虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    17/12/31(日)22:57:56 No.475503053

    SSですので苦手な方はブラウザバックをお願いします えっちい…えっちい?ネタなので苦手な方もご注意ください

    1 17/12/31(日)22:58:12 [1/7] No.475503202

    いつから起きていただろう。 曇っているのかどこまでも白く広がる空を、私は椅子に腰をかけて窓から眺めていた。 いけない、ぼんやりとはしていられない。髪のセットがあるんだからドゥーチェの部屋に行かなくちゃ。 そう思い出した私は一人きりの部屋を出て廊下を歩く。 広い寮内で二人きり。今日は私とドゥーチェ以外の生徒は誰も居ない。 根拠は無いけれど、自信を持ってそう思える。 ドゥーチェの部屋に着いた私は三度ノックをする。静かな寮内にノックの音が響くが返事は無い。 おかしいな。いつもと同じ時間なはずなのに。 「失礼します」と声をかけてから扉を押し開け、ドゥーチェの部屋へと入る。 ドゥーチェは横向きで布団にくるまり、幸せそうにくうくうと静かな寝息を立てていた。 (もう朝だよね?私が夜中に起きてきたんじゃないよね?) 私は外を見て青空ではなく、曇っているのかどこまでも白い空を見て首をかしげる。 起こしていいのかな。確認しようと寝顔を覗き込む内に妙にムラムラとした気持ちが沸き立つのを感じる。 私は当然の権利を行使する様に布団をめくり、その中へと潜り込んだ。

    2 17/12/31(日)22:58:31 [2/7] No.475503380

    ドゥーチェの寝顔を間近で見て、その吐息を感じる。 寝てる時はドゥーチェ・アンチョビじゃなくてただのアンチョビさんなんだなぁ。 そう思いつつふわふわとした髪が上下に揺れるのを楽しみながら、彼女の顔にかかっている髪を持ち上げて後ろに回す。 首の後ろまで手を伸ばす形になった私は、反対の手も顔に回し眠ったままの彼女の唇に自分の唇を押し当てていた。 違和感があるのか身じろぎはするものの起きる気配はない。私はアンチョビさんの寝間着のボタンを外していく。 薄い肌着の下で上下する身体を見て、私は自分の服も脱ぐ。 私は覆いかぶさり、肌着の中に手を伸ばして布団に温められた肌を撫でていく。 アンチョビさんが寒くなったのか目を覚まし自分の姿を見て驚き、そして私を見て固まる。 「えっ、カルパッチョお前何を…」 混乱するアンチョビさんの両腕を上に持ち上げ片手で固定をし、再度唇を奪う。 顔を赤くし顔を背け、じたばたと足を動かすものの逃げる事は出来ない。 ついには諦めたのか少しでも顔を見られまいと身をよじり、「やだぁ…」と弱々しい声を出す。 そのか弱い姿を見た私は興奮し、三度唇を重ねると抗うことも無くなっていた。

    3 17/12/31(日)22:58:50 [3/7] No.475503505

    キスマークだらけの体をひくつかせ、熱のこもった吐息をするだけのアンチョビさんと頭を並べ、私は恍惚とした表情を向ける。 幸せに満ちた今、このまま時が止まってくれればいいのに。そう思いアンチョビさんを抱き寄せようとしたその瞬間に私は目を覚ました。 (夢…?) 力強く抱きかかえていた枕を置き、同室のペパロニさんのいびきを聞きながら私はベッドに腰をかけて伸びをする。 頭が冷静になるにつれ耳が熱くなり、穴に埋まってしまいたくなるほどの恥ずかしさに見舞われる。 なんという夢を見てしまったのだろう。憧れはある。好きか嫌いかなら好きな人だ。 しかしそういう好きではない…はずだ。 混乱する頭と火照るを水での洗顔で冷静にし、私はいつも通りの準備を進める。 そう、私はアンチョビさんの髪をセットする大事な役目がある。それを放り出すわけにはいかない。 口元を引き締め、赤くなる頬を叩き気合を入れて寝室へと向かう。 いつも早起きな一年生が外を散歩しており、ちゃんと朝である事も確認する。 いつも通りノックをし、返事を待つ。

    4 17/12/31(日)22:59:06 [4/7] No.475503599

    「来たか、入ってくれ」 「失礼します」 平静を装いいつも通りのやりとりをし中に入り、私を迎え入れてくださるドゥーチェの顔を見て──私は思わず顔を逸してしまう。 「いつもすまないな…って何をしてるんだお前は」 ドゥーチェが怪訝な目を向けて来る中、私はその顔を見る事が出来なかった。 「いえっ!なんでもないです!なんでもありませんから!髪をまとめましょう!ねっ」 そう言いながらいそいそといつも座っていただき作業をする椅子の所に向かい、その背もたれをバシバシと叩く。 「…大丈夫か?いや、今はいいか」 心配してくれているその顔も見られず、背中を向けてくれたことでほっと一息をつけた。 しかし、その髪を触るとまた夢を思い出して手が止まってしまう。 髪を持ち上げて止まってしまった私を見て、ドゥーチェは立ち上がる。 「…カルパッチョ、ちょっと座れ」 そう言われ、私はただ顔を赤く染め背筋をきちんと伸ばしたまま椅子に腰掛ける。 そして私の顔をじっくりと見てくるドゥーチェの目を避けながら姿勢だけは崩さない様に心がけた。

    5 17/12/31(日)22:59:24 [5/7] No.475503704

    「…顔に怪我したわけじゃないみたいだな。どうした。悩みか?」 心配そうに見てくれる顔に耐えきれなくなった私は立ち上がり、頭を下げる。 「ドゥーチェ、申し訳ありません!私はドゥーチェをいやらしい目で見てしまいました!」 こんな話をして、怒られたり呆れられたらどうしよう。何より、嫌われてしまわないだろうか。 私自身の罪悪感でさらに頭を下げ、ただ次の言葉を待つ。 数秒が経ち、ドゥーチェも微動だにしないままでいる。 「…はぁ?」 ドゥーチェ自身もそんな、絞り出す様な力の抜けた声を出した。 「わからないから、まず説明をしてくれ」 予備の椅子を持ってきて、私と対面する形で腰をかける。もちろん私は直立したままだ。 「悪い事をしたと思ってるみたいだが私自身が理解出来てない。とりあえず座って話そう。何か飲むか?」 腰を上げようとしたドゥーチェに対し首を左右に振り、私は椅子に腰をかける。 「じゃあ、話してくれるか?何があったのか。そして、何をしたのか」 私は顔を上げられないまま、今朝見た夢の話を覚えてる限りで話す。

    6 17/12/31(日)22:59:40 [6/7] No.475503809

    うつむきがちに全てを話し終えた私は、もう一度頭を下げる。 幻滅されたかもしれない。嫌われたかもしれない。そんな不安に襲われながら沙汰を待つ。 「つまり、その…なんだ。夢で見たってだけだろう?別に私をどうこうしようって話ではなく」 「それはもちろんです!私はドゥーチェを尊敬していますがその様な真似は決して!」 慌てて顔を上げ弁明をすると、聞かされていたドゥーチェも顔を赤くしていた。 そこで私は再度(本人に対してなんという話をしてしまったのか)と顔から火が出るくらい恥ずかしくなってしまい顔を隠す。 「申し訳ありません!こんな事を話して…」 そう言いかけた時、頭に何か乗る様な感触があった。 何をされるのかと身構えたが、手の動きですぐにドゥーチェが私を撫でてくれているのだとわかった。 「仮に怒る内容だったとしてもそんだけ凹まれたら怒る事も出来ないだろう。そもそもこの場合は怒っていいのか…?」 「すみません、聞かせる様なことじゃなかったのに混乱してしまって…」 「とりあえず、顔を上げてくれ…無理なら待つが」 私は恥ずかしさと怖さを堪え、顔を上げる。 顔を上げた私を見て、ドゥーチェは満足気に頷く。

    7 17/12/31(日)22:59:57 [7/7] No.475503883

    「よし、とりあえず今回夢の中で私は恥ずかしい目にあった…らしい。カルパッチョは今恥ずかしい目にあってる。これでおあいこでいいな?」 「しかし」と反論をしようとした私の声を遮る様に続けて大きな声を出す。 「痛み分けってことでお互い忘れよう!私も恋愛小説の話だと思っておく!」 「すみません、ありがとうございます」 「よし、この話は終わり!他言するなよ!」 「できませんよ。ドゥーチェに話した事も凄い恥ずかしい事だったんですから…」 「ならいい。ほら、立って髪を巻いてくれ。お前の仕事なんだろう」 そう言われ慌てて立った私と代わる様に椅子に座り、いつもよりも力強く背筋を伸ばすドゥーチェの髪を持ち上げる。 ドキドキとしてしまいながらも、体はいつもの動作を行い、髪をすぐに整える。 出来上がりを確認したドゥーチェは立ち上がり、私の顔をちらりと見る。 「まあ、あれだ。そういう事に興味がある年頃なのもわかるし、気になるなら私の恋愛小説も貸すから」 気遣ってくれているであろうその言葉に私はまた恥ずかしくなり、ペパロニさんを起こしに戻るついでに自分の布団に潜って身悶えてしまうこととなった。

    8 17/12/31(日)23:02:59 No.475505108

    今年最後のSSかな 来年もよろしく

    9 17/12/31(日)23:03:42 [sage] No.475505350

    今年は10個でしたが過去作まとめです 他の方のSSの箸休め程度にでもどうぞお使いください su2171924.zip

    10 17/12/31(日)23:08:49 No.475507233

    キスマークだらけで潰れたカエルみたいになってるチョビの姿を絵で見たいわ!描いてちょうだい!

    11 17/12/31(日)23:11:20 No.475508142

    いい...

    12 17/12/31(日)23:11:21 No.475508147

    ドゥーチェは口では冷静に対応してるけど一人になった時にあわあわ言い出すとみたね

    13 17/12/31(日)23:18:04 No.475510796

    いいよね…チョビパッチョ

    14 17/12/31(日)23:20:00 No.475511737

    髪をいじるのってえっちでいいよね

    15 17/12/31(日)23:22:38 No.475513020

    パッチョビ!

    16 17/12/31(日)23:25:16 No.475514189

    今年の最後にええもん読んだ

    17 17/12/31(日)23:29:17 No.475516058

    >su2171924.zip ありがたい 来年もよろしくお願いします

    18 17/12/31(日)23:30:41 No.475516672

    >「まあ、あれだ。そういう事に興味がある年頃なのもわかるし、気になるなら私の恋愛小説も貸すから」 これって脈ありでは?

    19 17/12/31(日)23:41:55 No.475521309

    いいなぁこういう話