虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

17/07/24(月)11:48:31 No.441766169

アナログな音がラジカセから拡散して伝播して行く。 所謂夏の恒例行事、予定調和。つまるところ、ラジオ体操の集会。 だだっ広い公園には私の他に子供たちが数名が暑さに耐えているだけだ。 ラジオ体操終わるか否かの刹那、子供たちの数がにわかに増えた。 「またログインボーナス組が来たよ。あいつら、スタンプが沢山あって途切れないと良い物を貰えるからって。」 最初から私と共にいた子供がため息混じりに愚痴を零す。 小さい子供たちにも複雑な事情があるのだなと思案にふけっていると、腐臭が漂ってきた。老廃物が発酵した様なアンモニア臭が富に酷い。 あぁ、やはり彼か。私も溜息をつく。 私の流したDemagogie(語源はドイツ語で扇動政治家が流した意図的な虚偽の情報。転じて根拠の無い噂の意。デマはデマゴギーの略。)を頑なに信じてログインしに来たとは。 そも、体操をせずに権利を主張する彼にはラジオ体操をして貰わねば。 梨園の開発した強制ラジオ体操執行器具を装着させた。一曲終われば解放するつもりだ。 ラジカセのスタートボタンを押し、たか茶を飲みたくなったので帰途につく。 次の日からは飽きたのでラジオ体操には、もう行っていない。