっけ。ありがとう」 …でも愛ちゃんは何だかあんまり気乗りしない感じでした。

3 19/03/10(日)22:23:44 No.575318123

「あれ、どうしたの?嬉しくないの?」 「まだ年を取るのが億劫なお年でもありんせんのに」 「ううん、祝って貰えるのは嬉しいよ。でも何か誕生日の実感が無いっていうか…ゾンビィになったからかもしれないけど」 自分でもよく分からないんだけど、と申し訳なさそうに言う愛ちゃん。 「いや愛の言うことは分かる。誕生日ってのは生まれてからどうにかここまで生き抜いたぞっていう節目をねぎらう日だ。 死んじまったら意味が無くなるのかもしれねぇな」 大いに頷いてみせるサキちゃん。そやん殺伐感無かったはずだけど… 確かにゾンビィになって年齢とか誕生日について考えることって、ほとんど無かった気がする。 「リリィもお誕生会はすごく楽しみだったのに忘れちゃってた。もう年取らないんだもん」 「でもそれもちょっと寂しいですね…」「ヴァ?」 実感が無いのに祝われるのは困惑するかもしれないけど、無いのは寂しい。 そもそもたえちゃんのは分からないし、祝いようがない。 どうにかできないかな…と考えて、ちょっと閃いたのです。

4 19/03/10(日)22:24:02 No.575318202

「じゃあみんながゾンビィとして目覚めた日を、私達の新しい誕生日にするのは?」 「目覚めた日?あー…いつやったっけ?」 「ほら4月のデスメタルライブの後!みんなで一斉に起きたとよ!」 「まあライブは覚えとらんけど…そういえばそうやったな。もうすぐやん」 この日は3月。4月のその日まであと一ヶ月と少しというところになっていました。 「もう一年が経つんですね…早いものです」 純子ちゃんが懐かしむように溜息を吐きます。 色々なことがあったけど、本当にあっという間に過ぎていった気がするとです。 「なるほどゾンビィとして生き抜いた…いや死に抜いたか?とにかく節目としちゃ悪くないな」「リリィそれでいいと思う!」 「それなら分かりやすいかもね。みんなも一緒に祝えるし」「ヴァ?」「たえちゃんのお祝いもできるよ!」 たえちゃんはよく分かっていない様子だけど、リリィちゃんにつられて嬉しそう。 「たださくらはんはちょっとだけ早いんでありんすが…たえはんはどうなんでありんしょう?」 「私も同じ日でよかよ。誤差みたいなものだし。たえちゃんも一緒!」

5 19/03/10(日)22:24:18 No.575318268

そんな訳で、4月のデスメタルライブの翌日を私達の新しい誕生日に決めたのでした。 ちなみにゾンビィなのに誕生日っておかしくない?との意見で再誕日…リバースディとなったのですが。 そしてこのリバースディにみんなでパーティをやろう、と決定! 何だか今からワクワクしてきたとよ! ~~~~~~~~ 「なるほどそういうことか…それでそのリバースディに向け、皆が驚くような特別な何かを拵えようとしていた訳だな」 「はい。あ、もちろん幸太郎さんもパーティに来てくれますよね?当事者ですもんね?」 幸太郎さんはそれには答えず、私を見下ろして言い放ちました。 「…要はまた頑張りが空回りをしているというだけのことだ。先を意識し過ぎて気が急いている。自覚もあるだろう」 「それは…分かってますけど…」 でも楽しいイベントに向けてちょっとくらい頑張り過ぎてしまうのは、誰にでもあるのではないでしょうか。 それでダメになったことがたくさんあったから、重々注意はしているつもりだったけど。 …私はただみんなを喜ばせたかっただけとに、サプライズ一つ許されなかとでしょうか。

6 19/03/10(日)22:24:36 No.575318360

そう思うと意図せず涙が溢れてきました。 「さくら」「だ、大丈夫、前みたいにはなりません。ただちょっと悲しくなっただけ」 頑張って涙を堪えて拭うと、目の前に真剣な幸太郎さんの顔がありました。 「お前に見せたいものがある。ついて来てくれ」 ### 幸太郎さんの先導で向かったのは、以前私や純子ちゃんが篭った部屋。 開けっ放しの扉の中では、ちょっとイライラしたサキちゃんが一人だけで何かをやっていました。 あーもうめんどくせーせからしかーとブツブツ言いながら、布地に針と糸をちくちく… えっ!?あのサキちゃんがお裁縫を!? 「あわわ…どやんしょ…また大雪でも降るとやろうか…」「この時期の佐賀にそれはない。いいから見てみろ」 どうやらサキちゃんは刺繍をしているようでした。そういえば特攻服にはいっぱいされてたっけ… でも刺繍って時間も掛かるし、めんどうくさがり屋のサキちゃんには難しいんじゃないかな…

7 19/03/10(日)22:24:49 No.575318423

「まあ、あいつが好むような大掛かりな文字の刺繍は無理だろう。だがよく見ろ」 サキちゃんは小さい布に小さい文字ながら、丁寧に縫い込んでいました。 目を凝らしてみると…「さく」の文字。もしかして、私の名前!? 「恐らくはお前達一人一人に名前と、何がしかのメッセージを贈るつもりなのだろうな。不器用なクセして」 いってぇとサキちゃんが叫びました。針が刺さったとでしょう。 そんなにして皆のために頑張っているサキちゃんに、私は心から感動したとです。 これ以上覗くのはサキちゃんに悪いので、早々に退散しました。 帰り際に幸太郎さんが「刺繍はいいが死臭がするのは勘弁だな」と一言。小突いてやろうかと思いました。 ### 次に向かった屋敷の一室から、三味線の音が漏れ聞こえてきたとです。 そっと扉を開けて覗き込むと、そこにいたのはリリィちゃんと夕霧さんでした。 夕霧さんの鳴らす三味線に合わせてリリィちゃんが舞っています。

8 19/03/10(日)22:25:04 No.575318494

「また遅れ始めてるでありんす。しっかりついてきんす」 でも顔には疲れの色が見え、足元がどうも危なっかしい。 やがて脚をもつれさせて転んでしまいました。 そんなリリィちゃんに厳しい言葉を投げかける夕霧さん。 「足運びがまるでなっておりんせん。基本をいつも意識しなんし、リリィはん」 いつもはあんなに優しいのにビックリするくらいの冷たい声音。聞いてるだけの私でも怖い… とうとうリリィちゃんは蹲ったままベソをかき始めたとです。 「あ、あぁ…私もう見とられん。リリィちゃん!」「待て!」 幸太郎さんの一喝で立ち止まったその時、リリィちゃんが涙を拭いながらゆっくりと立ち上がりました。 「ゆぎりん、もう一回」 夕霧さんは再び三味線を鳴らし始めました。リリィちゃんは涙を堪え、しっかりした顔つきで舞い始めました。 「腰はもう少し落としんす。…そう。顔は手で隠さないように」 次々に飛ぶ厳しい指摘に一つ一つ応えていくリリィちゃん。 その姿は拳を握りしめて見守ってしまうくらい真剣なものでした。

9 19/03/10(日)22:25:18 No.575318560

「…リリィは自ら夕霧に教えを請うたのだ。発端はお前達のリバースディに披露する演目をということだろう。 しかし今では一年と言う節目を迎え、新しい境地へ辿り着かんとする所まで意識しているように見える」 「リリィちゃん…」 涙を堪え進んで厳しい練習に打ち込む健気さに、こちらは別の涙が零れそうだったとです。 「夕霧は芸子として、そして花魁としての全てをリリィに叩き込むつもりのようだ」 「そうなんですね…うん?花魁として?リリィちゃんってまさおくんなんですけど…」 「むしろまさおの中の別のリリィが目覚めてしまうかもしれんな」 やっぱり止めた方がいいんじゃ…と思ったとですが、 昔から野暮は馬に蹴られて死ぬものだと取り合って貰えなかったとです。 ゾンビィには関係なかと思うとですけど。

10 19/03/10(日)22:25:32 No.575318646

その次にやってきたのは倉庫でした。 中を覗くと、防護マスクに作業服を着込んだ人が作業中やったとです。 時折火花を散らしてジリジリ音を立てています。 「この屋敷に余所の人の来とると、珍しかですね」 「純子だ」 「…はぁ!?何しよるとですか!?」 「アーク溶接だ」 「アーク溶接!?どういうことですか!?」 「アーク溶接とは空気中の放電現象を利用して金属を溶かすほどの高温を発生させ溶接を行う技法で」 「機序は聞いとらんとです!アイドルが何のためにそやんかことを!?」 「俺も芸が嵩じ過ぎてとうとうアイドルからの転向を計ったかと心配したが…お前の話を聞いて合点が行った。 どうやら一周年記念のモニュメントらしきものを作っているようだ」 「モ、モニュメント…なんでそこまで…」 「ああなった純子は止められん。行くぞ」

11 19/03/10(日)22:25:46 No.575318719

黙々と溶接を続ける純子ちゃんを置いて、後ろ髪を引かれる思いでその場を去りました。純子ちゃん… 幸太郎さんは「しかし夭折した者が溶接とはな」などと不謹慎なことを言っていました。ぶちますよ? ### 今度は庭木に隠れて門の観察です。 「そろそろ帰って来るはずだが」 その言葉の通り、門が開いて愛ちゃんとたえちゃんが帰ってきました。このペアって何気に珍しいかも… 「今日は惜しかったわね。でも段取りは良かったわ」 「ヴェー…」 ちょっと気落ちした風のたえちゃんの肩をポンポン叩いて元気付ける愛ちゃん。 「失敗しても次につながるんだから。私達の目標はその先にこそあるんだし。そうでしょ?」 そう言われたたえちゃんはちょっと考えてから頷き、元気にエイエイオーしてみせました。 「秘密の特訓かな…?あの二人で一体どやんことを…」

12 19/03/10(日)22:26:01 No.575318794

「狩りだ」「は?」 「あいつらは以前お前達が山で遭遇した大猪を狩ろうとしている」 そういえば二人ともマタギファッションしとったとです。…頭が追いつかない。 「いやいやいやいやなんで!?もうよかでしょ!?」 「山に登るのに理由は要らん!」 「狩る理由を聞いとるとです!」 幸太郎さんは少し考えて、「ケジメだ」と一言だけ呟きました。 この一年でやり残したことを考えた結果ということでしょうか… もしかするとリバースディの日に大猪が運ばれてくる可能性も?…少しクラクラしてきたとです。 ### 他の人達を一通り見た後、また屋敷の台所の方へ向かいました。 「さて他の連中の行動を見た訳だが、お前はどう思った?」

13 19/03/10(日)22:26:14 No.575318853

…変な所もあったけど、みんなこの一年の節目を迎えて新しいことややり残したことに挑戦したり、 リバースディのための準備を頑張ったりしとったとです。 やっぱり私も頑張りたいかな…というのが正直なところでした。 「頑張るのは良いことだ。だが言ってしまえば、あいつらの行為は概ねサプライズ目的ということになるだろう。 さくら、お前の思う誕生会とはどういうものだ?」 「ええと、みんなで集まって、お祝いして、おいしい物を食べて、楽しくお話して…」 「それが平凡かつ最も大事な目的だ。それが全てサプライズだけで埋め尽くされたらどうなる?」 「あ…」確かにビックリドッキリ出し物会になっちゃうかも… それはそれで楽しそうだけど、お誕生会とはやっぱり違うのかな。 「あの調子ではその基本を押さえる者が誰もいない。そこでお前の出番だ」「私の?」 「お前はサプライズを用意する必要はない。周りの意見も聞きながら、普通に望まれる土台を提供してやれ。気負いは要らん」 それが一番重要でお前にしかできないことだ、と付け加える幸太郎さんでした。

14 19/03/10(日)22:26:27 No.575318918

…特別な日だから、特別なことをしてあげたい。そう思った。 でもそれはみんなに喜んで貰うためで。 一番喜んで貰えるのが肩肘張らない方法であるのなら…その方がいいのかもしれない。 「誕生会は皆で完成させるものだ。お前はただどやんと構えていればいい!」 胸を張って私を見下ろしてくる顔を見つめました。幸太郎さん… 「…どやんはそやん使い方せんとですよ?」 「知っとるわい!言葉の意味は変遷するものなんじゃーい!!」 照れ隠しみたいにわめく姿に吹き出してしまったとです。 何だか憑き物が落ちたようなスッとした気持ちになりました。やっぱりこの人は凄かです。 「でもよく考えてみると、幸太郎さんって概ねサプライズばっかりですよね?」 「…一人で土台がしっかりしとる者はそれでいいんじゃい」

15 19/03/10(日)22:26:39 No.575318976

私達はいつの間にか台所の前まで来ていました。そこでふと思いついたとです。 「歩き回ってお腹空きませんか?」 「まあ少しは…」 「じゃあ、良かったらちょっとだけお茶に付き合ってください」 私はニッコリ笑って幸太郎さんをお茶に誘ったとです。励ましてもらったお礼がしたかったので。 「はいどうぞ。失敗して残った材料を使って申し訳なかとですけど」 台所のテーブルにつく幸太郎さんにお出ししたのは得意のパンケーキ。飲み物はコーヒー。 「おお…普通のパンケーキにクランベリージャムとホイップクリーム乗せか。ミントの葉まであしらって」 こういうのでいいんじゃいこういうので、とウキウキしながら食べ始める幸太郎さんでした。 おつまみばっかり食べとるからどうかなと思ったけど、結構甘党みたい。良かった。 それから私の分も盛って、しばし二人だけのお茶会を楽しんだとです。 こんな形で話す機会もあまりないから、何気ないお喋りがとっても新鮮! …そこでふと、気付きました。

16 19/03/10(日)22:26:50 No.575319055

「なんか今うまくいっとる…」 さっきは全然ダメだったとに、今度は普通に作ってしまえたとです。 今はただ目の前の大事な人のために無心で作って、普通にお喋りしてるだけ。 こんな感じでいいんだな、と思わされました。また教えて貰ったみたいです。今度は実践で。 「どうかしたか?」 「いいえ。おかわりどうかなーって」 「…頼む」 キレイに食べ終わったお皿を心からの笑顔で受け取りました。 二皿目を幸太郎さんに渡した時、ふと大事なことを思い出しました。 「そういえば、返事聞いとらんですよ!私達のリバースディパーティー、もちろん参加してくれますよね?」 「…俺は…」 言いよどむ幸太郎さん。私は食い下がります。 「ダメですよ。絶対来てください」

17 19/03/10(日)22:27:02 No.575319102

この人に死者を冒涜したという罪の意識があることは分かっています。 だから必要以上に私達との距離を縮めようとしないということも。 でもこれからはきっと、そのままではいけないと思うから。 「私達は幸太郎さんあってのフランシュシュです。幸太郎さんだって、今は私達がおらんとダメなんじゃなかと?」 席を立ち、フォークを握り締める彼の手をそっと包みます。 「あなたはすでに赦されているんです」 …気のせいかもしれませんが、サングラスで隠された幸太郎さんの瞳が、少しだけ潤んだ気がしました。 「…分かった。せっかくのお誘いだしな。受けよう」 顔を上げる幸太郎さんの表情は笑っていました。私もニッコリ笑って応えました。 「サプライズはお任せします」

18 19/03/10(日)22:27:15 No.575319175

「そうだ、俺の誘いも受けて貰えると嬉しいが」 幸太郎さんは懐からチラシを取り出して見せてくれました。 「…ナイトフェスの参加募集?あ、これって…!」 私達が目覚めた時にいきなり連れて行かれた、あのライブハウスじゃなかと!? 「そう。去年と全く同じ日に行われる。リバースディの前夜祭ということになるか」 「…」 あの時は右も左も分からず、みんなは目覚めてすらいない状態で放り込まれ、無我夢中のうちに終わったのでした。 だからこそ良かったというのもあるだろうけど… もし今、あのステージにみんなで挑むことができたら、一体どやんパフォーマンスができるとでしょうか? …考えるだけでゾクゾクしてきます! 「どうだ?この一年で成長したお前達の、『本当の』デスメタルを聞かせてやるつもりはないか?」 楽しそうな顔で問いかける幸太郎さんへの、私の答えは決まっていました。 「望む所です!」

19 19/03/10(日)22:27:26 No.575319249

…4月は私にとって特別な月。 生まれ、死に、そして生まれ変わった月。初舞台の月でもあります。 季節は皆に等しく廻り、私達にももうすぐその特別な月が訪れようとしています。 佐賀の桜舞散り終わる頃、私達ゾンビィは二年生になります。

20 19/03/10(日)22:28:01 [sage] No.575319446

以上、もうすぐ一周年記念でありんした

21 19/03/10(日)22:28:25 No.575319574

そうそうそうこの感じ!

22 19/03/10(日)22:28:46 No.575319687

あっ1000点です…

23 19/03/10(日)22:29:21 No.575319850

素晴らしい…素晴らしい…

24 19/03/10(日)22:30:33 No.575320216

>「…分かった。せっかくのお誘いだしな。受けよう」 >顔を上げる幸太郎さんの表情は笑っていました。私もニッコリ笑って応えました。 >「サプライズはお任せします」 わっちここすき!!

25 19/03/10(日)22:30:57 No.575320350

また愛ちゃん狩りしてる…

26 19/03/10(日)22:31:41 No.575320614

アイドルだって溶接くらいします。。。

27 19/03/10(日)22:32:14 No.575320834

あそっか 死月なんだな

28 19/03/10(日)22:33:07 No.575321136

アーク溶接は実際難度が低く機材もホームセンターで手に入るほどです

29 19/03/10(日)22:35:07 No.575321789

ゾンビ達がなんか頑張ってるの見るの本当に元気が出る

30 19/03/10(日)22:36:34 No.575322310

リバースデイはなるほどとなったわ

31 19/03/10(日)22:36:53 No.575322429

力作ばい…とってもよかった

32 19/03/10(日)22:41:01 No.575323867

わっちこれ好き!!!

33 19/03/10(日)22:41:51 No.575324167

これは…お座敷デビューしてしまうのかリリィ

34 19/03/10(日)22:44:05 No.575324873

純子ちゃんアーク溶接の免許は…?

35 19/03/10(日)22:45:07 No.575325203

なんだかとっても素敵じゃねえか…

36 19/03/10(日)22:45:19 No.575325292

理想的なフランシュシュの日常だ…

37 19/03/10(日)22:46:38 No.575325719

>純子ちゃんアーク溶接の免許は…? ゾンビにそんなものは要らない

38 19/03/10(日)22:47:19 No.575325944

これは力作 今夜はいい夢が見られそうだ…

39 19/03/10(日)22:51:40 No.575327375

そうか ゾンビは雷に打たれても平気だからアーク溶接でよくあるうっかり踏んじゃった触っちゃった事故に耐性があるんだ!

40 19/03/10(日)22:53:02 No.575327870

やー凄いわ…公式であっても全然おかしくないクオリティ…

41 19/03/10(日)22:56:19 No.575328970

めっちゃ凝り性だな純子

42 19/03/10(日)23:00:15 No.575330354

オラッ!フランシュシュに溝を飛び越えられろ!

43 19/03/10(日)23:02:20 No.575331114

ツッコミ所がありつつも爽やかないい話で終わる まさしくゾンビランドサガだ…

44 19/03/10(日)23:13:35 No.575334937

リバースディっていうのがいいな…ゾンビィにぴったり

45 19/03/10(日)23:17:18 No.575336085

ドラマCDで出しなんし!

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