虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

18/10/14(日)07:58:12 No.540418929

宮沢賢治は幼い頃から頭が良かったけれど、病弱で気が弱く、祖母のキンや母のイチからとても可愛がられてました。 イチは信仰深く、お経を子守唄に賢治は育ちました。 しかし、商売人だった父の政次郎には女々しい子と映ったようで、失望しことごとく、つらく当たったようでした。 また賢治の時代は天候不順で多くの農民が苦しむ一方、実家が資産家で質屋を営み、父が農民の資産を安値で巻き上げて行く情景を見ながら育ちました。 多感な賢治は父の態度に人一倍傷付き、他人の痛みが分かる子になったという訳です。 つまり、賢治の優しさは、そういう所からきたようです。 政次郎の賢治に対する失望は、妹のトシには高度教育を受けさせたけれど、最初賢治には店番を言いつけて、高校を受験させなかった（結局行かせたけれど）事からも分かります。 ただし、よく言われるように、政次郎は賢治を憎んでいたという説は間違いで、賢治がはやり病で倒れた時は、取り乱し付っきりで看病したり、賢治が修学旅行に行った時は、こっそり鞄に正露丸を忍ばせたりしたというエピソードが残っています。 （第一彼の作品が残ったのは、父の財力のおかげです。）