虹裏img歴史資料館

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17/06/18(日)01:11:00 いざ、... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1497715860066.jpg 17/06/18(日)01:11:00 No.434185461

いざ、収穫の時ーー!  叫ぶバーゼの目の前には、緑に染まった見渡す限りの耕作地。  季節は秋。FAガールズは収穫を待つ畑を前に歓声を上げていた。

1 17/06/18(日)01:11:20 No.434185539

発端は昔あおが芋掘りをした、という話に始まり。  面白がったバーゼと興味津々の轟雷。うずうずした迅雷とフレズに淡々と情報を読み上げるアーキテクトやそれらを見て微笑むマテリア姉妹。仕方が無い…といった表情のスティレットも含め、みなワクワクしながらあおの話を聞き、 「んふふー。  ここは天才ばーぜ様の出番とみたよー!」  と何時からか決め台詞となったひと言を高らかに叫ぶのはバーゼであった。  結果、 「こんな所あるのねぇ…」 「セッションベースって本当にせっしょん(節操)無しよね」  すっかり駄洒落が身に付いたシロとクロの視界一面には広々と生い茂る芋畑。  何故こんなステージがあるのか。FAガールに農作業をさせてどうしようというのか…とは思っても誰も言わない。  外のあおなどは「すごいねー」とひと言で終わらせた。なので彼女らも気にせず、それぞれ収穫体験へと移っていく。

2 17/06/18(日)01:12:06 No.434185730

 各人思い思いに楽しむなか、仕掛け人のバーゼはというと。 「う~。手が疲れたぁ…」 座り込むバーゼの目の前には他より太いツル。これだと思った獲物に手をかけたバーゼは当然のように苦戦していた。 「どうしたのバーゼ?  …ってアンタ、また無茶してるわね」 「とあー」「おりゃー」と気の抜けたような奮戦を続けるバーゼにスティレットが声をかけた。視線がツルの先に埋まった巨大な芋の頭とバーゼを往復する。 「ねえバーゼ、こーんな大きなお芋アンタじゃきっと無理よ。  他のにしたら?」

3 17/06/18(日)01:12:24 No.434185796

「ぶーぶー。そーいうすちれっとはどうなのさー?」  そう言ってバーゼの見る先には「うおおお!」と気合を入れて芋を掘る雷雷コンビ+αの姿があった。  先ほど轟雷が提案していた『お芋掘りゲーム』のせいだろう。より大きい芋を掘り出したほうが勝ちという単純明快さが迅雷と轟雷とフレズに火をつけたようだ。 「はー? アタシは別に興味無いしー?」  視線を外しながら言うスティレット。直前に轟雷を誘って断られたのはバーゼも見ていたので「やれやれ」と呆れ気味だ。 「んじゃーすちれっと手伝ってー?」 「んー、仕方ないわね。…それじゃやるわよバーゼ!」 「おー!」  少し照れ気味にスティレットが頷く。バーゼも満面の笑みを浮かべ、両手を上げる。  2人は気合を入れなおし、ツルを掴んだ。

4 17/06/18(日)01:13:15 No.434186011

 が、 「う、お、りゃぁぁぁ!!」 「ふにゃー!」  いくら引いても一向に抜ける気配の無い芋。  それどころか気を抜くと、綱引きのように引いた分だけ引っ張られる有様だ。 「どうなってるのよこのお芋ー! あほなのー!?」 「こうなったらー…!」 「ちょ、バーゼ! なに! してるのよ!」  悪態をつくスティレットの目の前でバーゼが手を離した。その分引き戻す力が増し、スティレットが切れ切れの抗議をするが、バーゼがくるりとスティレットのほうを向いたのを見て目を丸くした。 「バーゼ!? 待ちなさ――」 「いっくよー!」  掛け声とともにバーゼの飛行ユニットが火を噴いた。  FAガール1人を持ち上げる推力が激しくツルを引っ張り上げる。  ずるりと芋が揺れた。

5 17/06/18(日)01:13:41 No.434186155

「! やったわ――」  バーゼ、と続けようとしたスティレットの目の前で、その時ふたつのことが起きた。  1つはついに芋が抜け――勢い余ってそのまま宙に放り投げられたこと。FAガール1人分はありそうな巨大な芋がぽーんと空に舞った。  そしてもう1つは、 「んにゃあっ!?」 「へ? ――に゛ゃッ!!」  芋のツルが根元から切れて、勢い余ったバーゼがスティレットに激突した。咄嗟に出力を切ったが、スラスターの勢いのまま正面衝突した2人がもつれ合いながら地面を転がった。 「にゃ~、目がまわるぅ~」 「うう…バーゼだいじょう、ぶ…」  ぱちり、と2人の視線が重なった。バーゼはスティレットの下に、まるで押し倒されるようにして抱き込まれていた。 あまりにも突然の事態に2人とも頭が働かない。

6 17/06/18(日)01:13:59 No.434186221

「ばー、ぜ?」 「すちれっと…?」  お互いの名前を呼ぶ。途端吐息が互いのほほにかかり、あまりにも近い位置で触れ合っていることを否応無しに理解した。 「「……」」 動かない、あるいは動けない2人。 体温が上昇し鼓動が高まり、視界が狭まりお互いの顔しか見えなくなっていく。 やがてバーゼの顔に影がかかり――、 「「に”ゃッ!」」 ――空から降ってきた芋に潰され意識を失ったのだった。

7 17/06/18(日)01:14:18 No.434186313

 後日、手当ての甲斐あり特に破損の無い2人だったが。    時折お互いの顔――唇の辺りを見ては顔を真っ赤にして固まる姿がよく目撃されたという。    オチは無い

8 17/06/18(日)01:16:28 No.434186866

(混ざりたそうに見てるフレズ)

9 17/06/18(日)01:18:07 No.434187239

あいつばぜすちの話になると早口になるの素晴らしいよな

10 17/06/18(日)01:20:33 No.434187831

早口はともかく怪文書は緊張するし疲れるし突貫で出来がいまいち 寝よう

11 17/06/18(日)01:24:53 No.434188864

良い夢が見られそうだよ ありがとう

12 17/06/18(日)01:28:11 No.434189633

>(混ざりたそうに見てるフレズ) 雷雷と一緒にいるって!

13 17/06/18(日)01:31:24 No.434190306

>早口はともかく怪文書は緊張するし疲れるし突貫で出来がいまいち >寝よう そんなことはない マジで最高なのでこれからもガンガン怪文書してほしい おやすみ

14 17/06/18(日)01:57:40 No.434195307

来たか… とてもいい…

15 17/06/18(日)02:06:35 No.434196904

インパクトナックルで豪快に掘るアキ子

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