虹裏img歴史資料館

1 17/01/30(月)23:18:00 No.406053862

「さてさて」 「それではゲスト紹介の方に参りましょう」 「本日のお客様は、わたくしと同じくこの春から大学一年生」 「サンダース大学一年生・ケイさんです。ようこそいらっしゃいました本日はよろしくお願いします」 「ハーイ！　よろしくねー！」 ダ～～～～　ダ～　ダ～　ダ～～～～～～～～

2 17/01/30(月)23:19:16 No.406054204

「えーっと、いろいろと聞きたいことはあるんだけどね」 「はいはい」 「とりあえず久しぶり、ダージリン」 「お久しぶりね。と言っても、卒業エキシビションの時には会ったでしょう」 「あー、そうね。一か月ちょっとくらいか」 「久しぶり、というのは使い勝手の良い言葉です。こうしてほんの一月ぶりでも、数年数十年会っていない友人との再会でも心を通わせることができるわ」 「素敵なお話だけど、何かバッドな話の前フリ？」 「それは追々。ケイさんからどうぞ」 「あーうん。えーっとね、高校生のうちにわたしが呼ばれなかったのはなんで？　っていうのと、ラジオ収録に来たらなんか番組名変わってるじゃない、っていうのの二つなんだけど」 「オーウ」 「ヘイどうしたの。ピクルスを口いっぱいに詰め込まれたような顔してるわよ」 「いきなり本題に切り込まれたから驚いてしまったわ」 「それがバッドな話？」 「サンダースは直接的なアプローチしかしてこないから困るわ」 「それがウチのいいところだからね！」

3 17/01/30(月)23:20:00 No.406054397

「ちょっとアクセルをかける前にリラックスしましょう」 「ン。これ貰うね。あー、んむんむ」 「ええ、はい。今回から収録現場にお菓子を置いてもらっているんですけれど。はい」 「ウン。美味しいよ」 「それはどうも。ラジオって、リスナーの方はスタジオ見えてないんだから、そこをもうちょっと配慮してくださる？」 「イェスマム」 「言いたかっただけよね」 「ウン。言いたかった」

4 17/01/30(月)23:20:23 No.406054498

「はいそれで……ああ、ありがとうございます。ケイさん、スタッフさんから。コーヒー飲むかしら」 「あっ、ありがとうございます！　わたし自分じゃあんまりコーヒー飲まないんだよねー」 「そうなの。普段は……いや、わかったわ」 「わかった？　ノンカロリーな方だけど」 「わたくし炭酸はあまり得意ではないのよ」 「へー」 「ほら、しゅわしゅわって、ちょっと痛いじゃない」 「それがいいんだけどねー」

5 17/01/30(月)23:21:05 No.406054689

「ケイさん、大学はどう？　慣れた？」 「ンー、わたしの場合、エスカレーター式にサンダース大だからさ。割と友達多いし、あんまし変わらないかなー」 「そう。それは結構」 「ダージリンは？」 「わたくしは……まあ」 「オウ。大学デビュー失敗？」 「違います！　講義のレベルの高さに少し苦労しているだけよ」 「そこはほら、横のネットワークが大事よ」 「ネットワークねえ……」 「ノート貸し借りしたり、過去問集めたり」 「人に頼り切りにならないようにね」 「ギクッ。はーい」

6 17/01/30(月)23:21:37 No.406054831

「それで」 「はいはい」 「えーっと、ゲストに呼ばれた隊長は、マホ、カチューシャ、ミホ、アンチョビ、ミカ、キヌヨの順番だっけ？」 「覚えていないけど多分合ってるわ」 「正直言っていい？」 「どうぞ」 「カチューシャがきた時点で、『あっ、次はわたしかな？』って思った」 「ごめんなさいこちらも遠慮のない言葉になってしまうのだけれど」 「ウン」 「連絡くれればいつでもお呼びしたのに」 「オーウ」 「怒った？」 「予想の１００倍優しい言葉で感激しちゃった」 「どれだけの悪鬼羅刹なのかしら貴女の中のわたくしは」

7 17/01/30(月)23:22:00 No.406054933

「いつだったかの収録で言われたのよ」 「ウン」 「確かアンチョビさんだったと思うのだけど」 「なんて？」 「この時期に三年生呼ぶなんて非常識だって」 「あー」 「アンチョビさんは快く引き受けてくださったけど、ね」 「そういうのってスタッフさんが止めてくれたりしないの？」 「ゲストとの交渉は全部わたくしがやっているもの」 「台本もないしねー」 「まあそれで、ケイさんはちょっと後回しに、って……」 「わたしエスカレーターだから受験なかったんだけどね」 「先に言ってよ、そういうことは」

8 17/01/30(月)23:22:08 No.406054953

久しぶりすぎる…！

9 17/01/30(月)23:22:29 No.406055046

「え、じゃあ『ラジオ出張版』じゃなくなったのは？」 「あー……えー……それはね」 「もったいぶるね」 「これ大丈夫ですか？　……大丈夫みたいね」 「聞かせて聞かせて」 「貴女、『ダージリンの部屋』のテレビの方知ってる？」 「え、知らない。そんなのあるの？」 「Ｓチャン、戦車道チャンネルでやってたのよ」 「いつ？」 「土曜のお昼から」 「ぜんっぜん知らなかった」 「ああ、やっぱり」 「ソーリィ。それで、それがどうしたの？」 「打ち切りです」 「リアリィ？」

10 17/01/30(月)23:22:47 No.406055106

「ラジオ出張版が始まってから少し盛り返したのよ。視聴率」 「元から低かったんだ」 「でも結局あんまり上がらなくて。わたくしが進学するから、じゃあいい機会ってことで。出張版というにも、本部が潰れてしまっては名乗れないでしょう」 「ふーん。どのくらいやってたの？」 「去年の四月からだから、ちょうど一年ね」 「でもすごいじゃない、自分の番組持ってたなんて！」 「ありがとう。でもそちらはもう終わってしまいましたから、今後はラジオで細々と」 「細々とって言っても、高校で戦車道やってる人は結構みんな聴いてたよ」 「ありがたい限りだわ」

11 17/01/30(月)23:23:32 No.406055301

「ねえ、そろそろアレ、やらないの？」 「あれって？」 「お便りコーナー」 「あー、そうね。それも説明を」 「またなにかバッドな話？」 「番組名が変わったじゃない。今まで『ダージリンの部屋・ラジオ出張版係』宛に届いてた葉書が、『ラジオdeダージリンの部屋係』宛になったのよ」 「確かにそうよね」 「で、前の番組宛に届いた葉書が、こっちのスタッフさんにまだ届いてないのよ」 「え、なんで？」 「さあ」 「実質名前が変わっただけじゃないの？」 「いろいろと忙しい時期なんでしょう」 「ちゃんと仕事してほしいねー」 「あまりそういうことを言うものじゃないわよ」 「あれ？」

12 17/01/30(月)23:23:53 No.406055389

「なにかしら」 「この番組は結構攻めるノリもアリじゃなかったっけ」 「ケイさん」 「ウン」 「去年までのわたくしたちは、有名高校の隊長として価値があったのよ」 「まあね」 「今は大学一年生。ペーペーの新人なの」 「あー、ウン。商品価値が、ってことね」 「あんまり下手なことは言わない方が」 「オーケーオーケー」 「あとね、正直テレビの打ち切りが結構響いてるの。精神的に」 「精神的に」 「ラジオの方は打ち切りとかありませんよね？」 「ほら、スタッフさんサムズアップしてるじゃない！　大丈夫大丈夫」 「お願いしますわ……」

13 17/01/30(月)23:24:44 No.406055591

＊ ダ～ジジッ　ダジジ　ダ～ジジッ　ダジジ リンリンリンリン　ダージリン ダ～ジジッ　ダジジ　ダ～ジジッ　ダジジ リンリンリンリン　ダジッジ～ 「そろそろお時間かしら」 「もう時間？　楽しい時間は過ぎるのが早いねー」 「楽しんでいただけたなら何よりですわ」 「最後の方は結構ガールズなトークもしたし、放送が楽しみだわ！」 「どうかしら。前半の番組がどうのこうののお話が取り上げられて、後半はカットされるような気もするけれど」

14 17/01/30(月)23:25:00 No.406055659

「えー！？　なんで！？」 「需要……かしらね」 「女子高生向けの番組じゃないの……？」 「どうかしら。それではお別れのお時間です。本日のお客様は、サンダース大学一年生・ケイさんでした。ありがとうございました」 「サンキュー！　またねー！」 ダ～～～～　ダ～　ダ～　ダ～～～～～～～～

15 17/01/30(月)23:25:26 No.406055747

（勉強も大変なのにラジオまでやるんだねー） （楽しくてやっていることですもの） （応援してるよ！　ＧＯＯＤ　ＬＵＣＫ！） （Cheers.（ありがとう））

16 17/01/30(月)23:26:07 No.406055941

テキスト su1731383.txt

17 17/01/30(月)23:35:58 No.406058397

きたのか！

18 17/01/30(月)23:36:10 No.406058458

久しぶりに見た気がする

19 17/01/30(月)23:45:10 No.406060853

久しぶりじゃねえの