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18/11/02(金)23:29:49 ガルパ... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1541168989553.jpg 18/11/02(金)23:29:49 No.544826241

ガルパンSS ちょっとだけえっちなノン華

1 18/11/02(金)23:30:13 No.544826342

 第63回戦車道全国高校生大会、ならびに大学選抜戦を勝ち抜いた大洗女子学園は、ひとつの問題に直面していた。  それは――来年度の戦車不足であった。  在校生、ならびに新規入学生からの戦車道履修希望者が大幅に増えると予想されていたが――戦車が圧倒的に足りていない。  五十鈴華をはじめとする新生徒会の仕事の一つに、新たな戦車探しが加わった。 「とはいっても、校内に残されている戦車は限りがあると思うし……」 「河嶋先輩が受験勉強の合間を縫って探してるみたいだけど、見つかってもせいぜい1~2両がいいところだよね」 「どうしたら良いだろうか。中古市場には出回っていないのか」 「探してはいるんですが、なかなか市場に出回る戦車にはいいものが無くて……」 「他校との提携も考えたのですが、大洗女子は県立高校なのでそう簡単には提携校になることも出来ません」 「ここは一つ、ダメ元で他校に戦車を譲ってもらうというのはどうかな?」 「難しいとは思いますが……やってみますか」 「お任せ下さい! 私はサンダースに打診してみます!」 「では、わたくしは――」

2 18/11/02(金)23:30:29 No.544826408

 かくして、新生徒会長、五十鈴華は国内第二の戦車保有校であるプラウダに赴いた。

3 18/11/02(金)23:30:52 No.544826503

◇◆◇ 「お生憎様、我が校にはあなたたちにあげられる戦車は1両もないわ」  プラウダ高校の隊長室。  暖房がよく効いた室内で、カチューシャが執務席に座りながら華を睨み付けるようにして言い放った。 「例えば、スクラップになる戦車をお売り頂く事は出来ないのでしょうか」 「無理ね。我がプラウダの戦車は全てロシアやウクライナといった元々の戦車保有国から譲渡されたもの。1両1両シリアルナンバーで管理されているわ。……たとえ譲渡されたものでも、スクラップにするなら全て本国に返却する事になるのよ」 「では、わたくしたちがロシアやウクライナから戦車を輸入する、というのはいかがでしょうか」 「それも無理。どこの高校も本国と提携契約を結んでいる。ロシア戦車は我が校と姉妹校で独占しているのよ。プラウダの姉妹校に大洗がなる、というのなら話は別だけど、それはあなたたちにとって受け入れられる話では無いと思うわ」  カチューシャがかぶりを振ると、華は静かに下を向いた。  ノンナの凍てつくような眼光が容赦なく降り注ぐ。

4 18/11/02(金)23:31:18 No.544826631

「そうですね……。では、他を当たってみます」 「あなたたちが今年の優勝校とはいえ、戦車を気前よくくれてやる学校は日本には存在しないわよ」 「わたくしはこれで失礼します。貴重なお時間を頂きありがとうございました」 「お待ちなさい」  カチューシャが席を立ち、帰ろうとする華を引き止めた。  隊長室の外の窓をちらりと一瞥し、改めて向きなおる。 「外は吹雪いてるしもう夜も遅いわ、今日は泊まって行きなさい」 「はあ、しかし……」 「我が校名物のボルシチでも食べて温まりなさい、部屋も用意してあげるから」 「お心遣いありがとうございます。それではご好意に甘えさせて頂きますね」  温かい食事と、古めかしくも綺麗に清掃されたゲストルームが与えられた華。  風呂に入り、部屋でナイトガウンをまといロシアンティーを飲みながら寛いでいると、扉をノックをする音が聞こえた。

5 18/11/02(金)23:31:34 No.544826709

「あらノンナさん……こんな時間に何かありましたか?」 「無聊を慰めに来ました。珍しい客人がいらっしゃいましたので」 「まあ、お入り下さい」  ノンナは手に透明なボトルとショットグラスを携えていた。 「寒い夜はこれで温まるのが一番です」 「ノンアルコール……ウォッカですね」 「はい」

6 18/11/02(金)23:32:06 No.544826862

◇◆◇ 「本当は何かお役に立てればと、カチューシャも私も考えたのですが、本国との契約は絶対ですので、おいそれと破るわけにはいかないのです」 「こちらこそご無理を言って申し訳ありません……どうしても戦車を揃えたかったので」 「心中お察し申し上げます。さ、どうぞ一杯」  ノンナがグラスに注いだノンアルコールウォッカをすすめた。  華がショットグラスを傾ける。  すると……明らかに、ノンアルコールとは違う刺激的な香りが鼻腔に飛び込んできた 「これは……」 「ノンアルコールウォッカです」 「何かを、企てているのですか?」 「いいえ」  ノンナは自分のショットグラスにもウォッカをなみなみ注ぐ。

7 18/11/02(金)23:32:21 No.544826926

「За нашу дружбу(ザ・ナーシュ・ドルージブ)、我々の友情のために」

8 18/11/02(金)23:32:36 No.544826995

 カチンとグラスがぶつかる音がして、ノンナが一気にグラスの中身を飲み干す。  頬を赤く染め、ふう、と一息ついて、華に目で勧める。  華は覚悟を決め……グラスに口を付けた。  カッと舌と喉が灼けるような強い液体が、胃まで一気に流れ落ちた。

9 18/11/02(金)23:32:52 No.544827057

◇◆◇ 「明日の朝、カチューシャから直々に話がありますが、本来提供国のジョージアに返却する予定だった廃車のT-34/76を3両、近日中に北海道の解体工場に持ち込みます」  ぼうっとする視界で、ふわふわとしたノンナの声を聞く。 「ほ、本国に返却するのでは……なかったのですか?」 「本国への輸送費がかかる場合は、プラウダが責任をもって解体する事が認められています。当然産業廃棄物として処分したことを示す証跡が必要となりますが」 「はい」 「ですが、主砲と装甲版に穴を空け部品単位に解体し使用不可と判定されれば、以降の処理は解体業者に任せる形になります」 「つまり……?」 「解体された部品を第三者が購入する事が可能になります」  ノンナがまたグラスを傾け、華にも勧める。  ボトルは空になり、ノンナは2本目のノンアルコールウォッカの封を開けた。

10 18/11/02(金)23:33:09 No.544827132

「……但し、あくまでも『部品』です。戦車に戻すには相当の技能が必要になります。また、シリアルナンバーは削除されますのでジョージア本国に照会して再度刻印することになるでしょう。現在ロシアと対立する国家とはいえ、日本の無名校に易々とシリアルナンバーの再刻印を認めるとは思えませんが」 「何から何までありがとうございます」  華は深々と頭を下げる。 「これらはカチューシャからの言伝です。正式には明日の朝、カチューシャ本人から伝えられます」  ノンナがゆらりと席を立つ。  彼女が放つ独特の熱気に気圧され、華は思わず身構えた。 「何か……取引に条件があるということですか?」 「私がそんな女に見えますか?」 「いいえ。しかし……」 「ここから先はあなたの意思を尊重します。ただ……私は……」

11 18/11/02(金)23:33:26 No.544827232

 ノンナの顔が近づく。息に強い刺激臭が混じる。 「あなたをひとりの『女』として、興味を持ってしまったのです」 「……」  華は、手元にあったショットグラスの中身を空にする。  そして……身を乗り出してノンナの唇に、自身の唇を絡めた。  ねっとりとした強い刺激を含む唾液が、二人の間を行き来した。 「ふう……。わたくしにそのような『趣味』を見た、と?」 「ええ、私と同じ『匂い』を感じました」 「では打算ではない、一夜限りの、燃える夜を」 「ふふ」

12 18/11/02(金)23:33:42 No.544827294

 ガウンをはだけた華がベッドに寝転がる。  同じく、ガウンを着ていたノンナが脱ぎ落とす。  下着姿になった二人はベッドに倒れ込み、二度目のキスを交わす。  ノンナの指が華の長い黒髪を撫で、次いで頬を、そして首筋を優しく撫でていく。  と共に、互いの下着をするりと脱がして、ベッドに転がしていく。 「美しい花を、自らの手で手折ることは、私にとっての至上の悦びなのです」 「あら、奇遇ですわね。そうやって何人もの女の子を泣かせてきたのですか」 「星の数ほど」  華もノンナの首筋に手を回し、うなじを撫でた。  互いの手は滑らかな白い肌の上をまさぐり合うように進んでいく。  唇と舌を絡ませながら――ノンナの指は次第に身体の下の方へと向かう。  へそから指を滑らせて、やがて足の間に達したとき――ノンナに一瞬の躊躇いがあった。

13 18/11/02(金)23:34:00 No.544827383

「華、あなたは……」 「構いませんわ、責めて下さいまし」 「では、遠慮無く」  ノンナの指が華の体内に沈む。  くん、と華の肢体が揺れ、「あ」と小さな声を上げた。  やがて、部屋はぺちゃ、ぺちゃと湿った音に支配され、甘い吐息とくぐもった声が時折響くばかりとなった。

14 18/11/02(金)23:34:18 No.544827454

◇◆◇  翌朝の隊長室。 「……というわけで、北海道の解体業者に戦車のスクラップを引き渡すわ。再生不可能な形でね」 「ありがとうございます」 「言っておくけど、万が一あなたたちが復元できたとしても、そのままでは戦車道では使えないわ。戦車道では実際に第二次世界大戦で使われた、もしくは使うために製作されたという証明が必要なのよ。それを用意できるのかしら?」 「それだけ教えて頂ければ結構です。あとはこちらで何とかします」 「べ、別にあなたたちのためにやってる訳じゃないわよ! プラウダがいつも通り行っている処理がたまたま近日中にあるというだけだわ、勘違いしないでね」  華は深々とカチューシャ、続いてノンナにお辞儀をする。  自動車部にはまた苦労をかけることになる。元会長のコネクションもフル活用することになる。そして、自身も東奔西走しなければならなくなるだろう。  だが、待望の戦車が手に入るのであれば、それらの苦労も報われる。  潤んだ瞳を、華は少し下げる。  カチューシャを肩車するノンナの唇が、艶気を帯びて微笑んでいた。

15 18/11/02(金)23:34:41 No.544827556

おしまい

16 18/11/02(金)23:36:19 No.544828051

てきすとはこちら su2691947.txt

17 18/11/02(金)23:41:29 No.544829470

むっ!ノン華いいねぇ… ちょっと無粋な話になっちゃうんですがカチューシャは何かメリットがあってこの取引にOKを出したのでしょうか?

18 18/11/02(金)23:46:51 No.544830809

カッちゃんは「やれるものならやってみなさいよ!」くらいの感覚じゃないでしょうか それで試合にお出ししたら「本当にやっちゃうなんてバッカじゃないの!?」とか言いそう

19 18/11/02(金)23:47:03 No.544830870

>ちょっと無粋な話になっちゃうんですがカチューシャは何かメリットがあってこの取引にOKを出したのでしょうか? 相手は県立だし今年は無理でも整備の問題なども出てくるだろうから いつか優勝校と提携を結べるのであればガラクタの2両や3両呉れてやってもいい……くらいの打算はあったと思います

20 18/11/02(金)23:49:56 No.544831566

でも今年は無敵の自動車部がいるからなぁ

21 18/11/02(金)23:57:10 No.544833406

>相手は県立だし今年は無理でも整備の問題なども出てくるだろうから >いつか優勝校と提携を結べるのであればガラクタの2両や3両呉れてやってもいい……くらいの打算はあったと思います なるほど 後輩のために色々動いてそうですもんねカチューシャ

22 18/11/03(土)00:00:44 No.544834296

ノン華初めて見た…

23 18/11/03(土)00:01:29 No.544834492

カッちゃんは優しいからな…

24 18/11/03(土)00:02:38 No.544834812

>ノン華初めて見た… 本当はもうちょっとぐちゃぐちゃのドロドロにしたかったんだけどやりすぎるとえっちなSSになっちゃうので

25 18/11/03(土)00:03:24 No.544835036

えっちなのは良いと思います

26 18/11/03(土)00:04:08 No.544835194

>本当はもうちょっとぐちゃぐちゃのドロドロにしたかったんだけどやりすぎるとえっちなSSになっちゃうので さあそのえっちなSSを書いてもらおうか

27 18/11/03(土)00:04:31 No.544835287

私こういうの好き!!!!!!!!!!!

28 18/11/03(土)00:04:42 No.544835321

>やりすぎるとえっちなSSになっちゃうので ほんとかー? ほんとにこれえっちなSSじゃないのかー?

29 18/11/03(土)00:07:32 No.544836045

美しいもの同志惹かれ合っていた…

30 18/11/03(土)00:12:06 No.544837119

>美しい花を、自らの手で手折ることは、私にとっての至上の悦びなのです いいですわね…

31 18/11/03(土)00:13:11 No.544837394

この華さんは総受住殿普及委員会とかしちゃう

32 18/11/03(土)00:14:59 No.544837877

ノンアルコールじゃないじゃない!

33 18/11/03(土)00:15:53 No.544838110

>ノンアルコールじゃないじゃない! ノンアルコールです、私がノンアルコールと言えばノンアルコールなのです(グビグビ

34 18/11/03(土)00:16:54 No.544838341

>言っておくけど、万が一あなたたちが復元できたとしても、そのままでは戦車道では使えないわ。戦車道では実際に第二次世界大戦で使われた、もしくは使うために製作されたという証明が必要なのよ。それを用意できるのかしら? 大きなシノギの匂いがしますわね…

35 18/11/03(土)00:18:23 No.544838708

>この華さんは総受住殿普及委員会とかしちゃう まさかこんなとこで念レス成功するとは…

36 18/11/03(土)00:18:36 No.544838756

>>美しい花を、自らの手で手折ることは、私にとっての至上の悦びなのです ヴァリアンテのダー様も似たようなこと言ってたな… >いいですわね… ダー様きたな…

37 18/11/03(土)00:19:11 No.544838878

攻める華さんいいよね 華さんにはロープと利尿剤とドスがよく似合う

38 18/11/03(土)00:22:23 No.544839635

>本当はもうちょっとぐちゃぐちゃのドロドロにしたかったんだけどやりすぎるとえっちなSSになっちゃうので よろしい 早速着手したまえ

39 18/11/03(土)00:24:20 No.544840174

>本来提供国のジョージアに返却する予定だった廃車のT-34/76 本格的にやべーシノギのニオイがするぜよ…

40 18/11/03(土)00:27:00 No.544840822

このSSとは関係ないけど今親ロシア派勢力が支配してる東ウクライナでは博物館に展示されてたIS-2だったかIS-3だったかが実戦投入されたらしいですね

41 18/11/03(土)00:27:38 No.544840982

>このSSとは関係ないけど今親ロシア派勢力が支配してる東ウクライナでは博物館に展示されてたIS-2だったかIS-3だったかが実戦投入されたらしいですね よく動いたよね展示品

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