ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
19/02/14(木)23:48:43 No.569518999
待ち合わせ場所の図書館まで行く道中、抑えようと思っても口元が緩み心はほわほわしてしまう。 「でも、仕方なかよね～」 今日は巽くんとバレンタインデートなのだから！ はやる気持ちを押さえきれずに鞄の中をチラッと確認する。 鞄の中にはラッピングした袋が鎮座しており、袋にはチョコチップ入りのスコーンと一緒にメッセージカードを入れてある。 4度目の確認を終え、全身を包み込む春の陽気を感じながらスコーンにしてよかった?と思ってしまう。なぜなら、昨日の天気予報では冷え込むはずが異例の春日和！チョコなんて持っていったら溶けていたかもしれない。 「愛ちゃんには感謝っちゃね」 さくらは当初、トリュフチョコを作ろうと考えていた。 しかし、溶けてしまうチョコに不安を覚えたゾンビィねこ愛ちゃんはえっちらよっちらと引っ張ってきた雑誌に書いてあった、あえて王道から外れてみる！という記事をさくらに見せてスコーンに変更させたのであった。実にファインプレーである。
1 19/02/14(木)23:49:01 No.569519089
そんなことを考えつつ、うきうき歩くさくらの前を白いものが横切った。 目で追うと白いものの正体は白い癖のついた髪に二房を青いリボンで結び垂らしている小学生くらいの女の子であった。 小さくちょうちょと口に出しているところを見ると追いかけてるらしい。 さくらはかわいかねぇと思っていた。その女の子の進む先が道路だと気付くまでは。 気付くと瞬時に体が動いた。女の子の体が道路に飛び出そうとした瞬間、ギリギリ間に合ったさくらは彼女を抱きかかえそのまま歩道へ体を引き戻し倒れ込んだ。 女の子を抱えながらさくらは怒りの念を抱いていた。もちろん女の子にではない、こんなに小さい子を放っておく親にだ。 抱いた怒りを押さえ女の子に話しかける。 「大丈夫？」 ぽけーっとした顔でこちらを見つめてくる女の子に気を抜かれてしまう。
2 19/02/14(木)23:49:13 No.569519132
おもむろに手を伸ばし頭を撫でてみる。そうして、もう一度優しく問いかけてみる。 「お名前は何て言うと？お父さんかお母さんどこおるかわかる？」 そう問いかけると女の子の愛らしい唇が動き出した。 「お名前ってなんですか？」 さくらは硬直した。一瞬、何を言っているのか理解できなかったからだ。 「…んーっと、自分のことっちゃよ。何て呼ばれとるかお姉さんに教えてくれん？」 「…分からないです。私は誰なんでしょう？」 さくらは頭を抱え空を見上げる…敬語使えとって偉かねなどと現実逃避しつつ、彼女の中であの言葉が出てきそうになる。 「どやんすぅううーー！！！！」 出てきてしまったあの言葉は只々、季節外れの春日和に虚しく響くばかりであった。
3 19/02/14(木)23:49:28 No.569519196
つづく
4 19/02/14(木)23:52:59 No.569520162
手書きゾンビィ猫愛ちゃんの「」はんでありんすな
5 19/02/14(木)23:53:37 [sage] No.569520343
お目汚し失礼なんじゃい！ バレンタインだからなんとか出そうと思って突貫作業になったんじゃい… それとさっき来てたお茶会するねこゾンビィよかったんじゃい…
6 19/02/14(木)23:55:47 No.569520908
純子はん？
7 19/02/14(木)23:57:09 No.569521294
つづくんかい！
8 19/02/15(金)00:05:59 No.569523613
>それとさっき来てたお茶会するねこゾンビィよかったんじゃい… わっちは褒められて嬉しい花魁 こっちのバースでのバレンタイン楽しみでありんす
9 19/02/15(金)00:06:41 [sage] No.569523794
おおまかプロフィールじゃい 女の子…記憶を失っているようだ。とあるゾンビィねこに容姿が似ている気がするらしい さくら…ゾンビィねこ愛ちゃんの飼い主。自称持っとる女なお… ゾンビィねこ愛ちゃん…さくらの飼い猫。さくらにも秘密の趣味があるらしい 巽幸太郎…ゾンビィねこ純子の飼い主。ゾンビィねこ語を理解できる
10 19/02/15(金)00:09:34 No.569524467
いつのまにか猫ゾンビ復活しとる…すご
11 19/02/15(金)00:10:11 No.569524612
スレ画やーらしか