ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
19/02/14(木)23:58:38 No.569521703
「はい、乾さん。バレンタイン企画品の余りのチョコレートあげます」 「正直すぎる!まあいい。詩織、ありがとう」 2月14日。彼女たちアイアンフリルも当然時事イベントの消化には余念が無い この日は大手音楽CD販売店にてCD購入特典としてチョコレートを手渡すイベントを行っていた CDは完売、ミニライブも大盛況に終わり充実した仕事帰りの出来事である 「生体情報照合……対象を乾幸太郎と認定…えっ、本物?」 「なんじゃい、素直に礼を言うのがそんなにおかしいとでも言いたいのか」 「ええ…これじゃ私がイヤミな女みたいですよ」 「安心しろ。ギリギリツンデレキャラに見えんこともない」 幸太郎はさっそくチョコレートの封を開け、一つほおばり顔を綻ばせる それは味覚のない詩織にとって数少ない、食事の喜びを感じる瞬間だ 「正直に言うとぐだぐだ言い訳して受け取らないのかと思っていました」 「そうだな…そうだったかもしれん」 幸太郎はサングラスの奥の目を細め視線を落とす それはチョコレートの向こう側を眺めるようであった
1 19/02/14(木)23:58:59 No.569521790
「俺も学生の頃は女の子とつるむことも少なかったし、こういうものもほとんど貰えなかった おかげでこういうものは仕事上の義理だって貰えるのは嬉しい」 苦い思い出を上書きするように幸太郎はまた一つチョコレートを頬張る 「それに感謝の気持ちは伝えられるときに伝えないといけないと俺は学んでいる タイミングを逃して一生伝えられないことだってあるからな……うん、うまい」 詩織はすぐ目の前にいるはずの幸太郎から距離を感じていた 彼女は彼の過去についても、チョコレートを美味しいという気持ちにも共感できない 彼の視線の先にはその思い出を共有する誰かが居たのだろうか… そう思うたび、彼女の思考回路に不可解なノイズが走るのを感じていた 「苦い記憶だが今は感謝している。み…」 「み?」 「さて、仕事に戻るか」 「待ってください、今なんて言いかけました?み…なんとかさんとの思い出話なんですか?」 その後しばらく詩織は根掘り葉掘り聞いてきたが、幸太郎は無視を貫いたそうな
2 19/02/15(金)00:01:38 No.569522506
>「あじ?」
3 19/02/15(金)00:02:31 No.569522724
それはおかしいよなァー幸太郎ォ~!?
4 19/02/15(金)00:03:03 No.569522844
根掘り葉掘り…ってよォ~~~~~~
5 19/02/15(金)00:03:36 No.569522969
味噌煮込みうどんさん…
6 19/02/15(金)00:03:58 No.569523056
うるせーぞギアッチョ!
7 19/02/15(金)00:04:46 No.569523258
み…な…
8 19/02/15(金)00:05:43 No.569523540
チョコ渡してる時に他の女思い出すのは頂けねェよなァー!!
9 19/02/15(金)00:05:51 No.569523575
み…ずの…?
10 19/02/15(金)00:06:21 No.569523698
>み…ずの…? ああそっちも想像つくか…
11 19/02/15(金)00:08:51 No.569524306
そんな…じゃあFantasticLoversのCDをお守りのように持ち歩いてたのはまさか…
12 19/02/15(金)00:10:39 No.569524717
鋼鉄装衣久しぶりに見た
13 19/02/15(金)00:14:57 No.569525777
さくらちゃんが亡くなってる間はこれくらい殊勝だけどゾンビィになってからはぐだぐだ言い訳するようになると思う