17/03/20(月)22:21:28 私は北... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1490016088942.png 17/03/20(月)22:21:28 No.415880492
私は北国の城下町のさる良家の令嬢を娶ることとなった。彼女の姿はおろか写真の一つも見ぬうちに将来の義父から送られてきた手紙には、古文書と見紛えるような毛筆の文字で概ね「娘をよろしく頼む」といった趣旨の候文が書き連ねられ、その便箋にはやけに陰気な文様と一族の家紋とおぼしき透かしが刻まれていた。そうして上野行の列車に6時間揺られてやってきた花嫁は、長く艶やかな黒髪をたたえ、色白で美しかったが、父親の手紙から受け取った印象そのままの古風で陰惨な雰囲気を全身に纏った女だった。女は私の顔を見るなり「よろすぐたのめすねし」ときつい北国訛で言った。これが彼女の生国では優美で上品とされる話し言葉のようだった。彼女は舶来の絹織のブラウスを着こなし、洋笛をよくするとの事だったが、私の中でかえってそれが雪に閉ざされた田舎で籠の鳥のように育てられた娘という印象を強くした。我が国古来の抑圧的な因習と西洋から輸入された厳格な性道徳とが、彼女の体をがんじがらめにしているように見えた。私は祝言と初夜を迎える前から、こんな陰気な女とは一所に居たくないと思った。
1 17/03/20(月)22:36:05 No.415884066
あいつ
2 17/03/20(月)22:37:00 No.415884324
>女は私の顔を見るなり「よろすぐたのめすねし」ときつい北国訛で言った。 奥山ちゃんじゃねーか
3 17/03/20(月)22:37:01 No.415884330
そこで
4 17/03/20(月)22:37:19 No.415884396
終わるのかよ