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17/05/13(土)01:08:45 【SS】... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1494605325708.jpg 17/05/13(土)01:08:45 No.426685259

【SS】戦車は続くよどこまでも ※これは以前投げた美帆、こころちゃん、斑鳩が結集するSSの続きです 前回の簡単なあらすじ インタビュー対談で集まった美帆、こころ、斑鳩。 三人はインタビューを通しみほという共通の事項で心を通じあわせていく。 しかしインタビュー後、美帆は過労で倒れてしまう……。 前回のSS su1860490.txt

1 17/05/13(土)01:09:20 No.426685365

「ん……」  東美帆は重たい瞼をゆっくりと開いた。  最初に視界に入ってきたのは、見たことのない天井だった。だが、その真っ白な天井は、どこか既視感を覚えさせるものがあった。  そして、体を包み込む柔らかい感触と、独特の清潔感に溢れた臭い。  それらの要素を組み合わせた結果、美帆は一瞬でその天井から自分のいる場所を推測した。  ――ああ、今私は病院のベッドの上なのですね……。  と。  美帆はベッドの側にあるナースコールのボタンを探す。それは最初探すのに手間取ったが、意外と近くにあり、美帆はポチリとそのボタンを押した。  美帆がナースコールをすると、看護師が美帆の病室に飛んでやってきた。そして、続けざまに医者が入ってくる。  医者は美帆に事情を伝えた。どうやら美帆が過労で倒れたらしいということを。美帆はそのことに最初驚いたが、最近のスケジュールは確かに過密だったために、それもおかしくないと思った。そして、美帆は医者から色々な検査を受けると、異常がないことを確認され、最終的に点滴だけを受けて帰っていいとされた。

2 17/05/13(土)01:09:35 No.426685396

 美帆は病院を出るときに携帯電話を確認する。すると、そこには未読メールが溜まっていた。  それを美帆は苦笑いしながら一つずつ開封していく。一番に目についたのは、自分の所属するチームからのメールだった。目を覚ましたら電話をして欲しいとのものだった。  美帆はそのメール通りにチームに電話をする。すると、しばらく仕事や試合を休んでゆっくりして欲しいとの連絡を受けた。  それも当然だろう、と美帆は思った。  チームの一員が倒れた理由が過労では、チーム及び戦車道連盟全体の信用問題となる。それこそ、矛盾するかもしれないが無理にでも自分に休んでもらいたいのだろうと、美帆は推察した。  そのメールの次に美帆が確認したのは、親からのメールだった。美帆が過労で倒れたことをどうやらニュースで知ったらしく、心配してこれまた連絡して欲しいとのものだった。  美帆は同じように家族に電話をかけた。すると、その電話越しには泣きそうな母親の声がした。

3 17/05/13(土)01:09:53 No.426685440

『よかった……! 本当によかった……!』 「もう母さん、大げさですよ。ただの過労なんですから」  しかし美帆がそう言うと、今度は怒鳴り声が聞こえてくる。 『何言ってるの! 過労だって死んじゃうことだってあるんだからね! あなたにまで先立たれたら、私は……』 「……すいません、反省しています」  母のその言葉に、美帆はそう返すしかなかった。  美帆の家族はすでに妹の美魚を失っている。子を失う辛さを、美帆の親は痛いほど知っている。  残されたものとして、美帆は同じ悲しみを親に味あわせてはいけないと思った。  それから確認していくと、その殆どがチームメイトや数少ない友人からのメールだった。美帆はそれに律儀に返信を返していく。  そして、それらのメールの中で、一つ気になるメールを見つけた。  それは、過労で倒れる直前に知り合った人間からのメールだった。  名を斑鳩と言う。  その内容は、このようなものであった。 『東さんへ。もしこのメールを見たらご一報下さい。もし……というか、きっと休暇がもらえることでしょう。その機会を使って、一緒に旅行などどうでしょうか? 愛澤選手も一緒です』

4 17/05/13(土)01:10:11 No.426685486

 美帆は驚いた。  話が合ったとはいえ、いきなり旅行に誘われるとは思ってもいなかったのだ。しかし、心配こそすれど、そうした遊びの約束をしてきた内容のメールはそれだけだった。それゆえ、美帆はそのメールの中身を、面白いと思った。  だから美帆は、そのメールに応えることにした。 「……あ、もしもし、斑鳩さんの電話でよろしかったでしょうか? はい、そうです、東です。はい、はい……ええ、旅行の件、喜んでお受けいたします」  美帆は笑顔でそう言った。  これからあることを、美帆は不思議とワクワクとした気持ちで楽しみにしていた。

5 17/05/13(土)01:10:46 No.426685583

   ◇◆◇◆◇ 「ふぅー、ついたついた!」  斑鳩は空港の出入り口で大きく背伸びをした。  その後ろには、美帆と、一緒に同行することになっていた愛澤こころがいた。  場所は熊本。  天気は晴れ。  気温は良好。  絶好の旅日和であった。 「えっと……それで、これからどこに行くんですか?」  こころが聞く。美帆もそれに続いて頷く。  二人共、斑鳩からどこに行くかを聞かされていなかったのだ。 「それはまあついてからのお楽しみということで……それよりも愛澤さん、よく一緒に来てくれましたね、今更ですか」 「本当に今更ですね……まあ、ちょうど試合の日程が無い日だというのが幸いしました。それよりも、斑鳩さんこそ大丈夫なんですか? 仕事」

6 17/05/13(土)01:12:07 No.426685787

「ああ、私は有給取りましたから。いやー有給消化しないと、いい加減怒られそうでしたしいい機会ですよ」  美帆はそんな二人の会話を聞きながら、一人天を仰いた。空には雲一つない青空が広がっている。  美帆にとって熊本は第二の故郷である。なぜなら、彼女は三年間黒森峰に所属し、その都度学園艦は熊本に寄っていたからだ。それに、熊本には、美帆の敬愛するエリカの墓があり、美帆は熊本によるたびにその墓参りに来ているため、その慣れもあった。  とにかく、美帆にとって熊本は馴染み深い土地なのだ。 「さて、それじゃあさっそく行きましょうか」  斑鳩が二人を先導して歩く。美帆とこころはその後ろについていく。  一行は少ない荷物を持ってタクシーに乗り、熊本の市街部の少し外れへとたどり着く。  そこで降りると、斑鳩は迷いのない足取りで道を進んでいく。  その後ろについていっているこころと美帆。物珍しげに周囲を伺うこころに対し、その道に、美帆は既視感を持った。 「あれ、この道……」

7 17/05/13(土)01:12:35 No.426685859

 その道は、美帆もよく通る道だった。いや、よく通るなどという程度ではない。美帆は、熊本に寄るたびに今歩いている道を使っていると言っても過言ではなかった。 「もしかして……」  美帆は一つの考えに至る。  ――私の考えていることが正しければ、目的地は……。  そんなことを思っている間に、斑鳩はとある場所で立ち止まる。 「さ、着きました。この店です」  美帆は、その店を見て、ああ、やはり、と思った。 「『カレースナックゴン』? これまた知らない店ですね……」  こころが店を見て呟く。  そう、三人が訪れたのは、美帆もよく訪れている店、カレースナック『ゴン』だった。  美帆はそこで、斑鳩の考えがようやく分かったように手を打つ。 「……なるほど」 「……えーっと、東さん、もしかしてこの店、来たことある?」

8 17/05/13(土)01:12:52 No.426685908

 斑鳩が失敗したかという顔色で言う。  美帆はその斑鳩の問いに、 「はい、常連です」  と笑顔で応えた。 「あちゃー……驚かせようと思ったんだけどなー。まあでも勝手知ったる人間がいるのは、それはそれで心強いか」 「ちょっと、私抜きで二人で盛り上がらないでくれます!?」  苦笑いしながら頭を掻く斑鳩と、二人で通じ合っていることに不満を口にするこころ。  そんな二人を見ながら、美帆は笑顔のまま、店の扉を開いたのであった。 「いらっしゃい!」  すると、店主――西住まほの透き通った声が、三人を出迎えた。 「えっ、西住まほさん!?」  こころが案の定驚いた。美帆と斑鳩は、そのこころの姿を見て、顔を見合わせて笑い合う。 「おお東さんに……斑鳩じゃないか! それにそこにいるのは、愛澤こころ選手だね。ようこそ、カレースナック『ゴン』へ」  三人は店内に入る。

9 17/05/13(土)01:13:18 No.426685980

 店内は殆ど客がおらず、ほぼ貸し切り状態であった。  その店内の中で、三人はまほと話しやすいカウンター席へと座る。 「よく来たな三人とも。注文は何にする?」  三人はメニュー表を開き、それぞれ注文した。  美帆はスタンダードなカレーの大盛り。  斑鳩はキーマカレー。  そしてこころはカツカレーを頼んだ。  慣れた様子で頼む美帆と斑鳩であったが、それに対してこころは緊張している様子で頼んでいた。  その緊張は、まほが注文を受けて三人の前にカレーを出すときまで続いていた。 「はい、これで三人分揃ったかな」  まほがそう言う。すると、こころは突然立ち上がり、まほに頭を下げた。 「こっ、こんにちは西住まほさん! 昔、試合では何度もお世話になりました! 愛澤こころです! お久しぶりです!」 「ああ、久しぶり。今でも活躍を見させてもらってるよ。見事な戦車道だ」 「あ、ありがとうございます!」

10 17/05/13(土)01:13:34 No.426686025

 こころは緊張しながら再び席についた。  どうやらこころにとって、まほは雲の上の存在らしい。尊敬する西住みほの姉なのだ。それも当然のことだった。  その姿を見て、美帆と斑鳩はクスクスと笑い合う。 「ちょ、何笑ってるんですか! というか、なんでお二人はこの店のこと知ってるんですか!? ずるいですよ!」 「ああ、私は取材でたいちょ……まほさんの元を訪れることがありましてね。そのときに知ったんですよ。連絡先を知ってたのは、私前にも言ったように、元黒森峰でまほさんの部下でしたから、ね」  斑鳩が得意げな顔をして言う。  どうやら知る人ぞ知る名店を知っている、とでも言いたげな様子らしい。 「それより、私は東さんがこの店を知っていることに驚きですよ。しかも常連だなんて」 「ええ、私はよく熊本に来るのですが、そのたびによらせて頂いているんです。きっかけはちょっとした偶然だったんですけどね、今ではその縁に感謝しています」  美帆もまた笑顔を絶やさずに言った。  その二人の様子に、こころは悔しそうな顔をする。

11 17/05/13(土)01:13:52 No.426686061

「ううう……ま、まあ私も今回でこの店を知れましたし一戦車乗りとして西住まほさんと触れ合う機会を知れたということは大きな特でありそれは私にとってとても素晴らしいことですええ本当に素晴らしいことですとも決して自分だけ知らなかったことに疎外感を感じているわけではありませんよ本当ですなんですかその目は違います本当に疎外感なんて感じてませんからね!」  こころは早口でそう言った。  その様子がこころの内情を表しているようで、美帆と斑鳩は再び笑った。 「さて、それじゃあ食べますか」  斑鳩が仕切り直すように言う。美帆とこころも頷いた。 「それじゃあ、いただき――」  カランカラン。  斑鳩がいただきますの挨拶を言い切る前に、店の戸が開いた。それだけなら斑鳩は気にしなかったろう。  だが、入ってきた人間の姿を見たとき、斑鳩は言葉を失ったかのようにピタリと止まった。

12 17/05/13(土)01:14:09 No.426686109

「え……?」 「どうもー隊長……じゃなくてまほさん、久しぶり……って、え? あなた、もしかして斑鳩?」 「中舎先輩……!?」  入ってきて中舎と呼ばれた女性と、斑鳩は同時に立ち上がった。美帆とこころは何がなんだか分からず、二人を交互に見る。  すると、店の奥から現れたまほが、そんな二人を見て、一瞬きょとんとしたかと思うと、くすくすといたずらな笑みを浮かべた。 「ふふっ……面白い偶然もあったものだな。いらっしゃい中舎、久しぶりだな。ほら、座ったらどうだ。この三人の隣が空いているぞ」 「あ、はい……」  中舎と呼ばれた女性は、そう言われおずおずと席に――斑鳩の隣に座る。  一方で、斑鳩は以前立ち尽くしたままであった。  そんな斑鳩に、美帆は斑鳩の手に触れ尋ねる。 「あの……斑鳩さん?」 「はっ!? ああ、すみませんちょっとびっくりして……ええと、この方は中舎深月さん。私の黒森峰時代の先輩です」 「そして、私の元部下の一人だ」

13 17/05/13(土)01:14:43 No.426686190

 まほが続けて言う。  深月は、すわりながらコクリと頭を動かした。 「どうも……中舎深月です。ええとあなた達は確か……東美帆選手と、愛澤こころ選手ですよね? ご活躍はよく拝見しています……」 「あ、どうも……」 「どうも……」  美帆とこころがつられて頭を下げながら言う。  初対面の人間同士の独特な空気が三人の間で流れていた。 「それで中舎、何にする?」 「え? はいそうですね、じゃあとりあえずウィンナーカレーで……」  空気を読んでか読まずか、まほが深月に問う。深月が注文を頼むと、まほは再び厨房の奥へと消えていった。 「それにしてもこんなところで中舎先輩と会うなんて……」 「私もびっくりよ……斑鳩、この店知ってたのね」 「ええ、中舎先輩こそ」  深月と斑鳩が会話を重ねる。それは、しばらく会っていなかった者同士が距離を探り合う、たどたどしい会話だった。

14 17/05/13(土)01:15:15 No.426686258

「それで、今日はどうして?」 「え? ああ、実はここにある東さんが一度倒れてそれで回復したのでそのお祝いにと……」 「ああ……そういえばテレビでそんなこと言ってたわね……」  深月が納得したように言う。  そして、美帆の顔をまじまじと見つめ、ゆっくりと口を開いた。 「あの……」 「はい? なんでしょう?」  美帆が返す。  深月は少しの間逡巡するも、意を決して口を開いた。 「倒れたのって、過労なんですよね?」 「は、はい……」 「そんなにまで働くってことは、やっぱり何か思い詰めてのことがあったりとか……?」 「え……?」  美帆は驚いた。  深月は、初対面にも関わらず美帆の心の底にある核心をついてきたのだ。そのことに、斑鳩とこころも驚きの顔を見せる。

15 17/05/13(土)01:15:34 No.426686288

「あっ、すいません失礼なこと聞いて……!」 「い、いえ! いいんです! ……確かに、そうかもしれませんね」 「……やっぱり」  深月は納得したかのように頷いた。  その様子に、斑鳩が思わず質問する。 「あの、中舎先輩? 一体どういうことなんです?」 「ん? いやね、大したことじゃないんだ。ただね……似てるなって。ちょっと前までの私に」  深月は顔に少し陰りを見せながら言った。 「昔の、中舎さんに……?」 「……はい。と言っても私の場合は、自罰的になってたので少し事情は違うんですけどね。ただ、臭いとしては同じものを感じた……なーんて、そんなちょっと恥ずかしいことを言うつもりはなかったんですけどね」  美帆に深月はハハハと笑いかけながら言った。  美帆は、深月のその言葉がどうしても気になった。美帆が倒れたのは、ひとえにエリカのことを想いすぎてのことである。エリカのことを想いすぎるあまりに、無茶をし続け体に疲労が溜まった。それが原因である。  美帆は思った。  ――この人にも、そこまで思い込むような人がいたのだろうか……。

16 17/05/13(土)01:15:58 No.426686337

「……それって、副隊長……みほさんのことですか」 「……うん」  そこに、どうやら何か事情を知っているような様子の斑鳩が言い、深月が頷く。  みほ。  それは美帆のことではなく、西住みほのことだと、その場にいる全員が悟った。  ここでもまた、西住みほの名が出て来ることに、美帆は運命めいたものを感じていた。 「私が、そして新海が……複数人いた副隊長を降ろされてまで一人の副隊長に集権された副隊長、西住みほ。私は彼女にひどいことをした……それは、きっと今でも許されることではないのでしょうね。そのことで、私はずっと自らを戒めていた。幸せになっちゃいけないと思ってた。でも最近になって、同僚の……友達の南山って子にタンカスロンを誘われて、私は少しだけ変われたの。過去に向き合えるようになったって言うのかな……それで、今ではこうしてまほさんの前にも顔を出せるようになったぐらいだしね」 「私はもうなんとも思っていなかったんだがな」

17 17/05/13(土)01:16:16 No.426686383

 厨房の奥からまほの通る声が聞こえてくる。その言葉に、深月は苦笑した。 「そんな私の事情とは全然違うんだろうけど、そこにいる東さんからは、そんな私のように、一人の誰かのことを忘れられない、そんな雰囲気を感じたっていうか……なんだろうね、霊感的なやつなのかな? ふふふ」  深月は最後に茶化すように笑った。それに対し、斑鳩はゆっくりと頷く。 「……実は、私も今日は東さんが倒れたことについて話そうと思ってたんです」  そして、先程までの明るい雰囲気とは違った、重々しい口調で言った。 「私はどうして東さんが倒れたのか分からなかった。だからそのことについて聞いてみようと思った。同じく、みほさんに影響を受けた人間として、放ってはおけないと思った。でも今の中舎先輩の話を聞いて、少し納得した……。私も、中舎先輩と同じく、みほさんのことが忘れられない時期があったから」 「斑鳩さん……」 「東さんが誰のことを忘れられないかは知りません。でも、私はこう思うんです。あまり引っ張られすぎてもいけないって。前を向いて、走らなきゃいけないんじゃないかって」 「私に……忘れろと言うんですか!?」

18 17/05/13(土)01:16:31 No.426686424

 美帆は斑鳩の言葉に一気に憤慨してバン! と机を叩いて立ち上がった。  斑鳩は一瞬目を丸くするも、どうどうと美帆を抑えるかのように両手を振るう。 「そ、そこまでは言っていません! むしろ、それが東さんにとって大切な人ならずっと想っているべきだと思います。でも、それと引きずることは、違うんじゃないかなって思うんです……」 「……はい」  美帆はその斑鳩の言葉を聞いて渋い顔でゆっくりと椅子に座りなおす。  美帆が落ち着きを取り戻したことにより、三人はほっと胸をなでおろした。 「それで、違うって……」 「それは……未来を目指して生きていくということじゃないでしょうか」  言ったのはこころだった。こころもまた、真剣な面持ちで美帆を見ていた。 「未来を……?」 「ええ。私達は、今を生きています。そして、その心の中にいろいろなものを抱えている……決して捨てきれないいろんなものを。ときにそれは、重荷となって人生にのしかかってくる。でも重荷でもいいんです。大切なのは、それを背負ったままでもいいから、前を向いて行きていくこと……自分の人生を生きていくことだと思うんです。それが、未来に繋がるから……」

19 17/05/13(土)01:17:01 No.426686497

「自分の、人生を……」  美帆は思う。  自分の人生はなんのためにあるか? それはエリカのためだ。エリカこそ人生であり、人生こそエリカのためにある。美帆の生はエリカとみほの生の証明である。美帆は愛の証明のために生きている。  だがこころに、斑鳩に、深月に言われてふと気づく。  そこに、自分自身の証明は介在していただろうか? と。  今生の生において、エリカは美帆のものだ。美帆はそう考え、それを証明しようとしている。だが、自分自身の存在を知らしめようと、今までしてきただろうか?  答えは否に近い。  そして、その否の果てとして、美帆は倒れた。それでは、証明できるものもできなくなってしまう。  美帆は、いつしか自分が大切なものを見失っていたのではないかと、思い始めた。  周りの三人のように、前を向いてはいなかったのではないだろうか? と。 「事情は知らないからそこまで踏み入ったことは言えないけど……あなたが大事に想っている人は、きっとあなたにあなたらしく生きて欲しいと想っているんじゃないですかね、美帆さん」

20 17/05/13(土)01:17:24 No.426686549

 深月が、美帆に笑いかけながら言った。そこには、自分の倍近く生きている人間の人生の含蓄が含まれているように思えた。 「……それは」 「ん?」  美帆は呟くように言う。 「それは、戦車から学んだこと、ですか」 「……そうですね。確かに私は、タンカスロンで、それに向き合うことができるようになったのかもしれない」  エリカが愛した戦車道。  戦車。  それはいつでも道を照らしてくれている。  そんな気が、美帆にはした。  カランカラン。

21 17/05/13(土)01:17:45 No.426686614

 と、そのとき再び別の来客があった。  どうやらその来客者は三人組のようだった。  美帆達は何気なくその来客のほうに目をやる。すると、深月が何かに気づいたかのように目を丸くした。 「あっ、あなた達は……!」 「ん? あっ、中舎さん!?」  三人を代表して、一人の女性が驚きの色を見せる。そして、その後に続いてきた三人も、驚いたような顔色になった。 「あっ、本当だ中舎さんだー!」 「ああ、どうもご無沙汰しております……」  それぞれ入ってきた順に深月に挨拶をする。深月はそれに頭を下げることで返した。 「えっと、中舎先輩? この方々は……」 「ああ、びっくりしたわよね。ごめんなさい。この人達は、タンカスロンでよく一緒に試合をするような仲の方々なの。手前から竹城あきさん、路明日香さん、春川ちづるさんです」 「どうも竹城あきです」 「路明日香ですー」 「春川ちづるです……」 「これはどうもご丁寧に斑鳩です……」

22 17/05/13(土)01:18:12 No.426686675

 それぞれがそれぞれ挨拶を交わす。それに代表して斑鳩が返す。その様子は実に社会人であった。 「えっと……あれ!? もしかしてそこにいるのって、愛澤こころ選手と、マシーン大元帥!?」 「え!? あっ本当だよあきちゃん!? ウチ観戦以外で初めてプロの選手生で見たよ!?」 「おお、本当に本当です……! ど、どうして東選手達がこんなところに!?」  驚く三人に、美帆とこころはハハハと苦笑いをした。  そういえば自分達は外に出ると騒がれるプロ――特に美帆がメディアへの露出が多いため特段である――なことを思い出した。 「へぇー中舎さん、プロの方と知り合いだったんですね……」 「いや、私ではなく私の後輩が、ですね。こっちの斑鳩が」  斑鳩は深月に紹介されて、再び頭を下げた。  その後、四人と三人は、せっかくだからとテーブル席に移動し、テーブルをくっつける許可をまほから貰い一つの大きな卓を囲むことにした。  色々七人で話し込もうという流れにいつの間にかなっていたのだ。  そして七人はそれぞれ話し始める。  最初はぎこちない感じではあったが、皆戦車という共通の武道を愛する者たちである。

23 17/05/13(土)01:18:36 No.426686732

 すぐに話の輪は大きくなっていった。 「いやーそれにしてもびっくりしましたよ。マシーン……じゃなくて東選手、突然倒れたってニュースで流れたんですから」 「もう無理せずにマシーン大元帥でいいですよ……」  美帆は諦めたように言う。  もはやメディアによって名付けられたそのあだ名は切っても切り離せないものだと考え始めていた。 「うう、すいません……」 「ははっ、あきちゃんは正直だなぁ」 「正直とは少し違う気もしますが……」 「ははは……」  七人の話はさらに深く深く互いのことを話すようになっていく。  それぞれの中学、高校時代。プロ二人はプロになってからのこと。タンカスロンをやっている四人はタンカスロンのこと。斑鳩は『月刊戦車道』の編集について。  そうして話していくうちに、やがて話は先程の話へとも繋がっていった。 「なるほど、戦車から教えてもらったことですか……」  あきが真面目な顔でその言葉を反芻する。  そして、ゆっくりと口を開いた。

24 17/05/13(土)01:19:01 No.426686802

「ありますよ、私……いえ、私達にも」  あきは明日香とちづるの顔を見合わせながら言った。 「私達、タンカスロンを始める前はそれぞれ元補欠同士だったんです。それが、偶然合コンの場で出会って、意気投合して……最初は軽いノリでした。でもやっていくうちに、戦車から色んなことを教えてもらったんです。そして、もう二度と果たせないと思っていた約束も果たせました……」  あきは思い出を噛みしめるかのように言う。そして、柔和な笑みを浮かべて、言った。 「私は、私達は戦車からたくさんの贈り物を貰いました。それは、本当にかけがえのないもので……きっと、戦車がなければ私は今でも後ろを見て過ごしてたんじゃないかと思います。時折過去を振り返っては、見ないふりをするような生活を……でも、戦車に再び巡り会えたおかげで、私は、私達は……前を向いて、今まで見えなかったものを見えるようになったんです」 「見えなかったもの……」  ここにも、戦車によって人生を照らされた人達がいる。  美帆は、その事実をゆっくりと噛み締めた。  エリカの愛した戦車道。その道の続く先が、少し見えたような気が、美帆にはした。

25 17/05/13(土)01:19:37 No.426686883

「もーあきちゃんてば、なんかこう……むず痒いよ!」 「そ、そうですね……なんだか暑くなってきました……」 「あれ!? 私そんな恥ずかしいこと言った!?」  そんな三人のやり取りに、場が盛り上がる。美帆は、この日この人達と会えて本当によかったと思った。  カランカラン。  そんな最中、再び来客があった。  さすがにまた誰かの知り合いが来た、なんてことはないだろうと美帆はその入り口に目をやる。  すると、そこには―― 「やっほー! 凛ちゃんだよー! 来たよまほさんー!」 「なっ!? ほ、星凛!?」 「え? あっ!?」  美帆とこころが声を上げる。そこにいたのは、元プラウダの生徒であり、現プロリーグの選手、星凛の姿がそこにはあった。 「ん? あ! 美帆ちゃんにこころちゃんだ! 奇遇だねやっほー!」

26 17/05/13(土)01:20:08 No.426686974

「な、何故あなたがこんなところにいるのですか!?」  美帆が狼狽したように言う。その様子に、斑鳩とこころ以外の面子は意外なものを見る顔を向けた。  間違いなく、美帆がその日一番の焦りを見せていたからである。 「んー? まーそのー偶然? お休みがとれたから、ここのカレー食べにこよーって思ったんだー。それにしてもまさか美帆ちゃんがいるとはねー、世間は狭いねー!」 「狭すぎですよ……よりによってどうしてあなたが……」  美帆は机の上で頭を抱える。  その美帆の様子がよく分からず、疑問を口にしたのはあきだった。 「あ、あのーあれって星選手ですよね? どうしてそんなへこんでるんですか?」 「え? ああ……その、私はどうも彼女とは愛称が悪くて……試合は連戦連敗、どうにも勝てないんですよ……」 「えー美帆ちゃんが勝つときだってあるじゃーん。それに美帆ちゃんと戦うときは凛ちゃんだって大変だよー? チャージアップしないと勝てないもんー」

27 17/05/13(土)01:20:37 No.426687046

「勝率はあなたのほうがずっと上じゃないですか! あなたが電撃作戦がうまいせいでストロンガーと呼ばれてるのもあって、ストロンガーなあなたが私を倒すから一層私のあだ名が定着しちゃってるんですよ!」 「えーでも他にもデルザー軍団なんて呼ばれてる人はいるしー」 「いても定着してないじゃないですか! 私だけですよ!? 定着してるの!? さっきまで諦めてましたけどやっぱ諦められません! マシーン大元帥なんて不名誉なあだ名ですー!」 『ぷっ……あっはははははは!』  美帆が嘆きながら言う姿を見て、思わずこころ達一同は吹き出してしまった。  その状況に、美帆はやっと我に返り顔を真っ赤にしながら身を縮こまらせる。 「それにしても楽しそうだねー、凛ちゃんも仲間に入れてもらっていい?」 「もう好きにしてください……」 「なら、私も仲間に入れてもらおうか」  突然美帆達の背後から声がした。  振り返ると、そこには先程までずっと店の隅の席にいた壮年の女性――顔に大きな傷がある――がやってきていた。 「えっと、あなたは……?」  深月が聞く。  すると、その壮年の女性はこう答えた。

28 17/05/13(土)01:20:55 No.426687075

「私のことは……そう“提督”とでも呼んでくれたまえ。それが一番呼ばれ慣れている名だ。先程から諸君らの語らい、聞かせてもらった。私も戦車道を嗜む身であるからして、とても興味深い話だった」 「はぁ……」  こころが間の抜けた反応を示す。“提督”はそれでも構わず話し続ける。 「そして諸君らの話を聞いているうちに、私も諸君らの仲間に加わりたくなった。戦車とはかけがえのないものだ。ときには私達に牙を向くこともある。だが本質は、私達に常に寄り添っているものだ。戦車の続く先は永遠に道がある。私達は奇しくも同じその戦車という乗り物に続く永遠の道の途中に立っている。そこには数多の思いが交差し、更なる道を紡いでいく。その数が無限だ。しかし、その無限の道から、我々は選ぶ手段を知っている。戦車前進、パンツァーフォーという合言葉と共に」  唐突に始まった“提督”の演説に、いつしか皆聞き入っていた。  ――その通りです。  美帆は思う。

29 17/05/13(土)01:21:31 No.426687146

 ――戦車は楽しいことばかりじゃありません。戦車に乗っていて、傷ついたことだってあります。それは、私以外のこの場にいる全員がきっとそう。でもみんな、それを乗り越えて今、未来を向いて立っています。この場にいる人の数だけ、戦車の道が、戦車道があります。皆、その道の先にあるものを見て、何かわからないけれどもきっと素晴らしいものであるそれを見て、自らの道を進んでいくのです。それは、過去からずっと続いていることで、これからの未来もずっと続いていくことなのでしょう。そう、それこそ永遠に。

30 17/05/13(土)01:21:50 No.426687199

 いつしか一行は、“提督”を受け入れ、席につかせていた。  そして提督は言う。 「店長! 酒を所望する! 代金はすべて私が払う! この場のいる全員が酔える美酒を頼む!」  まほはそう言われると、やれやれと言ったように苦笑を浮かべ、そっと店の外に出て扉に掛かっているプレートをひっくり返した。時刻はすっかり夕方になっていた。 「まったく……今日だけだぞ。他に客もいないし、今日は、貸し切りだ。私も皆の語らいに混ざりたくなったからな」  こうして十人は一つの卓を囲み、それぞれ手に酒が入ったグラスを持って立ち上がった。  そして、音頭を“提督”が取る。 「戦車道に」 『戦車道に』  それが乾杯の合図だった。  十人は、グラスを一つに突き合わせた。

31 17/05/13(土)01:22:10 No.426687235

   ◇◆◇◆◇ 「んあ……」  美帆は深いまどろみの中からゆっくりと覚醒する。  天井は覚えのない天井だった。いや、一応覚えてはいる。それは、まほの店の天井だった。  しかし、なぜ自分が天井を仰ぎ見ているのかが分からなかった。  美帆はゆっくりと上体を起こす。その際、非常に頭が痛み、美帆を苛んだ。 「うう、痛い……えっと……記憶がない……」  美帆は気を失う直前のことを必死で思い出そうとするも、なかなか思い出せない。  美帆が思い出せるのは、全員でグラスをぶつけ合ったところまでである。  一体何がどうなっているのかと思い、美帆は周りを見回す。すると、そこに広がっていたのは恐ろしい光景だった。 「こ、これは……」  そこには、何人もの人間が地面に臥せっていた。  こころや深月は地面に仰向けに倒れ込んでいるし、あき、明日香、ちづるは三人で寄り添うように壁にもたれかかって寝ているし、“提督”は椅子に座って腕を組みながらいびきをかいているし、まほなんて何故か下着姿で酒瓶を抱きながら寝ている。さらに、机の上と地面には大量の酒瓶が転がっており、全員かなりの量飲んだことが分かった。

32 17/05/13(土)01:22:27 No.426687262

エリカは死んでいる世界線なのか…

33 17/05/13(土)01:22:40 No.426687299

 美帆は察する。頭痛の記憶喪失の原因はこれだと。 「あれ、そういえば星凛と斑鳩さんがいませんね……」  美帆は不思議に思いトイレのほうを調べに行く。  そこで美帆は目にした。変わり果てた斑鳩の姿を。 「し、死んでる……! いや死んでませんが……死んでる……」  そこには、トイレに顔を突っ込んだまま気を失っている斑鳩の姿があった。  恐らくトイレで嘔吐してそこで力尽きたのだろうと、美帆は推察した。  とにかく目も当てられないような酷い姿だった。 「む、むごい……これ以上は見てられません……」  そう言って美帆はトイレから出た。  すると、それと同時に外から誰かが入ってくる音がした。  美帆が玄関を見ると、それは凛だった。 「あ、美帆ちゃん起きたのー?」 「は、はい……」  凛はとてもあっけらかんとしている。どうにも解せないほどにピンピンとしていた。

34 17/05/13(土)01:23:17 No.426687393

「はぁ……」 「美帆ちゃんて酔うと態度でかくなるんだねー。いやー凄かったよ。『私の戦車道は世界一なんです! 誰にも負けるはずがありません! だって私の戦車道は大切な人との愛の印なのですから!』なーんて!」 「っ!?」  それを聞いた瞬間、美帆は真っ青になった。 「ちょ、星凛……? それ、私が言ったんですか……?」 「うんそだよー。他にもみんなからいろんな恥ずかしい話が聞けてー」  その瞬間、美帆は一瞬にして凛に詰め寄り、凛の口を封じた。 「あなたは昨日、何も聞かなかった」 「へーどうひようはなー?」 「聞かなかった! いいですね!」 「ふーふ……」

35 17/05/13(土)01:23:32 No.426687420

 美帆に口を封じられたまま、凛を思案するように頭に指を置く。そして、一瞬の隙をついて美帆から離れたかと思うと、 「やっぱ忘れられないや! だって私お酒に関してはザルだもん! ウォッカをエレクトロウォーターフォール! な勢いで飲んでも平気だもん! だから忘れられないや! にゃははははー!」 「あ! 待ちなさい! 星凛! 凛ー!」  そうして狭い店内で二人の追いかけっこが始まった。  そのドタバタ騒ぎでもその場で眠りこけている面子は起きず、全員が目を覚ますまでに数時間を要し、全員が凛に弱みを握られることになったが、それはまた別の話である……。

36 17/05/13(土)01:23:49 No.426687461

おわり

37 17/05/13(土)01:27:56 No.426688070

アラサーがアラサーどころか下手したらアラフィフな年代設定だこれ… しかし前のから大分間が開いたね エタってた?どうすりゃいいんだこのSSしてた?

38 17/05/13(土)01:29:46 No.426688327

オリキャラ大集合のイフならエリカもみほも生きている世界のも読みたい

39 17/05/13(土)01:30:04 No.426688381

読んでいただきありがとうございました su1860509.txt 過去作もよかったら ・シリーズもの su1860513.txt ・短編集 su1860515.txt

40 17/05/13(土)01:31:06 [s] No.426688533

>しかし前のから大分間が開いたね >エタってた?どうすりゃいいんだこのSSしてた? 前回は前回でこれで締めでいいかなとか思ってたけど最近になって続きが書きたくなって…… そして虹裏合同で投げようと思ってボツにしたオリキャラ結集のアイディアを流用したってすんぽーよ!

41 17/05/13(土)01:33:39 No.426688931

私も出してくれたんですね久しぶりですけどやっぱりオリキャラといったらこの愛澤こころの出番ですけど出してくれてありがとうございますところで澤さん澤先輩澤元隊長澤元副隊長はいないんですかどこかにかくれているんですか!あはははっ…あははっ su1860511.jpg

42 17/05/13(土)01:35:14 No.426689169

これは…地獄だ

43 17/05/13(土)01:37:24 No.426689538

アラサー組が熊本にいるってことはこの辺でタンカスロンの試合でもあるのか既にあって観光しているのかしら そして提督もまた実戦フェンシング道と戦車道という愛する二つの武道に共通した物を持つタンカスロンに興味を抱き参戦してて… やがて小型戦車特有の地面からの突き上げに歳を取った体が耐え切れず腰が…

44 17/05/13(土)01:42:41 No.426690402

エリカさんのおおおおおお!!!!戦車道はああああああ!!!? 世界一ィイイイイイイイイ!!!!!!!

45 17/05/13(土)01:43:17 No.426690497

ちゃんとカレースナックやってるんだお姉ちゃん…

46 17/05/13(土)01:44:37 No.426690716

カレースナック『ゴン』 …そこは多くの戦車乙女達が集い語り合う憩いの場所…そして様々な想いや人生が交差する場所 喜びや哀しみがひしめき合いながらも浄化されていく不思議な空間 そんな人間模様をカウンターに置かれた写真の中の少女が優しい笑顔で見つめているのでした…

47 17/05/13(土)01:44:50 No.426690754

お姉ちゃんの立ち位置楽しそう

48 17/05/13(土)01:45:16 No.426690824

まあお金だけはあるしね… 儲かる必要が全くない趣味のお店だ そして恐らく今でもカレーの味は微妙だ

49 17/05/13(土)01:45:31 No.426690868

すげえな色んな所のキャラが出てきてる…提督は何やってんのそこで

50 17/05/13(土)01:46:45 No.426691083

俺は引退したお姉ちゃんが静かにカレースナック営んでる姿が好きよ

51 17/05/13(土)01:47:10 No.426691149

>すげえな色んな所のキャラが出てきてる…提督は何やってんのそこで 若者の…光を眺めている…? いや闇も…? そもそも若者…? 美帆りんはまあ若者だけど

52 17/05/13(土)01:48:13 No.426691306

>そして恐らく今でもカレーの味は微妙だ でもきっと優しい味だよ…多分

53 17/05/13(土)01:50:12 No.426691599

お姉ちゃん大分ボロボロになってたけど悠々自適始めていくらか白髪は減ったかな…減ってるといいなぁ…

54 17/05/13(土)02:00:08 No.426693050

過去作ずっと読んできたけどさあ…この「」はやっぱり優しいんだなって何となく思うのよ

55 17/05/13(土)02:02:50 No.426693408

というか根本的に優しくないと多分ダークサイドは書けない

56 17/05/13(土)02:04:12 No.426693592

ふと思ったけど一番近いこころちゃんとでも美帆りんは10歳以上離れてるんだな

57 17/05/13(土)02:06:31 No.426693953

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