18/07/01(日)23:00:38 SS ガル... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1530453638709.jpg 18/07/01(日)23:00:38 No.515805570
SS ガルパン レッドスター&隊長 『ありがとう』と『おめでとう』
1 18/07/01(日)23:00:54 No.515805657
七月一日というのは古代オリンピック第1回大会開催日だのなんだのから始まり、様々な出来事が起こった日だ。 そしてなによりこの私の誕生日でもある。むしろカナダが連邦自治を開始したり、ヘルゴランド=ザンジバル条約を締結するよりも私がこの世に生を受けたことの方が重要と言っても差し支えない。 それを表すかのように私の誕生日を祝う為に、子宮から硝煙の匂いを燻らせていそうな戦車乗りが集まってきた。人気者は辛いね、どうも。 「今日はわざわざ来てくれてありがとう。ペペローション、ペペローション、カレー粉、ペペローション、双頭ディルド、カレー粉、ペペローション……様々なプレゼントを貰ったが、みんなが来て祝ってくれたことが何より嬉しい。貴様らもっと脳ミソ使ってプレゼント選べ」 私の挨拶に疎らな拍手が帰ってくる。ここに集まった殆どの奴が料理や酒に夢中で私のことなどもはや眼中にないのだろう。 所詮は泥と機械油で彩られた人生を歩んだ来た悲しい奴らだ。大目に見てやろう。
2 18/07/01(日)23:01:24 No.515805819
「さて、プレゼントや集まってくれた事のお礼と言っては何だが一つ新ネタ披露の席を設けさせてもらうがいいかな?」 料理と酒に現を抜かしてる連中の動きが止まる。 それと同時に赤星が一息でビールを飲み干し、ちょこちょこと私の隣に向かってきた。 「ねえ、エリカさん。お姉ちゃんはなんでここぞとばかりに漫才ばっかするようになったの?」 「えっと……黒森峰に在学中は万年仏頂面で親し気に接しることができないって言われてたの。それでその打開策として漫才とかお笑いを見るようになったのが最初かしら」 「そうだったんだ。じゃあ、しっかり見届けないとね。エリカさんも軽くペッティングしながらでいいから見ようね」 「いや、ペッティングはしないけどね」 トチるなよ。目線で赤星に伝えると『任せてください』とこれまた目線で返された。頼もしい奴め。 「愚かな人の子よ、我に限って失敗は無い。そのことを努々忘れることなかれ」 あれ、全然違った。これっぽっちも『任せてください』なんて思ってねーぞコイツ。しかも自分が人間以外の上位種のつもりだと思ってんぞ。 ……まあいいよろしく。はじめよう。
3 18/07/01(日)23:02:03 No.515806013
「いやー、また一つ年を取りましたね隊長」 「まあ、ありがたいことだよ」 「となると、そろそろ将来のこととか考え始めなきゃいけない時期ですね。どうです?」 「うーん、やはり戦車道でプロの選手として活躍したいな」 「いいですね、きっと隊長なら大活躍間違いなしですよ」 「ヒーローインタビューなんかバンバン受けちゃったりしてな」 「あり得ますね、どうです? ちょっと練習してみましょうか」 「インタビューの練習か? 高校の頃も受けてたけど平気だろ」 「あの頃のインタビューはデク人形が人間の振りしてるみたいな雰囲気でキモかったんで練習しましょうよ」 「え…? ダメだった?」 「そうですね親しみやすさとかファンサービスもプロの条件ですのでこのままじゃダメですよ」 「そうか…?じゃあ頼んだ」 「任せてください。私がインタビューしますんで答えてください」 「わかったよ」
4 18/07/01(日)23:02:41 No.515806217
「えー、放送席、放送席、これより今日の試合のMVPである、西住選手にヒーローインタビューしたいと思います」 「よろしくお願いします」 「それでは早速いくつかお話を伺っていきたいと思います。MVPってなんの略ですかね?」 「それ聞くんだ…。 Most Valuable Playerで最優秀選手の略ですね」 「そうだったんですか。いやーそれにしても終盤のアディショナルタイムからエラーのスキを突き、スリーポイントラインからまさかのトライでハットトリック…御見事でした」 「待って! 私はどのポジションの誰でなんの競技の選手なの?」 「ここのところ絶好調に見えますがチームの雰囲気はどうですか?」 「ええ、チームメイトとも良い関係が気付けてます。これがチームワークに繋がってると思います」 「嫌われてる様に見えてましたが良い雰囲気みたいですね」 「なんで私嫌われたんだよ!こっちはチームの一員として頑張ってんだよ!」 「まあ、それを決めるのはチームの皆さんですけどもね」 「感じ悪いよさっきから…」 「この試合の為に何か特別な事とかはしたんですか?」
5 18/07/01(日)23:03:30 No.515806428
「特には…。昨日はしっかり食べてゆっくりお風呂に入ってじっくり寝ただけですね」 「何を食べたんですか?」 「カレーライスですね」 「どれ程お風呂に入ってたんですか?」 「…小一時間ぐらいですかね」 「身体はどこから洗いましたか?」 「……右腕です」 「睡眠時間はどれくらいでした? また、誰かと一緒に寝ましたか?」 「さっきから広げるポイントおかしいだろっ!」 「どうなんですか?」 「七時間ぐらいだよ!そんでオメーと一緒に寝たんだろーが。起きて、いの一番に誕生日おめでとうございますっていったじゃねーかよ!」 「……ネタに無いリアルな話はやめましょうよ」 「…すまん」
6 18/07/01(日)23:04:08 No.515806651
「えー、気を取り直して質問させていただきます。勝負を決めた瞬間はどうでした?」 「思わずガッツポーズしちゃいましたね」 「ガッツポーズはガッツ石松さんが発祥と言われてますがご存知でしたか?」 「絶対にその質問要らないよな」 「そろそろお時間なので皆様に何か一言おねがいします」 「今日は応援ありがとうございます。次も勝てるように頑張ります」 「次にテレビで試合を見てた視聴者におねがいします」 「試合は楽しんでくれましたか?えーっと、次は試合会場に足を運んでくれたら嬉しいです」 「ラジオで楽しんだ方に」 「……迫力は伝わりましたか?伝わっていたら幸いです」 「チームメイトに」 「………民がいてくれたからこその勝利です。ありがとう」 「スポンサーに」 「…………いつもお世話になっています。ねえ、ちょっとくどくない?」
7 18/07/01(日)23:04:39 No.515806803
「審判に」 「……………お疲れ様です。次もよろしく」 「そして、全てのチルドレンに」 「おめでとう」 「それでは最後に……」 「待てよ、今のは本当に関係ないやつだろ!」 「それでは最後に誕生日を祝ってくれた皆様に一言おねがいします」 …ネタに無い下りだ。赤星がニコニコ顔でこちらを見てる。ブッこまれた。上等だ、期待に応えてやる。 「先ほども似たことを言ったが皆が祝ってくれたこと自体が一番嬉しい。この人の輪こそが自分の歩んだ道であり結果だ。誕生日だからこそ、その結果が見えているんだ。私の主観だが幸せな誕生日と言うのは『おめでとう』と言われるより『ありがとう』と言う方が多いい誕生日の事だと思う。来年の誕生日はもっと『ありがとう』と言える誕生日にしたい。今日はありがとう」
8 18/07/01(日)23:05:44 No.515807110
「とりあえずイイ話風に締めればネタがつまんなくても許される雰囲気に持ってけるのでブッこませてもらいました。以上、ヒーローインタビューでした」 「もういいよ」 「「ありがとうございました」」 疎らな拍手と共に席に着く。 「お疲れ」 「隊長もお疲れ様です」 ビールで喉を潤し、一息付く。 「……ありがとうな」 「まあ、楽しかったんで」 「いや、そうじゃなくて一番最初に『誕生日おめでとうございます』って言ってくれたろ」 「そうでしたね」 「ありがとうって言いそびれたから」 「そうでしたっけ?憶えてないですね」 朝起きて赤星に『おはよう』より『おめでとう』と言われた途端、妙な感じがした。心の底から本当に自分が生まれた事を祝福された気がして少し固まってしまったんだ。
9 18/07/01(日)23:06:09 No.515807220
「なんで言ってくれなかったんですか?照れ臭かったんですか?」 「……いや、昨夜かなり丁寧クンニしたじゃん。お前の陰毛が口の中に何本か入っちゃってて……喋ると飲んじゃいそうで……」 「………………生まれてこなきゃよかったのにこの人…」 以上です お姉ちゃんお誕生日おめでとうございます
10 18/07/01(日)23:09:16 No.515808082
>接しることができないって言われてたの。 誤字発見 >「あの頃のインタビューはデク人形が人間の振りしてるみたいな雰囲気でキモかったんで練習しましょうよ」 ひどい言われようでダメだった
11 18/07/01(日)23:10:28 No.515808406
>「……いや、昨夜かなり丁寧クンニしたじゃん。お前の陰毛が口の中に何本か入っちゃってて……喋ると飲んじゃいそうで……」 ひどい
12 18/07/01(日)23:20:48 No.515811305
ひどい ひどい
13 18/07/01(日)23:32:54 No.515814509
ひどすぎる…