虹裏img歴史資料館

1 18/04/04(水)01:26:40 [クロウヴァクス] No.495419562

天使に恋するとろくなことにならんぞ

2 18/04/04(水)01:34:16 No.495420723

ティアナさんが庭でのんびりと日光を浴びて居る間に朝食を作ろう。パンを焼き、庭で育てた果物のジャムを塗る 「ティアナさーん！ご飯出来ましたよー！」 俺の呼び声に彼女は一度翼を大きく羽ばたかせ、光となった 「はーい」 天使は驚く程に軽やかに俺の前に降りた。二人は玄関の前に見つめ合う形となり、自然と互いを求める手は抱き合った 「ティアナさん…」 俺の光、俺の天使。彼女は俺より背が高い。天使というのは大抵そうだが、こんなに近く存在を感じることは多くない。 「さあ、早く食べましょう。今日もお仕事日和ですよ」 そっと、頬に唇の温もりが乗った。ティアナは微笑んだ。 「うん、そうですね。イチジクのジャムを作ったんですが、お口に合うでしょうか」 煤に汚れた彼女の上着を軽く払い、二人は早めの朝を食べることにした 工匠になって公私共にティアナさんのパートナーになりたいのに彼女はウェザーライトに乗ってしまう…

3 18/04/04(水)01:36:43 No.495421079

ウェザーライトの扱いひどくない…？

4 18/04/04(水)01:38:15 No.495421315

早速か

5 18/04/04(水)01:39:26 No.495421511

>ウェザーライトの扱いひどくない…？ だってウェザーライトだぞ

6 18/04/04(水)01:41:23 No.495421824

>ウェザーライトの扱いひどくない…？ だってどうせろくな目に遭わないだろうし連れてきた吸血鬼によって殺されるか実はウェザーライトの生体パーツだったかそれ以外の理由で死ぬかとにかく死にそうだしティアナさんを危険な場所に送りたくない 俺は彼女と二人で静かに過ごしたいんだけどティアナさんがウェザーライトを見たときすごい嬉しそうで笑っていて光っていて俺は失恋したんだなとすぐに理解したよ ティアナさんしなないで…お願いだから怪我もなく離脱して帰ってきて… 俺はいつも待ってるから 俺の言葉にティアナさんは申し訳なさそうに微笑んだ 彼女の居場所はここではないのだと告げているようだった 翼を広げいつでも彼女は俺の元を去ることができた そうしなかったのは愛ではなく依存の鎖が彼女を縛っていたからなのだろうか？

7 18/04/04(水)01:42:30 No.495422018

というかPWでウェザーライトの事を知るって結構な長生きじゃない？

8 18/04/04(水)01:49:09 No.495423019

ティアナさんは芋っぽいけど可愛いんだ。本人は仕事が一番だから、やっぱり作業着が一番落ち着きますなんて言う。二人で街を歩く時くらい、と俺の言葉に彼女は大真面目に答える。 「天使と人が手を繋いでいるのを見たら、どうするのです？」 「愛し合っているのだと答えませんか？」 彼女は申し訳なさそうに微笑んだ。言葉は無かったが、それで十分過ぎた。違う。ティアナさんはいつでも空を飛ぶことが出来る。 「ティアナさん、本気なんです。大切なんです。一人の女性として」 「私は」 ティアナさんはこれ見よがしに翼を広げた。人を超えた強大な力の証を。 「天使ですよ。それに、こんなおばさんをからかわないで下さいな」 「からかってなど…」 天使の掌がそっと頭を撫でた。 「分かっています、ですから、駄目なのです」 どうして。俺の言葉は彼女の唇に塞がれた。ティアナさんは泣いていた。 「今日は、埃っぽいですね」 「ええ、何だか」 瞳を熱いものがこじ開けた。天使と人とは決定的に違う。こんなにも通じ合えるのに、違うのだ。ティアナさんとずっとイチャイチャしたかったのにどうしてウェザーライトに乗ってしまうん？

9 18/04/04(水)01:54:14 No.495423769

あいつ...

10 18/04/04(水)01:58:10 No.495424284

申し訳なさそうに微笑みすぎだよな

11 18/04/04(水)02:01:18 No.495424751

ティアナさんが帰るまで、生きていられるだろうか。それまで彼女の帰る場所を守れるだろうか。 ついに、心の鍵を開けることは出来なかった。ティアナさん。強く強く願えど、人と天使は一つにはなれなかった。 愛する人を幸せにしたかったと願うのは男の傲慢であろう。 俺は見てしまった。ウェザーライトを前にして、あんなにも嬉しそうな彼女を。光り輝き、涙を流し、心からの笑顔で笑う彼女を。 それはどれも全て俺には与えられないものだ。彼女はこれからきっと、死んでしまうのだろう。それでもあの笑顔を見ることが出来たのなら、意味があるのだろうか？彼女は幸福の中で息を引き取るのだろうか。 ティアナさん。 俺には見せないその笑顔が余りにも眩しくて、自らの存在の矮小を理解した。秘め事を押し殺したような申し訳ない微笑みしか知らない俺には、どうすることも出来なかった。 天使は空を飛ぶ。いつでも簡単に離れてしまう。ただ、彼女は今日までそうしなかっただけのことだろう。

12 18/04/04(水)02:09:23 No.495425784

ティアナさん…考えれば考えるほど辛くなる。俺は彼女がウェザーライトの前でそうであったように、彼女を喜びの光で満たしてあげたい。帰るべき場所でありたい。だが俺はそんな大それた存在じゃない。 天使のように長生きでもなく、強くも、賢くもない。 初めから不釣合いであったのなら、当然の帰結に悲しむ必要があるのだろうか？ 俺にはもう、分からなかった。何とか彼女を失った理由を見つけたくて、正当化しようとしていた。だが、そうする度にもっと単純に瞬きの闇の中に浮かんだ思い出が俺を苦しめる。 ティアナさんは煮物が得意だった。工匠として仕事をする時は翼を邪魔そうに畳んでいた。初めて同じ布団で寝た夜、天使と人の乖離に共に途方に暮れた。 それら全てがもう、記憶の中だけにしかなかった。

13 18/04/04(水)02:15:05 No.495426393

天使といい感じの仲で終わった人ってMtG史上でいたっけ…？

14 18/04/04(水)02:16:23 No.495426551

いない

15 18/04/04(水)02:24:31 No.495427402

>天使といい感じの仲で終わった人ってMtG史上でいたっけ…？ サリアchang