虹裏img歴史資料館

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19/01/29(火)01:02:31 続いた... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1548691351877.jpg 19/01/29(火)01:02:31 No.565470370

続いた  前の話 su2857265.txt 「…星川リリィ、そろそろ落ち着いたか?」 時計の針は、丁度朝の定例ミーティングの開始時刻を指している。心情的にも、ゾンビ化を防ぐという意味合いでもまだ好きにさせてやりたいのは山々だが、そろそろミーティングに向かわねばならなかった。 「…うん。大丈夫」 青年の言葉の意味を感じ取った少年は、それに応えるべく気丈に振る舞う。この期に及んでリリィにそうさせてしまう事を、巽は苦々しく思った。 「…一つだけ質問してもいいか。リリィ」 「なーに?」 「昨日、外食中に俺に言った事の中に、嘘はあったか?」 巽は努めて優しい声を出す。それは思いやりでもあり、責める意図があると誤解されては困るという打算から来るものでもあった。

1 19/01/29(火)01:02:49 No.565470436

「…無いよ。嘘は言ってない」 「今後に関わる事だ。良く振り返ってほしい。一言も、嘘は言っていないか?」 そう言われたリリィは、一言ずつ自分の発言を思い返す。 「…やっぱり、嘘は言ってない。勿論言ってない事もたくさんあったから、嘘と言えば嘘になるかもしれないけど」 「それだけ聞ければ充分だ。…ミーティングに向かうぞ。リリィ」

2 19/01/29(火)01:03:24 No.565470573

「ハーイおっはよーございます!」 リリィを伴い地下牢へと入ってきた巽は、リリィが椅子に座るや否やいつも通りフランシュシュに向かい大きく挨拶をする。だが、今日は誰一人として巽に挨拶を返さない。 「なんだ。誰も挨拶せんのかい」 「…おいグラサン。チンチクに何しやがった」 遅刻してきたばかりか、明らかに落ち込んだ様子のリリィを連れて地下牢へとやってきた巽に、サキはドスの利いた声で理由を問いただす。 「…罪滅ぼしだ」 「はあ?」 「それよりも、お前らは今ひっじょーに危機的な状況にある!」 巽はそう言うと、チョークを手に持ち黒板に大きく字を殴り書きし始めた。 「…『精神のゾンビ化』?」 「そうださくら。今お前らはこの短期間でみるみる精神がゾンビ化してきて、只でさえゾンビィなのに心までゾンビィになってきとる」 「…どういう意味よ」 愛が不愉快げに口を開き、疑問を呈する。 「…お前ら、俺の事をゾンビにしようと企んでるだろう」 巽の言葉を受けて、ゾンビ達の動きがピクリと止まる。リリィ以外の6対の赤い瞳が、じいと巽を見つめる。

3 19/01/29(火)01:04:27 No.565470795

「…口を割ったのは、チンチクか?」 「いや、違う。精神のゾンビ化が進むと体にも幾つか変化がある。そしてそれが進んだ個体は、大抵仲間を増やそうとする。具体的にどのような体の変化が起きるかさえ知っていれば誰でも辿り着く結論だろう」 「…巽さん。私達のゾンビ化が進んでいる。だから何ですか?」 「いい質問だな純子。悪いが俺はゾンビになってやる気は無い。そして、お前らには精神は、心は人間のままにいてもらう」 およそこの場においては宣戦布告に近い言葉を巽は吐き捨てた。巽を見つめるゾンビ達の目がいよいよ敵対性を帯びる。 「…つまり、幸太郎さんは私達の仲間にはなってくれんと?」 「そうだ」 「私達をゾンビにしたのはそもそもアンタじゃない。それで心は人間でいてくれなんて無茶苦茶よ。そんなに人間が偉いわけ?」 「…お前らがゾンビにする事を企んでいるのが俺だけなのは、まだ完全に精神がゾンビになっていないからだ。完全にゾンビになってしまえば、お前らの親兄弟、果てはファンまでゾンビにしようとするだろう」

4 19/01/29(火)01:04:55 No.565470882

この言葉は巽がでっち上げた嘘である。ゾンビが生者を見境無しにゾンビにしようとした前例は無い。寧ろ、目的によってゾンビにしようとする人数が変わる生者のネクロマンサーに比べ、ゾンビのネクロマンサーはたった一人を選ぶ傾向にあるという。 「…それの何がいけないんですか?巽さん」 理由が純粋に分からない、という顔を純子は見せる。 「そこまでいって何時までもバレ無いほどこの国の警察は馬鹿じゃない。そして本腰を上げればゾンビを駆逐する程度の力は持っている。それはお前らも理性では分かっているだろう」 この場で倫理や情に訴える程巽は夢見がちな人間ではない。精神がゾンビ化してきた場合は、ゾンビと人間とで共通する習性を利用するという方針に出るという事は以前から決めていた。破滅を避けようとするというのもまた人間とゾンビで共通した習性である。無論、人間とゾンビとでは破滅の条件が違う事には留意しなくてはならない。

5 19/01/29(火)01:08:01 No.565471583

「…わっちは、ゾンビとして蘇らせてくれた幸太郎はんには感謝してるでありんす…どうか、わっちらの仲間になっておくんなまし」 非難の言葉や詰問が巽の心を動かさないだろう事を勘付いたゆうぎりは、少し違う角度から言葉の矢を放った。だが、それでも巽は動じない。 「それは出来ない」 「…何故でありんしょうか」 「…もし蘇生が失敗して死んだら約束を果たせないんでな」 『たつみ、絶対またご飯たべよーね!ハイ約束!指出して!』 巽が約束をした少年の方をちらりと見ると、心配そうな目でこちらを見ていた。子供の個体は、精神のゾンビ化も早ければ回復も早い。一方、それは不安定である事も意味する。これ以上この場を長引かせては、先ほど急速に回復した分の揺り戻しが起こりかねない。

6 19/01/29(火)01:10:00 No.565472009

そう思った巽は、議論を切り上げて本題に入る事にした。 「えーそういうわけで!ハイ!」 巽がバンと黒板を叩いて半回転させると、何も書かれていない方の面が表になる。そこに巽は先ほど同様にチョークを持ち、黒板に殴り書きをする。 「お前らにはこれから、この俺と一人ずつデートをしてもらいます!ハーイ拍手!」 デート大作戦と書かれた黒板の前で、まるで自分を鼓舞するかのように巽は大きく手を繰り返し叩いた。 ゾンビランドサガ デートオアリビングデッド編に続かない 終わり

7 19/01/29(火)01:11:07 No.565472255

続けなんし わっちのビンタが火を吹く前に

8 19/01/29(火)01:11:35 No.565472379

ナイスガッツだ巽! …でえとしなんし!

9 19/01/29(火)01:11:55 No.565472439

>ゾンビランドサガ デートオアリビングデッド編に続かない 待っとらすよ!!! 書きなんし!!! 楽しみにしてます

10 19/01/29(火)01:12:35 No.565472587

リリィ…!

11 19/01/29(火)01:16:19 No.565473381

メンタルのゾンビ化は怖すぎる…

12 19/01/29(火)01:17:17 No.565473601

>ゾンビランドサガ デートオアリビングデッド編に続 まで読んだでありんす!

13 19/01/29(火)01:18:48 No.565473899

「」さお!みなまっとらすよ!

14 19/01/29(火)01:20:57 No.565474330

su2857294.txt 渋の方で神のみみたいな話になりそう的なコメがあったでありんすが条件的にはデートアライブのが近いという話でありんす ただでさえ佐賀にデートスポットなんてほぼ無いし佐賀行った事無いし逢引もした事無いし最終的に皆幸せになる話感を出したので精一杯でありんすな

15 19/01/29(火)01:25:55 No.565475355

デートは勿論一泊二日でありんす!抱きなんし!

16 19/01/29(火)01:27:29 No.565475694

ゾンビ化しつつある純子ちゃんが怖いぜ つづきが気になっちゃう

17 19/01/29(火)01:37:21 No.565477447

>ゾンビランドサガ デートオアリビングデッド編に続かない 書きなんし!!

18 19/01/29(火)01:38:29 No.565477633

まあいきなり七人はヘヴィーだよね…まずは「」の推しぽいリリィ編を書いてみよっか?

19 19/01/29(火)01:44:52 No.565478617

何事も勢いでありんすよ 7人分一気に書きなんし!!!!

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