17/11/03(金)13:58:00 彼は度... のスレッド詳細
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17/11/03(金)13:58:00 No.463289697
彼は度々夜空を見上げた。 だがそこには壁に切り抜かれた細長い星空しか存在しなかった ここ梨園の街は代謝する。迷路の様に巡らされた水路には、街のあらゆる泥が排出される。 日々水路に流される汚泥は、水辺に住みついた人々がさらい取って生業とする。そうする事で街は一定の清潔を保っていた。 彼はドブさらいこそが自分の人生であると、漠然と信じていた。 ドブさらい達は夕方に起きては一晩中汚泥をスコップで片付け続け、朝が来る頃には疲れ果て眠ってしまう。その繰り返し。 そんな生き方にも誇りを持っているつもりだった。だがやはりつもりでしかなかったのだ。 それまで気づきもしなかった。一人の歌舞伎役者が夜空を飛び六方で駆け抜ける姿を目にするまでは。 ただ無闇に美しかった。自分とは明白な格差があった。生れの、或いは育ちの。 ひどく絶望してしまった。 群青色の夜明け空に、月が黄色く輝いていた。 彼はそれを、いや手の届かない高い空を睨みつけながら歩き出し、そして静かにくずおれた。 明晩、水際には一つの人の形をした泥が沈んでいた。 だがドブさらい達はそれが何かは気にも留めず、ただスコップを突き立て片付けてゆく……。
1 17/11/03(金)13:59:52 No.463289992
文学がおる
2 17/11/03(金)14:00:15 No.463290056
wwwwwww.o゚(^∀^)゚o.。句読点多過ぎ!
3 17/11/03(金)14:01:44 No.463290279
これは白い…
4 17/11/03(金)14:05:29 No.463290854
怪文書文学だ…
5 17/11/03(金)14:06:07 No.463290942
美しい
6 17/11/03(金)14:07:00 No.463291076
白くて様式美に溢れている…
7 17/11/03(金)14:10:57 No.463291717
なんか画像荒いな…
8 17/11/03(金)14:13:01 No.463292056
生きてるだけでぴるすを殺す存在すぎる…
9 17/11/03(金)14:13:30 No.463292137
世界観はまぎれもなく異様なのに気にならない名文…ありがたい…
10 17/11/03(金)14:15:21 No.463292429
きれいなんですけお… どうしてぼくはああじゃないんですけお…
11 17/11/03(金)14:16:51 No.463292655
純歌舞伎文学すぎる…
12 17/11/03(金)14:18:23 No.463292907
白は時々こういうすごいのが出るからあなどれない
13 17/11/03(金)14:19:33 No.463293098
悲しい文なのに、白いのに飛び六方でころころされたようにしか思えない…
14 17/11/03(金)14:20:04 No.463293187
他のスクから排出された泥が集まる点
15 17/11/03(金)14:22:21 No.463293529
スイと飛び六法することでピルズナー君の精神を乱し自殺に追い込む怪電波が放たれる
16 17/11/03(金)14:24:55 No.463293904
いろんな解釈ありなのがいいね もちろんKOUSHIROUスクの知識あっての上での話だが
17 17/11/03(金)14:29:46 No.463294550
>いろんな解釈ありなのがいいね 見ようによっては昨日まで隣人だったかもしれない者だと知らずに荒らしにdelを入れる「」の暗喩であるようにも見える
18 17/11/03(金)14:43:11 No.463296604
たった数行で一人分の人生を体感してしまった
19 17/11/03(金)14:55:23 No.463298544
別格というわけだね
20 17/11/03(金)14:58:58 No.463299178
最後の泥は彼とは全く関係ないぴるす君の物かもしれない