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17/09/23(土)15:11:14 No.454799808
秋分の日はスペインの昔話 むかし墓地のそばに住んでいる夫婦がいました 夫婦は貧乏暮らしで何も食べ物がありませんでした ある晩のこと細君は死体を掘り出すと肝臓を切って来て焼きました そして夫が帰って来ると芋を添えて食卓に出しました 食事がすんで夫婦が寝台につくと声が聴こえてきました 「俺は引き下がりはしない お前の盗んだ肝臓を取り戻すんだ」 細君は夫にしがみついて叫びました 「あなた誰かそこに立ってますよ」 夫は答えました 「静かにしろよそいつはじきに行っちまうさ」 しかし声は言いました 「俺は引き下がりはしない お前のすぐそばの戸口に立っているんだ」 つづく
1 17/09/23(土)15:14:28 No.454800462
細君は夫にしがみついて叫びました 「あなた誰かそこに立ってますよ」 夫は答えました 「静かにしろよそいつはじきに行っちまうさ」 しかし声は言いました 「俺は引き下がりはしない お前のすぐそばの寝台の下にいるんだ」 細君は夫にしがみついて叫びました 「あなた誰かそこに立ってますよ」 夫は答えました 「静かにしろよそいつはじきに行っちまうさ」 しかし声は言いました 「俺は引き下がりはしない お前の髪をつかんで引きずって行くんだ」 死人は細君の髪をつかむと墓地まで引きずって行きました それから肝臓を取り出すと自分の腹に押し込んで地の中に戻って行きました めでたしめでたし