17/01/26(木)03:29:02 怪文書... のスレッド詳細
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画像ファイル名:1485368942976.jpg 17/01/26(木)03:29:02 No.405083337
怪文書 カチューシャが非処女 未完
1 17/01/26(木)03:29:20 No.405083355
クラーラが倒れた。 蚊の泣くようなかすかな悲鳴とともに、隊長室の分厚い絨毯の上に。 どさり。と、鈍い音を立てて倒れた。 白く美しい頬は蒼ざめて、涙が絨毯に染みをつくる。 「О мой, ……Бог」 浅い呼吸の合間にそう呟いて……すべての動きを止めた。
2 17/01/26(木)03:29:36 No.405083363
◆ ◇ ◆ ◇ ことの発端は昼間の秘密会議だった。 プラウダ高校戦車道チームの秘密通販、通称『プラウダ製薬』 新製品の発売に伴う、価格の決定と付属品の選定について。 普段はお昼寝をしている隊長のカチューシャが、その日は珍しく顔を出し、険しい表情で事の成り行きを見守っていた。 「えー、あたらしいふたなり……もとい、毛生え薬の『フイフイマリュートカX』ですがぁ、校内での実験の結果精液に精子が含まれる確率がゼロ%であることが確認できたのでぇ、付属品の避妊具は外していがと思いますぅ」 「サンプル数は?」 「1524、延べで86人分ですぅ」 「そんなに」 「だってぇ……」
3 17/01/26(木)03:29:55 No.405083384
その場にいた数十人のうち、大半の女生徒が誰かと目配せをして、手を組んだり、内股になったり、下を向いたり、頬を染めたり、ひそひそ話をしたり。 防弾ガラスの窓、分厚い遮光カーテンを閉め、五重の鉄扉の付いた関係者以外立入即粛清の堅苦しい秘密会議の場が、一気にピンク色に染まる。 議長と書紀を務めるニーナとアリーナに至っては、その場で抱き合って溶け合いそうな勢いで熱く激しく、顔を近づけて視線を交わしていた。 「確かに、それだけのサンプル数でゼロであれば避妊具はつけなくても妊娠のリスクは無いでしょう。我がプラウダ製薬の開発力をアピールする機会です」 「Если бы у бабушки был хуй, то она была бы дедушкой」 「ええ、付属品を一つ省くだけでも大幅なコストダウンが見込めます」 「では、今回の毛生え薬はゴム無しで出荷――」 「お待ちなさい」
4 17/01/26(木)03:30:33 No.405083427
口を挟んだのは、眉間にしわを寄せて腕組みをしていたカチューシャだった。 すべてが決まりかけていた場で、プラウダの偉大なる同士、絶対的存在の隊長がその小さな口を開いた瞬間、会議が凍りついた。 「コンドームは避妊だけが目的じゃないわ。性病の予防という大切な役目もあるのよ。いくら女の子同士とはいえ、病気にかかったら大変な事になるわ」 「え、えっとぉ」 「それでは従来の『ハエールX』との差別化は図れませんよ、カチューシャ。性感染症の予防は購入者の自己責任であると取扱説明書にも――」 「ノンナっ!」 カチューシャの鋭い声。ノンナがはっと目を見開く。 全員が一斉にカチューシャの口元に視線を集めて、次の言葉を待つ。
5 17/01/26(木)03:30:57 No.405083445
「いくら秘密の闇通販とはいえプラウダの名を冠しているのよ。もし新しいお薬を使った子たちが子宮頸がんやクラミジアとかに罹ったらどうするの? 我らがプラウダに、世界が滅ぶまで消えない傷をつけることになるのよ」 いや、乙女の股間からおちんちんが生える、毛生え薬と称した怪しい薬を売ってる時点でプラウダの名は地に落ちているのだが。 「黙りなさい! いーい? 女の子を歓ばせる事はあっても泣かせちゃダメよ。あなたたちも女の子なんだからよーくわかるでしょ!?」 「「だ、Да, мэм!!」」 「ということで、コンドームはちゃんと付けること。以上!」 会議はこれにて終了。 カチューシャは大きなあくびをしながら、ノンナとクラーラを伴い、のしのしと秘密会議室を後にした。
6 17/01/26(木)03:31:29 No.405083472
◆ ◇ ◆ ◇ 「さすがは同士カチューシャ、見事な判断です」 「ふぁーあ、……当然の事でしょう? ね、クラーラ?」 「Да Катюша」 「ちょっと寝るわ、よろしく、ノンナ」 「はい」 昼下がりの隊長室。 ノンナの唄とクラーラのバラライカで遅いお昼寝タイムに入ったカチューシャを横目に、ノンナとクラーラが顔を突き合わせてひそひそ話を続けていた。
7 17/01/26(木)03:31:51 No.405083496
「カチューシャ様が非常に物知りなのは存じていましたが、まさか『あの手』の話もわかるとは思いませんでした」 「カチューシャももうすぐ18歳、保健体育レベルの知識はあって当然。正論を述べたまでのことですよ」 「でも……」 「でも?」 「Я полагаю, Катюша считает, что ребенок приходит из полей капусты.」 「Она не детский сад」 「Ни за что! Это не правда!」 「Нет, это правда」 「Ужас!!」
8 17/01/26(木)03:32:07 No.405083510
ひそひそ声がだんだんとロシア語の叫びに変わり、やがて激しい口論となる。 二人は顔を突き合わせながら、唾を飛ばして大声でまくしたてた。 「Катюша не кормы!」 「Чтобы!」 「Вы сука! Я сделаю вас туман с AK-630, Япошка!」 「Преуспевать, сделал мой день. ROSUKE!」 「Еби!!」 「Мудак!!」 「Ребята, скажите мне, что на японском языке!!」
9 17/01/26(木)03:32:23 No.405083524
『あなたたち、それを日本語で言ってみなさい!!』
10 17/01/26(木)03:32:42 No.405083546
ノンナもクラーラもぴたっと口論を止め、ゆっくりと首を声の主に向ける。 金髪碧眼、十七歳の幼女カチューシャが、目をこすりこすり、二人の間に割って入った。 「人が気持ちよく寝てるときに雌犬だのお通じだの汚い言葉を叫ばないで!」 「「ごめんなさい」」 「まったくもう、ノンナもクラーラも私をなんだと思っ」 「「ангелです」」 「私は天使なんかじゃない! 人間よっ! そこに正座! いいから正座しなさいっ!!」 大女二人がしめやかに正座をしてひれ伏すと、カチューシャがふん! と大きな鼻息をしてふんぞり返る。 哀れなる留学生クラーラは……、この後ラーゲリ送りに等しいこの世の地獄を味わった。
11 17/01/26(木)03:33:22 No.405083588
◆ ◇ ◆ ◇ 「耳をかっぽじってよーく聞きなさいクラーラ。私をネンネだと思ったら大違いよ。ちゃんとアンネだって来てるんだから」 ノンナは慌てて耳を塞ぐ。 クラーラはアンネの意味を床に突っ伏すノンナに尋ね……『お赤飯』という蚊の鳴くような声を聞く……。 日本語が堪能なクラーラは、自分の語彙力を恨んだ。 目から血の涙を流し、唇を喰いちぎらんばかりに噛み締めながら顔を上げると、そこには酷薄な青い瞳がぎらぎらと輝いていた。 「もっと話してあげようかしら? 私はね、吸血鬼に噛まれても吸血鬼になれないの」 「し、Что?」 「ノンナ! 説明してあげなさい!」 今度はノンナが血涙を流す番だった。 コヒュー、コヒューと乱れた吐息の間から、震える手を添えてクラーラに耳打ちする。
12 17/01/26(木)03:33:39 No.405083606
クラーラが倒れた。 蚊の泣くようなかすかな悲鳴とともに、隊長室の分厚い絨毯の上に。 どさり。と、鈍い音を立てて倒れた。 白く美しい頬は蒼ざめて、真紅の涙が赤い絨毯に染みをつくった。
13 17/01/26(木)03:33:58 No.405083621
これ以上はクラーラが発狂するため、カチューシャの言葉からかいつまんで説明する。 来るべき国際化社会のために広い視野を持ち、大きく世界に羽ばたく人材を育成するために。 そして、生徒の自主独立心を養い高度な学生自治を行うために。 究極の自主独立、人材育成システムとして編み出された学園艦。 しかしながら、その究極のシステムには1つの欠陥があった。 女子校(あるいは男子校)に入学してしまうと、同年代の異性と触れ合う機会を、六年もの間……失してしまう事。 大洗の婚活戦士の悲劇を避けるにはどうするか。 答えは簡単である。 艦上の生徒になる前に、異性と接すればいい。 かくして、小学校の高学年ともなると、男子も女子も恋を求め、愛を求める。 卒業間近の六年生の冬ともなれば、心を繋がなくても、せめて身体だけでも……と、水面下で風紀が甚だしく乱れていくのだった。
14 17/01/26(木)03:34:18 No.405083636
「……というわけで、私は隣の席の戦闘機道をやってる男の子のお家で天井の染みを数えながら、すっごく痛いのを我慢してたんだけど、まぁ二回三回と身を重ねたら、あ、気持ちいいんだな、とか、なんだかお腹の中が熱くなってきた、とか、そういうのを感じる余裕がでてきたわけ」 カチューシャが言葉を止めて目の前で握りこぶしを作り、いち、にい、さん、と、一本ずつ指を広げていく。 薬指まで広げて『四』と指し示したところで、口の端を吊り上げて話を続けた。 「四回目で、なんだかこう、自分のおへそから下がどこか遠くに行っちゃいそうな、変だけどキモチイイ感じがしたの。 男の子の子犬みたいな短い叫びを聞きながら、あ、もしかしてこれがイ……聞いてる?」 聞いてるはずがない。 クラーラは白目を剥き、口からピンク色の泡を吹きながら、全身をおおきくビクつかせて失禁していた。 その苛烈な体験談をすでに聞かされていたノンナはかろうじて意識を保っていたが、絨毯を黄金色の液体で汚すのはクラーラと同じ。
15 17/01/26(木)03:34:45 No.405083659
床に正座したまま頭を擦り付けて、ただ一心に般若心経を唱え続けていた。 「ГАТЕ ГАТЕ ПАРАГАТЕ ПАРАСАНГГАТЕ БОДХИ СВАХА...」 「ノンナ、クラーラ……? ……誰か! 誰かっ!!」 そこまで、得意気に自分の体験談を語っていたカチューシャが、二人の吐瀉物と黄金水の匂いで我にかえる。 事態の深刻さに気づいたカチューシャは慌てて保健委員を呼ぶ。 ほどなくして航空科と医療科と情報科に非常呼集がかかった。 二人を乗せたMi-26型ドクターヘリがプラウダ学園艦を飛び立つ。 青森県立中央病院のICUに、心肺停止寸前の日本人一名、ロシア人一名が運び込まれたのは、それから一時間もしない後のことだった。
16 17/01/26(木)03:35:03 No.405083683
たぶん続かない
17 17/01/26(木)03:39:26 No.405083912
続かねえのかよ!!!!
18 17/01/26(木)03:41:26 No.405083993
未完なら何も言えんな
19 17/01/26(木)03:42:56 No.405084079
> 男の子の子犬みたいな短い叫びを聞きながら たぶん射精しすぎて激痛を伴ってるんだろうな
20 17/01/26(木)03:45:29 No.405084218
>たぶん射精しすぎて激痛を伴ってるんだろうな 中がめちゃくちゃキツいとか
21 17/01/26(木)03:48:41 [sage] No.405084394
続けたいのは山々なんだけどここからどう着地させるのかが見えないんだ… 楽なコースはカチューシャロリビッチノンクラふたなり3Pなんだが
22 17/01/26(木)03:49:41 No.405084451
>楽なコースはカチューシャロリビッチノンクラふたなり3Pなんだが 全人民はこの確信的な革命的SSを承認する義務があると思います
23 17/01/26(木)03:54:26 No.405084702
>カチューシャロリビッチノンクラふたなり3P 楽 楽でそれなのか
24 17/01/26(木)04:02:23 [sage] No.405085128
>楽 >楽でそれなのか もっと楽なのは、 数日後、ノンナとクラーラは意識を回復して一般病棟に移った。 著しい身体の消耗と精神錯乱。 しばらくは安静にせよとの診断が下り、2人部屋の病室にベッドを並べる。 「それで、ノンナ様は黙っていたんですか」 「何を」 「カチューシャが天使でなくなった後の事です」 「……」 頬がこけたクラーラの、突き刺すような視線を感じて、ノンナが窓の外に顔を背ける。 クラーラの流暢な日本語が、少しずつ棘を帯びていった。
25 17/01/26(木)04:06:16 No.405085299
楽 楽ってなんだ
26 17/01/26(木)04:12:35 No.405085606
「ノンナ様は、この世界の終わり、人類滅亡に等しいカタストロフィに対して、何も逆らう事無く黙って見ていたというのですね?」 ノンナはゆっくりと上半身を起こして、クラーラを睨みつける。 クラーラも続いて身を起こすと、数秒の間、静かな病室を張り詰めた緊張感に包まれた。 やがて、ノンナが渇いてひびわれた唇ををゆっくりと開く。 「ニエット」 「ては、何を」 「カチューシャの純潔は戻ってはきません。これは動かしがたい事実です」 「ああ! 止めてくださいノンナ様!」 「聞きなさい、クラーラ」 ベッドに倒れ込もうとするクラーラに、低く、はっきりとした声で命じる。 ノンナの瞳には、怒りを乗り越えた決意が、はっきりと宿っていた。 「真実(プラウダ)を、話しましょう」
27 17/01/26(木)04:22:48 No.405086076
「あの頃の私たちはまだ幼く、周りの友人や同級生に流されやすい弱い心をもっていたのです」 「それが、世界の破局につながったのてすね?」 「ええ」 カチューシャの破瓜を『世界の破局』と言い切ったクラーラの額に大粒の汗が滲む。 万が一の事態に備え、ナースコールボタンをつかみ、気を失う寸前に押そうと、震える指先をぐっとシーツに押し付けた。 ノンナは一瞬視線を逸らし、しばらくの間窓ガラスの外の鉛色の空を眺めてから、クラーラに向き合った。 「まだ幼かった私は、その事実をカチューシャから聞いた後、この艱難辛苦をどう克服するかだけを数日間考え続けました」 「……」 固唾を呑んで次の言葉を待つクラーラの耳に届いたのは、予想もしない言葉だった。 「奪ったのです?」 「シトー?」 「カチューシャの純潔を奪った憎き『あれ』を、奪い返したのです」 「ま、まさかノンナ様…っ!」
28 17/01/26(木)04:28:49 No.405086353
ノンナさん…
29 17/01/26(木)04:33:36 No.405086542
「N、T、R」 ノンナの唇から出たのは、禁忌のアルファベット三文字。 クラーラの視界が大きく歪む。 だが、クラーラにとって、カチューシャの破瓜は世界の破局だが……ノンナのそれは想定内事項だった。 落ち着きを取り戻した彼女は居住まいを正して、話の続きに耳を傾ける。 「カチューシャと同じ『もの』で、私は自分の身体に穴を穿ったのです」 「O...」 両の手で口を覆ったクラーラに微かな微笑みを向けたノンナが続けた。 「カチューシャが感じた体温、カチューシャが感じた濡れた舌先の感触、カチューシャが感じた男子の体の重み、カチューシャが感じた……下半身を引き裂く激痛。……そして、やがて訪れる快楽。全てを、全く同じく、奪い返しました」 ノンナはそこまで話すと、口を固く閉じて俯き、石のように黙りこくる。 クラーラの、最後の問いかけ。 「では、ノンナ様は何回……」 ノンナが、カチューシャがしたように、4本の指を突き出す。 「4回?」
30 17/01/26(木)04:45:39 No.405087025
「ニエット、40回です。2日で」 クラーラが憮然たる面もちで次の言葉を待つ。 もはや、ノンナの想定を遥かに越える回数に打ちのめされて、返す言葉を忘れてしまっていた。 「カチューシャを押し倒した男子は、痛い、助けて、と泣いていました。私は一切構うことなく、破瓜の痛みの消えた下腹を、何度も何度も男子の腰に打ちつけました。精液が出なくなり、目の光が消えるまで」 「目には目を」 「歯には歯を」 「破局には、破局を……」 「カチューシャは4回、私は40回の経験を積み、ここプラウダ学園艦にやってきたのです。あなただって、けして清らかな身体とは言えないのでしょう?」 「はぁ、まぁ……」 クラーラが頬を赤らめて、両手で太股をぎゅっと握る。 「何も恥じる事はありません。冬が長ければ長いほど、人の温もりがほしくなるものですよ」 ノンナの表情が、はじめて柔和になった。 少しぎこちない微笑みに、クラーラがやわらかな笑みを返す。 「日本、そしてプラウダ高は私が思ったより爛れてるのですね」 「そう思ってもらって結構です。真実(プラウダ)なのですから」
31 17/01/26(木)04:55:12 No.405087333
二人が一般病棟に移った日の午後、カチューシャは大きな花束を持ち、ニーナとアリーナに果物籠を持たせて見舞いに駆けつけた。 「クラーラ、ノンナ、ごめんね、大丈夫だった?」 「一時は死の淵を彷徨いましたがいまは元気ですよ、カチューシャ」 「三途の川をわたろうとしたときに、カチューシャ様の声が聞こえたので戻ってこれました。いずせにせよ、ルーブルでは渡し船は乗れないでしょうけれど」 元気なようで、シャレにならない答えを返す二人に頬をひきつらせながら、カチューシャが笑顔を続けようとする。 クラーラがにっこりと笑って、静かに口を開いた 「カチューシャ様とノンナ様が『姉妹』と知ったのが、一番の収穫でした」 「え? たしかに私とノンナは昔から仲良しだけど、親戚でもないし、血も繋がってない……」 「でも、確かに繋がってたんですよ」 「な、何が?」 「秘密です」 クラーラはそこで話題を切り替えた。 ノンナもクラーラに合わせて、休んでいた間の授業や、退院予定日について話し合う。
32 17/01/26(木)04:56:22 No.405087368
「サオシマイ」 クラーラは命を賭けて、新しい日本語を覚えた。 多分、絶対使うことのない日本語を。 おしまい これならなんとか終われる
33 17/01/26(木)05:01:55 [sage] No.405087537
エロはまたいずれ書きます
34 17/01/26(木)07:14:39 No.405092427
カチューシャどころかノンナまで…羨ましい…