虹裏img歴史資料館

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17/05/20(土)20:45:10 鈍痛に... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1495280710243.jpg 17/05/20(土)20:45:10 No.428293316

鈍痛に頭を抑えて君を見ると、何の気もないようにゆらゆらと揺れていた。どうしたの?そんなことを言いたそうに左半身に心地よい重さ。 「君程俺は強くないんだ、ごめんよ」 ごまかし、だましだましで一緒に飲んできたけれど。君とはつくづく合わないな。合わない。 「あー、いつもペース遅いもんね。酒好きなのに、弱いよねぇ」 酒好きなのに、酒癖の悪い君には言われたくない。そんな言葉の代わりに揺れる眼差しいっぱいにその甘えたシルエットを収めて、たまには俺の方からなんて。柔らかく、暖かく、優しく、少し酒臭い。 「ちょっとー、今日はペース早いよー」 少し怒ったような苦笑いの君は初めまして。 「君に合わせて飲んでただけだよ」 「ん」 何か、言葉が詰まった感じ。細指がそうっと俺の頭を撫でて、そう言えば、こういうのも普段とは逆かもしれない。 「ペース配分、考えてね。無理に合わせなくてもいいから」 言われなくても合わないさ。だけど。 「はは、俺、君に合わせるのが好きなんだ」 呆れたような、照れたような。それらが巡り、君の申し訳無さそうな顔が最後に残った。それに、君に一番合わせられるのは俺だから。

1 17/05/20(土)20:51:40 No.428294957

急に

2 17/05/20(土)20:59:04 No.428296861

膝の上でちょこちょこと揺れる黒髪は何だか落ち着きがない。面白そうなので後ろから撫でてみたり、軽く結んでみたり、あるいは単純に匂いを嗅いでみたり、囁いてみたり。そのどれにも君は興味が無さそうな様子で返事をした。 「んー、どうしたの」 君専用のプレミアムシート、というには俺は結構不便じゃないだろうか。君の要望にきちんと答えられているだろうか。 「何でもない」 「嘘つき」 二人は双方向を見つめるのではなく、同じ一つを見つめている。互いの表情も分からない今、声色とちょこんと乗っかった彼女自身がその気持ちを直接表してくれる。 「分かるよ、さっきから当たってるもん」 君とはつくづく合わないな、そういうのばかりお見通しだ。 「あはは、ごめん」 あたしの方こそ。 確かにそんなことを言った気がしたが、聞き返すのも嫌で沈黙に任せた。君にとっての俺とその逆は、重さがまるで違う。対等の関係なんてはじめから望んでいないのに、どうしてそんなに君という人は。 「ねえ、あたしの気持ち、分かる?」 後ろ手にくすぐった君とはつくづく合わないけれど、こういうのばかり分かってしまう。

3 17/05/20(土)21:01:40 No.428297543

ペース早いよ!

4 17/05/20(土)21:03:51 No.428298078

十回に一回くらい姫川に甘えたい

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