虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

17/12/07(木)21:42:14 No.470425914

「黄昏」という言葉は、照明の未発達であった平安時代に、日の入り後に顔の見えぬ人を「誰ぞ彼」(Who are you?)と尋ねたことに由来するという。 ならば、ぴるすには黄昏などあり得ないのではないか？と指摘するのはぴるす駆除の専門家である歌舞伎役者のKOUSHIROU氏である。 ぴるすは無数に存在するが、全てがKOUSHIROU氏によって培養されたクローン個体である。オリジナル個体は太古に喪失している。 したがって、生態学的な個体間の差異は認められず、「彼」即ち他者／他個体を区別する必要がない。 そしてなにより、ぴるすはその独特の強烈な臭いによって特徴づけられる。薄明の中にあって視覚的情報が乏しくても、臭覚、あるいはなんとなく雰囲気で存在を感じ取ることができるので、「誰」と尋ねる必要もない。 ならば、クローニングによって増え、ただエネルギーを消費しつつ悪臭を振りまいて死を待ち、生態学的な意味での社会性すらもたないぴるすは、存在価値が皆無なのではないか。 哀れに思ったKOUSHIROU氏は、5.46秒かけて思案し、8.90秒かけて唯一の解決策を施行した。 こうしてぴるすに黄昏がもたらされたのである。