虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。

  • iOSアプリ 虹ぶら AppStoreで無料配布中
  •  その... のスレッド詳細

    削除依頼やバグ報告はメールフォームにお願いします。 個人情報,名誉毀損,侵害等について積極的に削除しますので、メールフォームより該当URLをご連絡いただけると助かります

    17/06/11(日)00:32:02 [ガーデアンオブプラウダ] No.432711722

     その日の継続高校との練習試合は熾烈を極めた。  いつも直良プラウダが包囲戦術戦術で押さえ込むのを継続が個々の力で崩していくのが両校が戦ったときの試合の流れだった。  しかしこの日は継続高校が西住流のような電撃戦を仕掛けてプラウダを混乱に陥れることに成功した。 「何よ!継続のくせに!黒森峰のまねをしたいなら熊本にでも行きなさいよ!」 「カチューシャ。もう少し耐えていてください。今すぐそちらに向かいます。」

    1 17/06/11(日)00:32:24 No.432711810

     継続の狙いは隊長であるカチューシャだった。プラウダ高校は伝統として隊員達が素直であるが指示が無いと動けない子が多い。なので強力な指導者が現れるとその指導者に依存してしまう。なのでその指導者を撃破されてしまうと皆が何をして良いのかわからなくなり、まとまっていたチームは一気に崩壊する。 「だめよノンナ!あなたまで落ちたら誰が指揮を引き継ぐの!それに私だってこのまま撤退出来るわ。あなたはクラーラを連れて隊列から外れた戦車を狩って行きなさい。」 「…わかりましたカチューシャ。指揮を執るのはあなたですから。どうか無事にその戦局を抜けてください。」

    2 17/06/11(日)00:32:46 No.432711903

    「ええ、わかったわ。」  ノンナとの更新を切ったカチューシャは自分の連れた部隊へ通信を送る。 「みんな!良い?なんとしてもこの継続の攻撃から後退するわよ!皆で無事に後退を完了すること!いいわね!それと凛!あなたはコレが初の実践なんだからしっかりついてきなさい!」  カチューシャは自分が最近かわいがっている後輩の星凛に檄を飛ばす。 「えへへー。カチューシャ様ー、まかせてくださーい!」  このカチューシャの檄に凛は嬉しそうに答えて見せた。しかし継続の猛攻は激しく、プラウダの戦車数台には白旗が飛び出ていた。

    3 17/06/11(日)00:33:10 No.432712007

    「凛!後退遅れているわよ!早く下がりなさい!」 「カチューシャ様ー!すぐに追いつきまーす!先に行ってくださーい!」 「だめよ!練習試合とはいえ生き残り、ちゃんと最後まで戦うのよ!」  後退するプラウダの部隊から遅れだした凛は相手から狙われ出す。集中砲火を浴びてもうだめだと言うときに凛の前に一台の戦車が盾になるように滑り込んで来た。 「だめじゃ無い凛、諦めちゃ。さあ早く後退しなさい。マイリトルスタープリンセス。」  カチューシャの戦車から白旗が上がる。後退していく凛は己のふがいなさを痛感しながらその光景を眺めていた。

    4 17/06/11(日)00:33:27 No.432712085

    「それでいじけて座っとるのか!だっはははは!」 美羅野寺の住職である虎楠はでかい体を揺らしながら豪快に爆笑した。 「何も笑うこと無いじゃ無い!私は真剣に落ち込んでいるんですー!」 「すまんすまん。はーはははは!!まあ辛かったらいつでも来なさい。話は聞いてあげるから。ははーははは!」  住職の馬鹿笑いが聞こえたのか隣に住んでいる我村さんがやってくる。 「またこの生臭坊主が馬鹿笑いして…凛?何か相談があったんだろ?私でよければ聴こうか?」

    5 17/06/11(日)00:35:22 No.432712669

    「せっかく戦車道で練習試合に出たのーに、隊長の足ひっぱちゃって…」 「で、その隊長さんは何だって?」 「気にしなくて良いわ!ってーいってくれたんだけどー…」 「はーはは…自分が許せんそうだ。」 「だって!凛ちゃんが隊長を守るの!なのにー守られちゃってー!」  話しているうちに怒りの感情がこみ上げてきたのか凛はその場で地団駄を踏んで怒りを表した。その姿を見て住職はまた大きな声で笑い出した。

    6 17/06/11(日)00:35:57 No.432712888

    「もう二人とも何してるんだい。ほら、凛。お迎えが来たよ。」  参道の方から短く切った赤毛をソフトモヒカンにした凛の戦車の砲手である四道がやってくる。 「ほら!凛。姉が迎えに来たぞ!はーはーははは…」 「姉じゃ無ーい!そもそも凛ににてないじゃなーい!」 「そうか?そっくりじゃ無いか。」  怒る凛に真顔で答える住職に四道が声をかける。 「住職の声が向こうの角まで聞こえてたぞ?さあ帰るぞ寮の門限だ。」  そのまま手を引かれた凛は住職達に挨拶をしながら寮に帰っていた。 「ほんとに姉妹みたいだね。」 「ははは…はー。な?姉妹といって過言で無いだろ?」

    7 17/06/11(日)00:36:19 No.432713002

     数日後、継続との練習試合で露呈した突発的な後退命令に対する混乱の解消のために倍の戦力からの後退を練習することとなった。 「凛。今日はノンナにクラーラ、カーべーたんと相手は強力な布陣よこれからできるだけ撃破され無いようにしながら決められた所まで後退するのが今日の練習よ。」 「はい!今度こそ見事後退して見せます!」  練習は熾烈を極めた。後退するカチューシャ組は五台、追撃するノンナ組は十台と追撃組が圧倒的に有利だが、カチューシャを中心にした後退組は包囲をされないようにうまく立ち回っていた。  あと少しで決められた場所まで後退出来るなったとき、遠方からの砲撃により一台撃破された。

    8 17/06/11(日)00:36:39 No.432713115

    「ノンナ達、このタイミングを狙ってたわね!」  ほかの戦車達も追いつき一気にカチューシャ達はピンチに陥った。 「はーい!カチューシャ様ー。凛ちゃんが引きつけまーす!カチューシャ様達はこのままゴールしてくださーい。すぐに追いつきまーす。」  止まるのは得策では無いと判断したカチューシャはそのまま決められたゴールに向かって進む。そのカチューシャ達を少し遅れて凛車が後を追う。 「四道!お願い!」 「ひゅっー」  返事の代わりに口笛を吹くと一台を撃破する。その後も口笛とともに戦車を撃破または足止めして行く。そのまま見事に殿を努めて見せた。

    9 17/06/11(日)00:36:55 No.432713191

    「無事にゴール出来たー!四道ーありがとー。貴方は私のヒーロー!ハッセルホフね!」 「えー?ハッセルホフ?誰それ?」 「ナイトライダー知らないのー?」 「仮面ライダーの親戚?しらない。どんな奴なの?」 「ヒーロー!私のヒーロー!ちょー格好いいのー!!」 「格好いいヒーローか…良いよ。私はおまえのハッセルホフだ!」 戦車内に笑い声が響く。 「あの子達は緊張感って物が無いみたいね。」 はしゃいだ声が表まで漏れてきている星車を見ながらカチューシャは独りごちた。

    10 17/06/11(日)00:37:28 No.432713354

    メモ住から来たぞ よくやった!

    11 17/06/11(日)00:37:32 No.432713371

     凛は帰りにお寺によるとこの日のことを嬉しそうに虎楠住職に告げる。 「なるほど。四道はおまえのハッセルホフか。じゃあ凛!おまえはナイト2000かな?それにしてもよくナイトライダーを知っていたな。」 「おとうさんのもっていたDVD で一番すきっだったのー。いつか戦車とも、ナイト2000みたいにおしゃべり出来ると思ってたんだけどな。」 「そしたら凛は戦車に怒られるのかな?」 「凛ちゃんそんなに怒られないよー!和尚こそご神木の苦徒とかーペットのーロケットとかとしゃべれたら嬉しくなーい?」

    12 17/06/11(日)00:37:47 No.432713429

    「しゃべっているぞ?それに凛おまえも話しかけられているのだぞ?この前ロケットのことを狐とかいっていただろう?あの後ロケットは一日中荒れていたぞ?」 「へ?狐じゃー無いのー?」 「おまえの姉が害獣として捕まえてきたアライグマだろ?」 「姉?だーかーらー四道は姉じゃー無いもん!」 その言葉の後に心の中でこう付け加える。だって私のヒーロー、私のデビッド・ハッセルホフだから…と。

    13 17/06/11(日)00:39:07 No.432713831

    >メモ住から来たぞ >よくやった! ありがとう! あとハッセルホフがわからない人はナイトライダーでググってください

    14 17/06/11(日)01:04:31 No.432720504

    凛ちゃんも可愛いよね… いい…