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    18/12/25(火)20:12:52 No.557113679

    トトミミいいよね…

    1 18/12/25(火)20:20:23 No.557115756

    どくどく、どくどく。ミミちゃんの音だ。 ミミちゃんの音がわたしの胸を揺らして、わたしの鼓動が調和を生む。それを感じると、彼女とひとつになっているように錯覚する。 それでも実際にはわたしとミミちゃんの心臓の間には壁が、距離があって。

    2 18/12/25(火)20:20:44 No.557115856

    ああ、じれったい。皮が、肉が、骨が邪魔だ。もっと近く、ミミちゃんと一つになりたいのに。胸を裂いて胸骨を引っぺがして、心臓を直接押し付け合いたかった。こうして抱き合ったままぐちゃぐちゃに潰されて、どちらの肉か分からなくなるまでかき混ぜられたかった。

    3 18/12/25(火)20:21:19 No.557116008

    ミミちゃんとのセックスは確かに充足を与えてくれるけれど、その度にわたしの錬金術士としての部分は叫んでいた。 性別によるどうしようもない肉体の隔絶、子を成せない現実。 「まとも」なら諦めざるを得ないそんな現実を捻じ曲げる方法にわたしならば手が届く。 「ねえ、ミミちゃん。少しだけ血を分けてくれない?」

    4 18/12/25(火)20:22:03 No.557116218

     かりかり、きっと錬金術士にしかわからない図を紙の上に描いていたトトリは、なんでもないことのように言った。 「……嫌」 「えー、ミミちゃんのけち。何に使うのかくらいは聞いてみてよ」 「どうせろくでもないものでしょうけど、一応聞いてみるわよ。何に使うつもり?」  どうせ聞かないとしつこいんだからと、さっさと折れてしまう。

    5 18/12/25(火)20:22:30 No.557116344

    「じゃーん!名付けて、えーっと…呪いの楔!」  人差し指ほどの太さ、長さのそれは不気味なほど深い赤をもっており、楔と言うよりは鋭く尖る針に見えた。よく見て気付くと、その赤は正に血の色そのものであり、それでいて絶えず赤黒く渦巻いていた。 「…なんか、気味悪いわよ、それ」 「大丈夫だよ、わたしが作ったんだもん」  なおさらだった。

    6 18/12/25(火)20:24:50 No.557117036

    「これはね、わたしの血を混ぜて作ってるんだ。これを心臓に刺した人はわたしのおおまかの位置とか、生死なんかが分かるようになるんだよ。」 いつも通りの純粋な目だ。トトリは少しネジが飛んだ部分があるけれど、今回は少し行き過ぎている。問題なのは、狂気的なトトリの感情を受けて、私が嬉しく思ってしまっていることだ。自身の血をトトリの体に永遠に刻み付ける。それはミミ・ウリエ・フォン・シュヴァルツラングを完成させる部品のようにさえ思えた。

    7 18/12/25(火)20:30:11 No.557118616

    「…逆はできるの?」 「うん、だからミミちゃんの血が欲しいんだ」  トトリは透明な楔を取り出す。「未登録」の楔というわけだ。 「一応言うけど、これ、一生外せないからね」  どろどろとゆっくり流動する深紅の楔は、トトリの瞳と同じようによどんでいるように見えた。 「ミミちゃん、一生一緒だよ」

    8 18/12/25(火)20:38:21 No.557120904

    いい…

    9 18/12/25(火)20:42:34 No.557121986

    呪いって…

    10 18/12/25(火)20:44:58 No.557122618

    トトリちゃんはそういうことする

    11 18/12/25(火)20:48:52 No.557123757

    >どくどく、どくどく トトリちゃんがまた無自覚な毒をまき散らしているのかと思った