ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
17/07/14(金)00:01:11 No.439494576
それは暑い一日の夜のこと あまりの暑さに目を閉じて寝ることすら出来ず 私は寝床にうつ伏せになって暑さを逃がそうとしていました しかし眠気は訪れず 今日だってこの暑さの中セルリアンを探して東奔西走 正直言ってもうヘトヘト 明日も休みではない以上 さっさと眠って体を休めたい だがしかし暑い とにかく暑い ひつじを数えて眠りにつこう そう考えた私の頭はひつじが柵を飛び越す前にバタバタ倒れる想像を出してきた もうだめだ その時私の頭の片隅で昔の記憶が映し出された これはかばんを港で送ったときのことか 磯風が涼しかったな そうだ海行こう海 きっと涼しいはずだ そうと決まれば善は急げ 寝床を飛び出して海に向かって走る そうしているとヒグマ先輩とキンシコウ先輩の姿が見えた おお なんと奇遇なことか とりあえず合流してまた海に向かって走る そろそろ海の近くに来たはずだ おお ここの時点でだいぶ涼しい ん 何だあれは あれは…山？ 私は一瞬 それがまるで山のようなものに思えた しかし 目を凝らしてよく見てみると それらがすべてフレンズであることが分かった 背筋に悪寒が走る
1 17/07/14(金)00:01:27 No.439494629
近寄って声をかけてみるも誰一人反応がない しかし全員死んでいるわけではないみたいだ 規則正しい呼吸音が聞こえる 一体どうしてこんなことに 状況としてはあまりよろしくない 今は夜の間だからまだいい しかし朝日が昇った後 セルリアンに食べられるかもしれない 全く起きないんだもの とにかく今できることは一つ 出来るだけ安全そうなところに一旦移動させる 数が多いのが問題だが 見捨てる訳にはいかない やるっきゃない 近くに生えていた木の割りと太い枝に何人か寝せる ずり落ちたらちょっと痛い思いをするかもしれないけれど そこは目を瞑ろう でないとやってられない ヒグマ先輩とキンシコウ先輩にも手伝ってもらい 素早く作業を進めていく しっかし その作業中にも誰一人起きないのだ 後から考えればあまりにも不自然だった その時はそんなことに気がつくことはなく ただ作業を終わらせて眠りにつくこと それだけが頭の中をぐるぐる駆け回っている だがこれはある意味当然だった せっかく涼しい海に来たのに やっていることは重労働 磯風が吹いていなかったら暑さで溶けていてもおかしくなかった そんな状況だったのだ
2 17/07/14(金)00:01:43 No.439494690
ようやっとフレンズさんらを一人残さず安全そうな所に運び終わった 作業は終わったのだ これでゆっくり休むことができるだろう そう思っていた 次に私が目にしたのは 砂浜に仰向けにぶっ倒れるヒグマ先輩の姿だった まるで糸が切れた人形のように 思い切り顔が砂浜に埋もれていく そして止まった 私が事態をよく理解できず困惑していると 今度はキンシコウ先輩が同じように倒れた 近寄ってみるも反応はなし さっきのフレンズさん達と一緒だった そして私の目の前も唐突に闇に染まり 私は自分の体が砂に埋もれるのを感じながら 意識を手放した 何処かで何かの鳴き声が聞こえた気がした 気がつくと私はなんとも言えないところにいた どこを見渡してもピンクに近い色 淡い色で出来た空が広がっている ここは何処だ 私は一体 自問自答しているとヒグマ先輩の姿が見えた 声をかけてみるも反応はなし ただじっと目の前を見つめているようだった 何かあるのだろうか ヒグマ先輩の目線の先を追いかけると 慣れ親しんだ奴がそこにいた セルリアンだ ここと似たようなピンク色をしている 保護色のつもりだろうか
3 17/07/14(金)00:01:59 No.439494742
とにかく接近してみる すると相手もこちらに気づいたようで すごい勢いで何かを噴射している 距離を取ってみていると それらは霧状に広まっていった ちょうどその霧に近づいたフレンズさんがいた そのフレンズさんは霧を吸い込んだみたいだ 途端に動きを止め ただじっと立ったままになってしまった 見た限りだとあの霧を吸い込むとまずいみたいだな ならば後ろ側から回り込んで ちょうど天辺に見える石を思い切り叩き割る これが良さそうだな 早速行動に移す セルリアンはちょうど後ろを向いている やれる そう思って突撃していった そして失敗した 私が後ろから突撃して あと少しのところに入った瞬間だった いきなり霧が私目掛けて突撃してきたのだ とっさに息を止めるのが数瞬遅かったらその時点でやられていた 少し霧を吸い込んでしまったみたいだ 視界がぼやけて眠気に襲われる 幻聴さえ聞こえるほどに ん 誰かお母さんって言った？ お母さんは私よ？ わかる？ とりあえず近くにいたヒグマちゃんに授乳しようとしたらあっさり出来た いつも照れて逃げたり暴れたりするヒグマちゃんがだ これは何か怪しいぞ
4 17/07/14(金)00:02:16 No.439494798
あ みーっけた あのセルリアンが問題みたいな気がするわ 勘だけど だけど私の勘は案外当たる時があるのだ きっと今回は当たるだろう 近寄って行ったら謎の液体を吹き出した 一瞬にして視界が霧に染まる なんだか眠い気がするけど 私はそれよりも気になることがあった 聞こえるのだ 娘達の声が 「助けて 助けて」 そう口々に呟く 叫ぶ 囁く それぞれ言い方は違えど 娘達は助けを求めている そんな声が確かに聞こえる わかりました お母さんにまっかせなさい こんなセルリアン一匹 おやつの時間までに料理してやるわ さあかかってきなさい そう啖呵を切ったけれど反応はなし んもうせめて何か一言でも言ってよ これじゃあ私がただのヤバイお母さんみたいじゃない まったくもう
5 17/07/14(金)00:02:32 No.439494851
ボケても反応は帰ってこなかった っち まあいいわ なら石を砕くだけよ 懐から取り出したタライで思いっきりぶん殴る 石は砕けセルリアンは死ぬ 一撃だった 気がつくと海辺で寝ていたようだ 涼しい磯風の中に朝日が見えた いい景色だ 元々暑さを逃れるために来たんだけれども こんな景色が見られるとは 同じように起きていたヒグマ先輩に挨拶して準備運動 今日はきっといい日になる そんな予感がした そして博士たちのりょうりを作ることを思い出して思いっきり慌てた これは後で聞いたことなのだが なんでも夢の中にセルリアンが出たらしく 海辺で寝ていたフレンズさんたちが被害にあっていたらしい だから倒れてたんだ それと 夢の中でセルリアンに食べられたらしいフレンズさん達によると 「とっても強いタライ使い」 のフレンズが助けてくれたらしい ハンターに来ないかな
6 17/07/14(金)00:03:55 [ス] No.439495147
おわり エアコン付けないと寝苦しいくらい暑いので書きました けもフレがーでん楽しそうですね 羨ましい
7 17/07/14(金)00:18:36 No.439498247
なんか進化してるセルリアンでもママには勝てないんだね！
8 17/07/14(金)00:21:46 No.439498947
ヤバいお母さんがいなかったらパークが滅んでた
9 17/07/14(金)00:22:52 No.439499190
途中まですごい読ませるホラーだったのにお母さんが全てを終わらせた
10 17/07/14(金)00:28:12 No.439500331
母乳が見せた幻覚かと思った
11 17/07/14(金)00:28:31 No.439500406
ただのヤバイお母さんはやっぱりヤバイな…
12 17/07/14(金)00:28:50 No.439500458
連日連夜同じ画像を目にすると脳に非常に危険な事が起きる。 深層心理への刷り込みだ。 鳥類が刷り込み現象の良い例だが人間も例外ではない。 リカオンが母だと気付かぬうちに思い込んでしまうだろう。
13 17/07/14(金)00:29:50 [ス] No.439500651
>なんか進化してるセルリアンでもママには勝てないんだね！ だってお母さんだもの
14 17/07/14(金)00:36:54 No.439502150
母は剛すぎる…