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17/01/25(水)00:25:29 ナオミ... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1485271529738.jpg 17/01/25(水)00:25:29 [su1724475.txt] No.404879584

ナオミとメグミのホラーな怪文書 ナオアリ前提でナオミが浮気するおはなし

1 17/01/25(水)00:25:49 No.404879663

 目の前に女が横たわっている。  首筋には赤黒い痣。  私が、首を絞めた女。  大学選抜戦の後だった。サンダース大学付属高校シャーマンファイアフライの砲手である私、ナオミは一人盛り上がる宴会を離れていた。  仕留め損なった。 「ファック!」  壁を殴りつける。  遠くから、賑やかな声が聞こえる。奇跡的な勝利。私だって、嬉しくないわけはない。だが、ふと悔しそうな表情を見せてしまいそうで、一度離れた。  不甲斐ない。  相手の軌道に翻弄され、撃つタイミングが掴めなかった。

2 17/01/25(水)00:26:13 No.404879754

 なにが高校最強砲手だ。そう呼ばれて驕っていたんじゃないか。  自分が最強だ、なんて思ったことはないけれど、そこそこやれる、とは思っていた。たとえ相手が大学選抜チームだろうと。 「ファック!」  もういちど壁を殴りつける。じんじんと拳が痛む。  大きな声は出せないから、思いっきり息を吐く。  ああ、少しだけスッキリした、かも。  よし、もう少ししたら戻ろう。大洗のみんなを、ちゃんと祝ってやろう。パーティ好きのチームメイトと、一緒に盛り上がろう。  そう思ったところで肩を叩かれる。 「久しぶり! 覚えてる?」  私は振り返って、舌打ちをする。 「ちょっとー! 先輩に対してその態度なくない?」

3 17/01/25(水)00:26:29 No.404879815

「メグミ、先輩」 「なーんか、他人行儀だなあ」  私が今日仕留め損なった相手がそこにいた。  大学選抜チームの中隊長、メグミ。我がサンダース大付属のOGでもある。 「久しぶりだねー、元気だった? なにしてんの? あっち混ざらないわけ?」 「別に、なにも?」 「あー、そうそうそういう感じ。相変わらずクールだねえ」  片手を口元にあてて、クスクスと笑う。懐かしい笑い方。よく、見知った笑い方。 「久しぶりの再会に思うところないのかなあ」  メグミはちょっと背伸びして、私の耳元で囁く。 「元カノとの、さ」  私が高校一年のとき、メグミは戦車道チームの三年生。  私はメグミにちょっと目をかけられていた。多分そのときから、狙われていた。

4 17/01/25(水)00:26:45 No.404879859

 私としては、女同士、というのは興味はあったけれど、在学中はなにもなく、仲の良い先輩後輩の域を出ることはなかった。  次の年、メグミは卒業していって、アリサたちの代が入ってきた。  恋に落ちた。  きっかけはもはや覚えていないが、私はアリサに恋したのだ。  二年生と一年生、学年も、性格も違ったけれど、ウマがあってよくつるんでいた。最初の頃は「ナオミ先輩」なんて呼んできていて、いまそのことをからかうとすごく面白い反応を見せる。  つるんでいるうちに、好きになって。私の方は途中から完全にアリサと一緒にいたいだけだった。だんだんアリサからの敬語もとれていって、私の扱いが雑になっていって、それがすごく嬉しくて。相棒と言ってもいいくらい、四六時中一緒にいた。  そんなときだった。  アリサに好きな人ができた。  タカシ。その名を呼ぶ度に、私の心がどれだけ苦しむか、アリサは知っているのだろうか。  それは、いまでも。  当時は、世界が終わるかのような苦しさだった。

5 17/01/25(水)00:27:05 No.404879915

 失恋。  まあ、それはそうだ。  私自身が女の子が好きで、周りは女の子ばかりで、正直女の子にモテたから、すこし感覚がにぶっていたけれども。女の子が好きな女の子って、やっぱりマイノリティなのだ。  私が気持ちを伝えるまでもなく、私の恋は終わった。……つもりになっていた。ちょっと自棄になって、戦車道の練習も一応それなりにやってはいたが、あまり身は入らなくなっていたように思う。  そうして、とあるオフの日。自主練習も早々に切り上げて、寄港日にふらっと街をぶらついていたときだった。 「あれ? ナオミじゃない」 「メグミ、先輩」  メグミに出会ったのは。 「あらら、久しぶりだね! 元気だった?」  暇してるから、とご飯を奢ってくれるという。  軽い気持ちでご馳走になることにした。家も近い、というし、最悪宿もお世話になって船には明日帰ればいい、そう思っていた。  実際、その通りになった。

6 17/01/25(水)00:27:20 No.404879951

「お酒。くださいよ」 「んー、まあ、いいか。私も艦じゃ飲んでたし」  手渡されたグラスは、たまに飲んでいるバドワイザーよりだいぶキツくて。  いつの間にか、女の子に失恋した話をしていた。  それから、店を出て。  人気のない道で、キスをした。 「うち、来る?」  もう一度、キスして返事をした。  それからしばらくつきあっていた。  陸と艦、よく会っていたものだと思う。  会う度に肌を重ねた。  大学生ってやることなくて暇なのか? と聞くと、ヤることヤってるじゃない、と返ってきた。

7 17/01/25(水)00:27:38 No.404880002

 遠距離恋愛。  恋愛、だったのだろうか。  付き合っている間の出来事で、ひとつ鮮明に覚えていることがある。  『そういうこと』の後に、ベッドで寝ていたメグミが、私の顔を見つめてにやにやと笑っていた。さっきまで身体を重ねていた相手なのに、なんだか気味が悪くて、どうしたんだと聞いた。 「ねえ、あなた、私のこと、好きじゃないでしょ?」  その頃には私も敬語がとれていて、鼻で笑って返す。 「メグミもでしょ」  おどけたように。事実を突かれて、取り繕うとしていたのかもしれない。 「ふふっ、そんなことないよ、好き」  メグミはそう言って、またにたっと笑う。  なんだかそれが、人じゃないなにかが笑っているように思えて、息が詰まった。 「そう」

8 17/01/25(水)00:27:55 No.404880069

 それだけ答えて天井を見つめる。  メグミの視線から逃げたはずの薄暗い天井は、まるで子どもの頃みた悪夢みたいに、隅からなにかよくないモノが這い出して来るような気がして、となりで身体を寄せて来る何者かが本当にメグミなのかわからなくて、肌が粟立つような気持ち悪さが収まらなかった。  耳元に声が寄せられる。 「つれないなあ、でもそういうとこ好き」 「そう」  やっぱり、それだけ返すのが、精一杯だった。 「ねえ」  私の上に跨るメグミ。 「私ね、あなたみたいなカッコいい人に、滅茶苦茶にされたいの……ねえ、お願いがあるんだけど。首絞めてくれないかな」 「正気?」 「さあ?」

9 17/01/25(水)00:28:13 No.404880112

 手を伸ばし、首にかける。  私の指が冷たかったのか、軽く身体を震わせて吐息が漏れる。なんだか妙にいやらしくて、そんな細かい仕草まで覚えている。  ゆるく、ゆるく首を絞める。  いやいやをするから手を離す。 「ちがうのォ、もっとぉぉ」  ゆっくりと力をこめてゆく。 「あっ、あっ、いい」  とろん、とした目は、とても淫らで、美しかった。目の前の女がメグミなのか、またわからなくなった。  でも、どうでもよかった。  ひどく、燃え上がった。  そうして、ことが終わった後でメグミは言う。 「ああ、癖になりそう」 「思ってもない癖に」

10 17/01/25(水)00:28:29 No.404880154

「ええー、ほんとだよ? 私ドMだからぁ、ボコボコにされたいのよねー」  なんだかまた怖くなった。ヤッてる最中は、興奮したのだけど。  その後も、メグミはたまに『こう』なった。メグミがメグミなのか私はわからなくなって、滅茶苦茶になって、私も後に引けなくなる気がして、すごく愉しくて、怖くて。  しばらくして、私の方から別れを切り出した。 「いいよ」  たしか、あいつが住んでいた近くにあった安い喫茶店だ。いいよ。そう、一言だけ残してあの女の方から席を立った。  サンダースらしくない粘着質な女だと思っていたから、少し意外だった。  そうして、いま。  私はあいつの家にいる。  あいつの誘いに乗ったのはなぜだろう。  馬鹿だ。  何を考えているんだ。  違う。

11 17/01/25(水)00:28:52 No.404880229

 期待している。  アリサとは全然進展がなくて。  進展どころか告白すらできなくて。  だから。  最低だ。  幾度も来た、あの女の部屋。  嗅ぎ慣れた香りがした。  メグミがよくつかっていた香水と、よくはわからないがアロマの甘い香りが混ざって、記憶がフラッシュバックする。  こう、部屋に入って、ラグを踏みしめて、スリッパ履いてよ、なんて言われて。  ときにはそのままキスをして、部屋まで行かずにはじまったりして。 「ねえ、バドワイザーでいい?」 「うん」

12 17/01/25(水)00:29:15 No.404880298

 部屋に上がっていく。なにかが潜む暗い洞窟に、興味本位で入っていくみたい。  なんだか、とても、後ろめたくて。  とても、いけないことをしている気がして。  興奮していたことを、正直に告白しておく。  アリサを裏切っている、なんて思ったけど。アリサには、想いすら伝えられていなくて、だから、だから。  ああ、最低だ、と、暗い火が灯った。  バドワイザーの缶を渡しながら、メグミが聞く。 「ナオミ、まだあの子のこと好きなの?」 「……そうだけど」  缶を受け取っても、メグミは手を離さない。身体と身体が触れる。 「手伝ってあげよっか」  唇を奪われた。

13 17/01/25(水)00:29:40 No.404880391

「あれ? 期待して来たんじゃないの?」  くすくす、と笑うメグミ。  認めるのは癪だった。黙って、プルタブを開けた。 「ねえ、さっきの話だけど」  目の前にいる、裸の女が言う。 「あの子との仲、手伝って、あげよっか」  薄闇の中、私の胸に顔を埋めて、目を閉じているようだった。心臓の音を聞いているみたいに。 「どういう、こと」 「簡単だよ」  キス。長い、長いキス。 「来週、また来なよ。そうしたら、あの子がいるよ、ここに」  意味がわからなかった。 「それって、どういう……」 「どういうことだと思う?」

14 17/01/25(水)00:29:56 No.404880453

 暗い中でも、よくわかった。  あの顔をしている。  あの、厭らしい、恐ろしい、笑い方。 「あの子、かわいかったよ? さっきまでね、一緒にいたの」  この女、何を言っているんだ?  ……本気で、言っているのか? 「だから、どういう、こと」  呼吸が荒くなっていることを実感した。ゆっくりと、区切るように言う。口の中が乾いていく気がする。 「かわいかったよぉ?」  まさか、アリサと……?  私の心を読んだように、こくりと頷いて、ベッドサイドに置いた携帯を指差す。  まさか、アリサを。 「動画とったんだぁあぁ? 見るぅ?」 「アリサに、なにをしたぁ!」

15 17/01/25(水)00:30:21 No.404880544

 肩を掴む。 「なぁぁんだと、思うぅぅぅゥ?」  はっきり、見えた。  にたりと、笑った。  懐かしい、厭な笑いだった。  メグミ、じゃない。  なにか、よくないモノだ。  そう感じた。  よくないモノが、アリサを。  私のアリサを。  首に、手をかけていた。 「てめ、えぇ……」  アリサを、アリサを。  許さない。  お前みたいなやつが、アリサに触れて、いいはずがないんだ。

16 17/01/25(水)00:30:37 No.404880608

 ギリギリと力を込めてゆく。 「かっ、あっ」  潰れた呼吸音。 「ひっ、ひひっ」  笑って、いる? 「いイ、ナおミ、さひこっ」  違う。悦んでいる。  私はもっと力をこめる。もっと。  この化け物を、どうにかしないと。 「ひひっ、ひひ、こぉぃて、コぉシて、なぉミッ、ころしてぇ!」 『え、もう撮ってるんですか? ナオミ! なんか、よくわかんないけど、あんたにメッセージくれって! ええー、やんないとダメですかあ? 恥ずかしいんですケドォ、ナオミ! OGの頼みだから仕方なくやるんだからね! あの……いつも頼りにしてんだからね! えーと、それから……』

17 17/01/25(水)00:31:35 No.404880811

テキストー お口直しのしょうもないやつもいれておきました su1724475.txt

18 17/01/25(水)00:34:07 No.404881301

ドロリとしたメグミさんはなんか想像しやすいな ロングだからかな オイラぁボコだぜ!

19 17/01/25(水)00:40:49 No.404882646

どんなにボコられてもムクリと起き上がるメグミさん

20 17/01/25(水)00:44:11 No.404883300

動画の内容に呆然とするナオミの後ろで音もなく起き上がって耳元で「ステキだったよォ」って湿度100%の言葉の舌を耳朶に絡めるんだ…

21 17/01/25(水)00:46:05 No.404883648

渋で見かけていいなと思ってたけど某所ってここの事だったんだね… それにしてもいい感じに歪んでていい…

22 17/01/25(水)00:47:42 No.404883940

>動画の内容に呆然とするナオミの後ろで音もなく起き上がって耳元で「ステキだったよォ」って湿度100%の言葉の舌を耳朶に絡めるんだ… 控えめに言って妖怪

23 17/01/25(水)00:50:03 No.404884390

ああ…あれで分かれられたなんて甘かった もうこの女が死ぬか飽きるまで 私は逃げられない

24 17/01/25(水)00:54:30 No.404885156

>え、もう撮ってるんですか? AVのインタビューシーン的なやつかもしれない メグミさんインタビューシーンがあったほうが興奮するタイプかもしれない やっぱりヤっちゃってるかもしれない

25 17/01/25(水)01:01:10 No.404886311

締め付ける手の握力 喉を潰そうとしてかけられる体重 敵意害意憎しみ怒り 体中から伝わってくる殺意に背筋が震える

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