虹裏img歴史資料館

ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。新しいログはこちらにあります

17/02/28(火)00:05:47 女は、... のスレッド詳細

削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。

画像ファイル名:1488207947080.jpg 17/02/28(火)00:05:47 No.411684421

女は、体をふるわせて、はね起きた。浴衣がずり落ち、胸の下まで、むきだしになった。たれ下がった、しかしまだ肉づきのいい乳房に、静脈が青くにじんている。 二十歳の男は、観念で発情する。四十歳の男は皮膚の表面で発情する。しかし三十男には輪郭だけになった女が、いちばん危険なのだ……まるで自分自身を抱くように、気安く抱くこともできるだろう…… 女が、にじりよって来た。膝のまるみが、尻の肉におしつけられた。眠っていたあいだに、女の口や、鼻や、耳や、腋の下や、その他のくぼみの中で発酵した、ひなた水のような臭いが、あたりを濃く染めはじめる。 砂にまみれ、うちのめされて、しかし男は、やはりすべてが筋書きどおりに搬んだのだと、動悸だけが痛いように冴えわたる、しめった下着のような意識の隅で、ぼんやりと考えていた。火のようのほてった腕が、脇の下にかかる、女の体臭が、棘になって鼻腔を刺した。すべてを委せきった、女の腕のなかで、自分はすべすべとした平たい河原の小石になるのだと思った。残った部分は、液化して、女の体に融け込んでしまいそうだった。 ―罰がなければ、逃げるたのしみもない―

↑Top