虹裏img歴史資料館

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17/12/28(木)20:57:56 眼を覚... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1514462276592.jpg 17/12/28(木)20:57:56 No.474777773

眼を覚ますと前にコノハちゃんとミミちゃんがいた 躰がなぜか痛いけど授乳しなきゃ 乳房を取り出し押しつけると 二人はそれを吸い始めた ――おかしいわ いつもはもっとおてんばなのに 朝だからかしら 「ぷはっ… やはりでしたね助手」「んうっ… そうでしたね」 何言ってるの? 「ママ ちょっと私たちからいいですか」 いいわよ 「逃げないでください 現実から」 逃げてなんかいないわ ママだもの 「昨日何があったか 覚えていませんか?」 昨日? それは園ち… 次の瞬間 私は頭を大槌(かけや)で殴られたような感覚を覚えた 違うわ 私はママ 授乳した場所がたまたま火口――違う 違う―― 混乱しきってゆっくりと倒れるリカオンの躰を 博士と助手が受け止める 次いでヒグマがその躰を受け止める 「やはり二人の言う通りだったな」「ええ」 昨夜リカオンが霊山を駆け登ってから 一同は捜索を続けていた そしてようやく払暁の頃発見したのだが 博士たちは彼女は自分が起こすと言い出した 「リカオンは きっとこの現実を受け止められないはずです」 「ですからきっと『ママ』に逃げてしまいます 荒療治ですが我々がそれを止めます」

1 17/12/28(木)20:58:17 No.474777855

リカオンが眼を覚ますと なぜか港にいるのに気づいた 「寝ているのを 我々が下ろしたのです」 …そうでしたか ありがとうございます 「なあリカオン 私たちは何だ?」 えっ?フレンズですけど 「いいことを教えましょうか それ複数形なんですって」 複数って…つまり本来的には「私たち」であることが前提だと? 「察しがいいのです フレンズは一人ではないのです 我々も…そしてお前も」 「今を歎くお前の気持ちはよく分かるのです でもそれを忘れてはいけないのです」 「なあ 私たちは家族同士なんだ」「そこには消えない思い出があるでしょう?」 次の瞬間 私はぶわあっと泪をあふれさせ 先輩たちに抱きついて赤ん坊のごとく泣いた そうだ 走馬燈は廻り続けるから走馬燈 幻燈はついている限り姿を消すことはない みなさん ご迷惑をおかけしました これからもよろしくお願いいたします 先輩にぽんと肩をたたかれ 私はみんなに着いてゆっくりと歩き出す これからどうなるかは分からない けど私は私らしく思い出を紡いで行こう 「――帰りなんいざ 田園まさに蕪(あ)れなんとす 何ぞ帰らざる…」 博士と助手がその後ろ姿に 小さく歌った

2 17/12/28(木)20:58:43 [尻の人] No.474777975

あれから1日が経ち 少しは落ち着きました 今もファンはこの事態に苦しみ 身の処し方に困っては荒れ そこに便乗荒らしが跳梁跋扈しているという荒れ果てた状態ですが… でも誰が何と言おうと 一期の存在は決して消えないんですよね それを自ら再確認するために この一本を書かせていただきました 昨夜は大混乱で ここまで頭が回りませんでしたからね… まあ青くさい内容の作品ではありますが なお最後の博士助手コンビのせりふは 陶淵明『帰去来辞(ききょらいのじ)』の冒頭です 「さあ帰ろうではないか 故郷は荒れようとしている 何で帰らぬことがあろうか」 そういう訳になります

3 17/12/28(木)21:37:25 No.474786812

ナニコレ

4 17/12/28(木)21:51:10 [ス] No.474790564

変に考え込んじゃ駄目ですよ ちゃんと暖かくしてご飯食べれば大抵のことは何とかなります つまりリカオンは模範的な精神修復剤…ありがたい…

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