17/06/11(日)02:16:32 夜の... のスレッド詳細
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17/06/11(日)02:16:32 [ガーデアンオブザプラウダVOL.2] No.432733197
夜の学園艦、それも民家から離れた戦車倉庫はとても静かで少し寒い。この地でたった 一両戦車を展開している星凛は辺りを警戒しながら言い知れない不安と戦っていた。 「もうそろそろかなー?」 凛はまっていた。継続高校の戦車強奪部隊を。
1 17/06/11(日)02:16:52 No.432733244
その日はプラウダ学園艦はお祭りで戦車道の練習も休みだった。凛はカチューシャと祭りを回るべく友人の四道を誘った。 「すまん!先客がいてね。後で合流するよ。」 「絶世の美少女凛ちゃんが我らがカチューシャ様と一緒に回ろう。といっているのに断っちゃうのー信じられなーい。」 「だから謝っているだろ。後で会おう。じゃあな!」
2 17/06/11(日)02:17:28 No.432733340
こうして分かれた四道に祭りの会場で会ったとき、彼女の隣に居たプラウダの制服を着た女性に違和感を覚えた。見たこと無い顔で、明らかに制服がおろしたてだった。 「カチューシャ様、ノンナ様…あの子…もしかして…」 「ノンナ、確認した?」 「はい。私たちが動くと警戒されるのでプラウダ秘密警察を向かわせました。」 「捕まえたらクラーラに連れてこさせて。私たちは隊長室でお茶にしましょ?」 カチューシャのお茶にする発言とともに数人の生徒が四道とその連れている生徒に向かう。凛はカチューシャに促されて一緒に隊長室に向かうのだった。
3 17/06/11(日)02:17:53 No.432733406
「やっぱりスパイだったみたいですね。」 ノンナが無表情でカチューシャに語りかける。カチューシャの顔も祭りで緩んだ顔からプラウダの隊長のそれに変わっていた。 「継続高校のスパイとなると戦車道での偵察行為とは趣が変わってくるわね。この子は多分先発隊で後から本体が戦車をいただきに来るはずよ。」 「いつもの継続の手ですね。どうしますかカチューシャ?」
4 17/06/11(日)02:18:13 No.432733453
「集められるだけ集めて対抗するしか無いわね…凛、おねがい。警戒に出てくれる?」 呼べれた凛はうれしさとその任務の重大さに体中に緊張が走った。 「ハイ!カチューシャ様。だけど凛車の砲手の四道は取り調べ中で…」 「緊急事態よ!ほかから借りてもOGでも良いから戦車倉庫の警戒をお願い。私たちも準備でき次第向かうわ。」 こうして戦車倉庫の警備へと凛は向かうのだった。
5 17/06/11(日)02:19:01 No.432733584
「それにしても凛も人望無いわね。私がOGでよかったわね。」 砲手の席から凛がよくたむろする寺の隣に住む我村がからかう。 「みんなお祭りで捕まらなかっただけだもんー。凛ちゃんみんなの人気者だもーん。」 口をとがらす凛を見て微笑む我村。そこへ無線に通信が入る。 「間に合わなかったみたいだな!今、怪しい所属不明の船がやってきたぞ!」 「虎楠和尚ー?戦車に乗っているわけでも無いんだからー危ないよー。早くその場を離れてー。」
6 17/06/11(日)02:19:32 No.432733666
「はーはーははは!坊主なんかやっているが昔は特殊部隊でならした物よ!」 住職はなぜかテンションが上がっていて、嘘かほんとかわからないことを言いながら笑っている。 「あの生臭坊主なら戦車の砲弾が当たっても死にそうもないし大丈夫でしょ。」 我村があっさり言ってのけるので、凛もなんだかそんな気がしてきて、住職に対して深く考えるのをやめた。
7 17/06/11(日)02:21:26 No.432733898
「今はどうやって継続の部隊を止めるかね。」 「ごめんね我村さん。巻き込んじゃって…」 「凛、口調!貴方はスタープリンセスよ。プラウダという星のお姫様なんだから!貴方が笑ってないとその…」 「そのー?」 「な、何でも無いわ。さ、気を引き締めていきましょ!」 再び住職から無線が入る。今度は笑い声も無く真剣な声だった。 「今そちらに五両ほど向かっている。気をつけろ。みんなロシア戦車だ。」
8 17/06/11(日)02:23:14 No.432734136
凛の乗っている戦車はT-34/76相手は同じ76が二体に85二体、それに追随するT-26が一体。 「T-26に戦車を持ってく人員が乗っているはず。だけど隙あればほかの戦車からも乗員が降りて戦車を奪っていくわ。」 「もーとにかく全部止めなきゃいけないのー。」 「ちょっと無理かも。」 「無理でも私たちの戦車、持って行かせないよー。」 その言葉を合図に砲撃を放つ。なんとか相手の足は止まったが撃破には至っていない。
9 17/06/11(日)02:24:03 No.432734240
「ほかの倉庫からの増援はまだなの?」 「今一番近い倉庫から出発したってー!私たちは少しでも長く足止めしないとー!」 向こうも凛車に向かって激しい砲撃を浴びせてくる。相手は行進間射撃とはいえ数の差はさすがに厳しい。 打ち合いで押され続けている凛の元に通信が入る。 「凛!無事か?今助ける!」 「四道ー?助けにってーまだ出発したばっかでしょー?」 「今、降りる!」 「降りるー?」
10 17/06/11(日)02:26:53 No.432734622
上空を爆撃機が駆け抜けたと思うと砲撃の音が空から聞こえる。 「上ー!何かいるー!グライダー?」 それは凛達の少し前に着陸すると継続の戦車達に向かって砲撃を続ける。 「どうだ!軽戦車だが無いよりマシだろ!」 「すごーい!T-60本当に飛べたんだ!ありがとー!私のメリーポピンズ!」 「メリーポピンズ?そいつは格好いいのか?」 「うん!さいこーに格好いい私のメリーポピンズ!」 「格好いいか!私はメリーポピンズだ!」
11 17/06/11(日)02:29:43 No.432734975
空からの増援に驚いたのか動きの止まっていた継続の戦車達だが数の有利は変わらず、凛達が厳しい状態にあるのは変わらなかった。 「凛!危ない!」 火力の高い凛のT-34に集中砲火が来たところでT-60が盾になる。相手の砲撃をほとんど受けるとともに白い旗が揚がり、活動が停止する。
12 17/06/11(日)02:30:05 No.432735017
「四道ー!どうしてー。」 「着陸の時にむち打ちになってな…それにかわいい妹が落とされる所なんて見たくないだろ?」 「そんなー!四道ー!いやだー!一緒に戦ってよー!」 これから少ししてプラウダの本体が到着し、無事戦車は守られた。しかし、四道の怪我は思いのほかひどくしばらく戦車に乗れないと思われた。
13 17/06/11(日)02:31:54 No.432735270
念のため救急車が到着し、四道はストレッチャーに固定される。 「誰よりも大人なのに砲撃するときは口笛吹いたり、私の変なたとえやいい加減な返事にも真面目に答えてくれた。それに、貴方の口笛は砲撃音にかき消されるのがもったいないほど美しかった。早く帰ってきて。私のお姉ちゃん。」 四道は小さくうなずくと、救急車に収まり出発した。その救急車の進む道の両脇をプラウダの戦車が並ぶ。そして、走って行く救急車のあとに空に向けて激励の空砲を向けたのだった。
14 17/06/11(日)02:35:14 No.432735683
vol.1 ss292916.txt
15 17/06/11(日)02:36:02 No.432735785
この住職ってもしかしてレンジマン?
16 17/06/11(日)02:38:47 No.432736195
>この住職ってもしかしてレンジマン? レンジマンが何かわからないから画像検索したらG-SHOCKがいっぱい出た! そういえばレンジ和尚って今何やってるのかな
17 17/06/11(日)02:40:04 No.432736381
vol.2 ss292918.txt
18 17/06/11(日)02:40:23 No.432736424
いやそのレンジ和尚であってるよ ロシア+和尚というと夜の道を原付に乗りながらロシア軍歌を歌う彼を思い出す