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17/03/21(火)15:20:36 【校歌... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1490077236882.jpg 17/03/21(火)15:20:36 No.415993636

【校歌】 プラウダ高校校歌 豊かなる大地の胸元は 広がる地平線水平線 成長の茂み大地の盛り そは女神の素肌ぞプラウダの 友よ手を触れよ口づけよ 愛しきプラウダ 我らがプラウダ

1 17/03/21(火)15:20:54 No.415993667

大地の裂け目より滴りし 水滴はあふれこぼれ川になる 足下に滴りしプラウダの清水 そは女神の恵みなりプラウダの 友よ受けよ浴びよ口にせよ かぐわしきプラウダ 我らがプラウダ 開けよ大地また開け 開け固きその身ときほぐせ 目覚めの日立ち大地に触れて そは女神を喜ばせプラウダの 友よふるえよ大地を震わせよ 感じよプラウダ 我らがプラウダ

2 17/03/21(火)15:21:40 No.415993751

大地に口づけよ 大地を愛でよ 乳を手に取り 豆を食み 一身に感じよプラウダを プラウダを 大地を撫でて差し入れて 互いに一つになる重なり合う 若者同士の吐息手を握り合い そは女神の情熱ぞプラウダの 友よ動こう共に行こう 行こうプラウダ 一緒にプラウダ 達せよプラウダ 我らとプラウダ

3 17/03/21(火)15:22:16 No.415993816

        * 「校歌にわたしの名前を入れる?」  怪訝な顔をするカチューシャに、クラーラが「はい」と頷いて見せた。 「偉大な国家の歌には、偉大な指導者の名前が使われるものです」 「ふうん。そんなものかしら」  執務室の小休止。ノンナの用意してくれた甘いカフェオレを口にしながらぼんやり考えた。どうもイメージが湧かない。ノンナも怪訝な顔をしている。話の続きを訊くことにした。 「簡単な話です。校歌のなかに、カチューシャ様の名前を入れるんです」 「それはさっき聞いたわ。でもあの長ったらしい校歌のどこに私の名前入れるのよ。最後の“愛しきプラウダ”とかのとこ?」 「いえ、カチューシャ様。大地讃頌という曲をご存じですか?」 「あの、母なる大地のラララララとか言う奴?」 「それです! その『大地』をカチューシャ様の名前に入れ替えてしまえばいいのです」  え? どういうことを言っているのかしら、と悩んだのは数秒だった。自分で歌ってみればいいのだ。 「母なるカチューシャの懐に……」  大きく頷いた。

4 17/03/21(火)15:23:34 No.415993982

「いいわね! これ!!」  ふと怪訝な顔をしたノンナだった。 「お言葉ですがカチューシャ。むしろ“プラウダ”の部分を取り替えたらいいのではありませんか?」 「いいわね! それ!」  パン、と手を打った。 「そうね! プラウダといえばカチューシャ、カチューシャといえばプラウダだものね! それも採用するわ!!」 「それ、も?」  ノンナはカチューシャを見る。カチューシャは不機嫌そうな顔をする。 「そうよ。べつにいいでしょ? 二つの単語を“カチューシャ”に入れ替えるだけよ。そんな変な言葉にならないわよ」 「カチューシャは校歌覚えてますか?」 「もちろんよ! でもうちの校歌って長くて歌いづらいじゃない?」 確かにカチューシャの言うとおりだった。歌詞の〆の部分が急に低音になるので、合唱部でもなければ中々綺麗に歌えない。それでも壇上で皆が歌っているのを見るのがカチューシャは好きだった。以前は歌っていたけれど、今はプラウダ総帥として聞く側だ。 「それならば提案しますカチューシャ。ロシア語で歌ってみてはいかがでしょうか」

5 17/03/21(火)15:24:17 No.415994064

 嬉しそうな表情をするクラーラ。彼女の母国は母なるロシアだ。ノンナの提案は喜ばしい。しかしカチューシャは首を横に振った。 「絶対駄目! 日本語で歌うこと。判ったわね!」 「そうですか……残念です」  意気消沈するクラーラに思わず心が動きかけるも、大きく首を横に振った。 「駄目! 絶対駄目よ!! ぱっと聞いてわかりやすいのがいいの!」 「お言葉ですがカチューシャ」 「ノンナは黙ってて!」  ピシャッとカチューシャは言い捨てる。 「絶対に日本語! いいわね!! クラーラ。あなたが指揮をとるの。これはカチューシャからの命令よ!」 「Поняла!」  綺麗な敬礼をするクラーラだった。           *

6 17/03/21(火)15:24:46 No.415994125

 そして二週間。 「まさかオーケストラつきになるとは思わなかったわ」 「クラーラは張り切っていましたから」  プラウダの大ホールだった。  全校の生徒が集められていた。カチューシャはまず軽い演説を行った。ちょっとウキウキしていたのは間違いない。 「きっと驚くような体験になるわね」  そう結んだ後、ノンナの表情は固かった。 「なに? なんか文句あるの?」 「いえ」  貴賓席に腰掛けたままノンナは言った。 「ただカチューシャ、どんな曲になるか、確かめなかったのはうかつでした」 「なに? なんか裏があるの?」 「いえ、私も気づいたのはさっきです」

7 17/03/21(火)15:25:10 No.415994156

 と、途端、校歌の前奏が始まった。  音楽はごく普通の音楽だが、オーケストラ版になって厳かに曲が始まる。  笑顔のコーラスグループが、その清らかかつ豊かな声量で、場内を満たした。  カチューシャは驚愕した。  以下、その歌詞を記す。  コーラスパートは( )で囲んである。

8 17/03/21(火)15:25:30 No.415994194

豊かなるカチューシャの(カチューシャの)胸元は(フーフー) 広がる地平線水平線(広がる広がる) 成長の茂み(しげみ)カチューシャの盛り(さかぁり) そは女神の素肌ぞカチューシャの 友よ(ともよ)手を触れよ(ふれよ)口づけよ(アアアア) 愛しきカチューシャ(カチューシャ) 我らがカチューシャ(カチューシャ) カチューシャの裂け目より(さけめより)滴りし(うーうー) 水滴はあふれこぼれ(あふれこぼれ)川になる(川になる) 足下に滴りし(したたり)カチューシャの清水(漏れ零れ) そは女神の恵みなりカチューシャの 友よ(ともよ)受けよ浴びよ(洗礼を)口にせよ(アアアア) かぐわしきカチューシャ(カチューシャ) 我らがカチューシャ(カチューシャ)

9 17/03/21(火)15:25:46 No.415994233

開けよカチューシャ(カチューシャ)また開け(またひらけ) 開け固き(かたき)その身(そのみ)ときほぐせ(すなおに) 目覚めの日立ち(ヒタチ)カチューシャに触れて(ヒタチヒタチ) そは女神を喜ばせカチューシャの 友よ(ともよ)ふるえよ(ふるえよ)カチューシャを震わせよ(アアアア) 感じよカチューシャ(カチューシャ) 我らがカチューシャ(カチューシャ) カチューシャに口づけよ(キスしよう) カチューシャを愛でよ(愛を注ごう) 乳を手に取り(手に取り) 豆を食み(おまめを) 一身に感じよカチューシャを(カチューシャカチューシャカチューシャ) カチューシャを(カチュ――――――シャ――――)

10 17/03/21(火)15:26:38 No.415994338

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11 17/03/21(火)15:26:58 No.415994381

カチューシャを撫でて(なでて)差し入れて(さしいれ) 互いに一つになる(ひとつになろう)重なり合う(まざりあう) 若者同士の吐息(あーあ――)手を握り合い(尊い) そは女神の情熱ぞカチューシャの 友よ(ともよ)動こう(ともに)共に(うごこう)行こう(アアアア) 行こうカチューシャ(いこういこういーこーお) 一緒にカチューシャ(いくよいくよいーくーよ) 達せよカチューシャ(いくよーいくよーアーアー、アー、アー) 我らとカチューシャ(カチューシャー、カチューシャー、ともにー、カチューシャー)

12 17/03/21(火)15:27:14 No.415994423

「ねえノンナ」 「……はい」 「ほんとはもうちょっと前に判ってたでしょ」 「……」 「ノンナ!」 「……クックック」  喉の奥で笑いながら、隣でいつのまにか手を取っていたノンナの左脇に、すばやくカチューシャは手刀を繰り出した。顔は真っ赤だ。カチューシャだって笑いたい。でも笑い事じゃ無い。 「ごめんなさい、ごめんっていうか、私も気づいたのはさっきで、ここまですごくなってるとか」 「わらいごとじゃないわよ!  どうしよう……ロシア語で歌わせようか! そしたら意味が代わるはず」 「ロシア語禁止って言ったのはカチューシャじゃないですか」  ひそひそ話をする二人に、誇らしげにクラーラは手を差し出す。やりきった笑顔だった。 「カチューシャ、褒めて下さいよ。クラーラはこの二週間、ほとんど寝ないで頑張っていたんですから」

13 17/03/21(火)15:28:12 No.415994529

 確かに戦車道の訓練の時も、いつになく気合いが入っていた。そしてきっとクラーラはカチューシャを本心から尊敬している。でなければこんなこと出来るものか!  立ち上がって、クラーラの元へ向かう。ノンナと手を握って。途端、割れんがばかりの拍手が場内を覆った。 「え? え? え?」  気がつけばほとんどの聴衆が二人に拍手を送っている。  これは気づいていないパターンだ。ほとんどが本気で感動している。コーラス隊の力や如何に。気づいている何人かはニヤニヤしている。でも不快感は無い。 「えー……」  カチューシャは何か言おうとした。  音楽の盛り上がりで、その曲がどんな意味を持っているかとか見失ってしまうことがあるとか。それにつけてもクラーラありがとうとか。  しかしその気持ちは立ち上がった生徒達の歌声によってかき消された。  ――ろくに練習もしていないのに、声を合わせて……。  みんな抱きしめて。学園艦の果てまで! 「ありがとうみんな! ありがとうクラーラ!!」  カチューシャは遂に笑顔で言った。

14 17/03/21(火)15:28:46 No.415994590

「こんなにみんなから愛されてわたししあわせよ!」 「私も今晩、カチューシャでカチューシャします」  ノンナの穏やかな声は拍手で迎えられた。  クラーラは笑顔で言う。 「今の曲は録音されています。これはamazonプライムで自由に見ることが出来るようになっています。  みなさん、この曲を他の学園艦の友達に教えてあげてクダサイね」 「ウラ――――――――!」  歓喜の声が場内を響かせる。

15 17/03/21(火)15:29:02 No.415994620

 カチューシャは言った。 「え? ぜ、全国展開?  ちょ。  ちょっと待って!!」  待たなかった。  クラーラが編集した、ノンナとカチューシャがひたすら仲良くしている映像が流れ続ける校歌は全世界に流された。  尊かった。

16 17/03/21(火)15:30:39 No.415994803

Amazonプライムは頼りになるな…

17 17/03/21(火)15:47:59 No.415996768

むっ!

18 17/03/21(火)15:58:40 No.415998109

こんなもん聞かされた他の学園艦の子たちが不憫だよ!

19 17/03/21(火)15:59:23 No.415998201

>私も今晩、カチューシャでカチューシャします 隠語かよ

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