ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
17/07/25(火)20:08:15 No.442053647
あの人の大切な人はもういない。もう居ない者には決して敵わない。思い出はいつだって時の歩みと共に輝いて、不可侵で、美化されていく。 「ねえ、ダンディ」 君に、彼の思い出を。 「スリーパーの使っていたエクストラアームズ。君用にチューニングしたんだ」 「……」 「思い出は、過去は、とても強い力だ。だけど人の歩みは過去には向かえない。時はいつだって歩み去る。その中で足を止めてはいけない」 いつまでも失った人の面影に縛られてはいけない。もうそこにないものは、悲しいほどにそこにない。 あれは本来二人のためのものだった。ダブル・ヘリックス。絡まった螺旋のように二人の絆は固く、強く、しかし一つが切れたその時残されたのは半端に絡みついたものばかり。 「これは師匠の……」 「違う、君のだ。僕が、君のために、作り直したものだ!」 何むきになっているだ。違う、違うだろう。
1 17/07/25(火)20:08:54 No.442053767
「……ダンディ、君はどんどん大きなものを背負ってしまう。だけどそんなものに負けちゃいけない。背中の荷物がどんなに重くても、大きくても、歩き続けなきゃいけない。そう出来なくなった全ての人たちのために……」 そして、それを利用する全ての者の野望を砕くために。 その言葉の代わりにダンディが口を開いた。何だか少し掠れた声だった。 「分かってる。師匠もきっとそう言うさ」 彼の瞳は普段よりも一層鋭く、しかしその目に燃える正義は一層激しい。 「もう二度とごめんだ。あんな思いをするのも、させるのも」 だから俺は折れないよ。安心してくれ。そんな風に微笑んだ彼の笑顔はしかし、一層儚く。決意はどこか自分に言い聞かせる風でもあった。
2 17/07/25(火)20:09:23 No.442053886
「一人にはさせないよ」 そう言ったのはどちらだったか。どちらでもあり、どちらでもいい。 二人が一つの螺旋になるように、細腕が、舌先が、心が、一つになって捻り合う。心臓の暴れた鼓動、呼吸の乱れた興奮、互いを求め合う忘我は互いによってのみ満たされる。 思い出はいつだって時の歩みと共に輝いて、だけど時々薄れていって。綺麗なものばかりを集めた思い出の宝石箱の中で、きらきらと光を放つばかり。 過去に囚われていたのはどちらだろう。あの人のように君もどこかに行ってしまうだなんて思っていたのは。 深く目を瞑ると、心臓の鼓動が聞こえた。これはどちらの? ダブルヘリックス。二つの、一つの螺旋の中で僕たちは時にほつれ、解け、だけどこうしてまた結ばれる。
3 17/07/25(火)20:12:46 No.442054736
何なのこれ…
4 17/07/25(火)20:15:46 No.442055447
長 三
5 17/07/25(火)20:16:47 No.442055695
ホモよ!
6 17/07/25(火)20:28:39 No.442058401
やはりスパイラルはホモテーマ…
7 17/07/25(火)20:42:17 No.442061645
ダブルヘリックスとかタフとかのホモっぽさはやばい