虹裏img歴史資料館

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17/01/09(月)23:33:48 自室の... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1483972428610.jpg 17/01/09(月)23:33:48 [初詣いこうぜ!] No.402013441

自室の扉が激しくノックされるまで、アッサムは夢の中にいた。 なおも激しいノックが続き、根負けしたアッサムは渋々眠い目をこすりながら、この人類に与えられた最高の快楽の一つを邪魔する者に呪いの言葉を吐きながら、この騒がしい訪問者を部屋に迎え入れることにした。 「おはようございますの!アッサム様!」 「おはようローズヒップ。それとあけましておめでとう。」 「そうでしたわ!あけましておめでとうございます。」 二人は改まって挨拶をし直す。 今日は元旦、新しい一年の始まりの日だ。

1 17/01/09(月)23:34:17 No.402013573

黒いスキニーパンツにグレーのパーカーを着たローズヒップはしきりに何かを言いたそうにしている。 アッサムはそれを聞くと一日彼女に付き合わなければいけないのを知っているので、笑顔を向けたまま黙っていた。 「どうしたのですの?」 「それは私のセリフよローズヒップ。」 「アッサム様?わたくしの事嫌いですの?」 「嫌いなわけないじゃない。嫌いだったら寝間着代わりに着ている学校指定のジャージのままで出ないわ。」アッサムはいたって真面目な顔をする「貴方ならこのこと言いふらさないでしょ?」 渋々納得したローズヒップは「変な理屈ですわ。」といって、そのままアッサムの部屋に招き入れられ(ここでは勝手に入ってきたと同義語であるが)、話の本題を切り出す。 「初詣に行きませんか?アッサム様?」 「人ごみは嫌いよ。」アッサムがローズヒップの期待をバッサリと断ち切る。

2 17/01/09(月)23:34:39 No.402013662

睡眠と堕落した自分だけの時間を邪魔されて少し意地悪になっていたと思いなおしたアッサムは、できるだけ普段と同じ口調で「それにどうしたの急に?」と聞く。 「私だって初詣に行きたいのですわ。その、アッサム様と…」ちょっとむくれた仕草で答える。 言い終わるとうつむいてしまったローズヒップが偉くかわいく見える。 このかわいい後輩の頼みに、アッサムは何としても答えなくてはならないという思いに駆られ、「わかったわ。行きましょう。」と断言する。そして、心の中で枕という名の快楽発生装置に短い別れを告げた。

3 17/01/09(月)23:35:31 No.402013906

枕への未練を捨てたアッサムの行動は素早く的確だった。すぐに電話を取ると何か連絡を取り、部屋の引き出しから着物を出す。 おもむろに服を脱ぎローズヒップに指示を出しながら着つけていく。あとは帯といったところで諜報科のグリーンが大きな荷物をもって入ってくる。 着付けを手伝いながらも呆気に取られていたローズヒップの衣類をアッサムははぎ取ると、グリーンの持ってきた荷物の中から着物を選び、グリーンと二人で自分の帯とローズヒップの着付けを同時進行で終わらす。 着付けが終わるや否や、椅子に座らされたローズヒップは髪をとかされて、後ろでまとめ、毛の先をまとめたところから遊ばせて、白いかんざしを挿す。 その間にアッサムは自分の髪を後ろでまとめて、肩口から前に垂らした。

4 17/01/09(月)23:35:49 No.402013976

黒地に梅と桜の模様がちりばめられた着物に赤地に金糸の入った帯のローズヒップ、青地に髪を垂らした反対側に大きく椿の花の柄の入った着物に黒字に銀糸の帯のアッサム。 ふたりは着付け終わったところで着物と同じ草履が出される。足を通すと手に巾着を渡される。そしてそのまま写真撮影が始まり終わるとそのまま「いってらっしやいませ。」と部屋を出された。 なすが儘にされ部屋から出されたローズヒップはただ茫然としている。 「さ、初詣に行きましょう。」 いつの間にかアッサムにリードされながら神社へと向かうのだった。

5 17/01/09(月)23:37:18 No.402014436

慣れない着物にローズヒップが四苦八苦しながらも無事神社に着いた。 「よかった。無事着いたわね。ローズヒップ、境内ではもう走らないでね。」ぐったりした様子で注意を促すアッサム。 「はいですわ。もう二度と着物の時は無駄に走り回りませんわ…」ローズヒップの顔にも疲労の色が見えた。 ここに来るまで、学院艦から降りるときに二回、バス停までのダッシュで一回と神社に着くまでに三回ほどお叱りを受けたローズヒップはさすがに反省しているようだった。 「ねえローズヒップ?少し早いけどお昼食べてからお参りしない?」ここまでで疲れ果てたアッサムはこの後、参拝客の列に加わるのは体力が持たないと踏んで提案をする。

6 17/01/09(月)23:38:11 No.402014736

「よろしくってですの。バーっと食べちゃいますの。」何か急にやる気になっているローズヒップは腕まくりをして気合が入った様子だった。それを見たアッサムが四回目のお叱りをしたのは言うまでもないことだった。 「せっかく着物を着ているのだから、少し高いですけど和食のおいしい店があるの。そこでお昼にしましょう?」 「でもこの近くに美味しい家系のお店がありますわ。ガッツリですわ。」 一つため息をついたアッサムは早速五度目のお叱りを始めた。 訂正しよう。慣れない着物にローズヒップが四苦八苦しながら、淑女としての立ち振る舞いについて叱られながらなんとか神社に着いた。

7 17/01/09(月)23:39:26 No.402015085

何とか昼食は済んだ。 店内に入ってキョロキョロするローズヒップを落ち着かせ、着物を汚すようなメニューを頼まないように自分と同じ松花堂弁当を頼み、来る前に「誰も取らないから、ゆっくり食べなさい。」と言い聞かせ、お茶を音を立ててすすらないようにと注意してと、この食事だけでアッサムの疲労がどっとたまっていった。 「ねえ、あなたも聖グロリアーナの一員なのだからこんなこと言われないでちょうだい。」 「ごめんなさいですわアッサム様。今日で覚えましたの、次からはしっかりやりますわ。」 自信満々で答えるローズヒップを見ると、惚れた弱みかつい許してしまうアッサムだった。 「頼むわよ。さ、少しは参拝客も減ったでしょう。私たちもお参りしましょう。」

8 17/01/09(月)23:39:51 No.402015196

「そうですわ。私アッサム様とお参りしたくてここまで来たんですもの。」そういってアッサムの手を握る「こうやってお参りしたかったんですわ。やっとできましたの。」満面の笑みで言うローズヒップにアッサムは思わず顔を赤く染めた。 二人は手水舎で身を清める時以外、参拝を待つ間常に手を重ねていた。互いの体温を手に感じながらたわいのない話や参拝の仕方を話していると、アッサムは自分の顔が熱を持つのを感じた。 「アッサム様?熱があるのですの?」ローズヒップが自分のおでこをアッサムのおでこに重ねる。もし熱があるのなら今この瞬間に熱を持ったのだろう。 後ろに並んでいる参拝客に押され我に返る。ローズヒップはいたずらっ子のような笑みを浮かべて一列前に進んだ。 「ローズヒップ…あなたも…熱があるの?」 「はい…アッサム様に…お熱ですの…」恥ずかしかったのか自分で噴出してしまう「私たちの番ですわ」誤魔化すように神前に出た。 二礼二拍手一礼をし、アッサムは神に一つ願いをした。「願わくば学校が卒業しても、彼女との縁が切れないように」と。

9 17/01/09(月)23:42:18 No.402015803

参拝を終え、アッサムはローズヒップに勝守と学業御守を授与させる。 「戦車道も、学業も私がいなくなってからも頑張るのよ。」二つのお守りを彼女に渡そうと差し出すと、ローズヒップの手にも同じ御守が収まっていた。 「私からもアッサム様にですわ。アッサム様こそ大学では戦車道も、お勉強の方も大変なはずだけど、私の我が儘ですけど、後輩たちに私に戦車道を教えてくれた人はこんなにすごいんだと、自慢させてくださいまし。」 胸に何か表現できない喜びのようなものがあふれ、行き場のないその感情が思わず目から一滴の涙となって零れ落ちた。 「ありがとうローズヒップ。貴方の期待答えて見せるから。」このままだと目からとめどなく涙が流れてしまうと思ったアッサムは「そうだ、おみくじしましょ?」こうして無理矢理誤魔化した。 ローズヒップは中吉で学業はいま一つだったそうだが、勝負運についてはかなりいいことが書いてあったらしく、嬉しそうに財布にしまう。 アッサムも中吉だった。ただ、今の縁がずっと続くと書いてあった一文によりこれも財布の中へとしまわれた。

10 17/01/09(月)23:42:41 No.402015899

帰りのバス、学院艦がだんだん近づいてくる。隣の席でローズヒップを寝かせながらふと来年の事を思う。 来年も彼女と一緒に初詣に行けるのだろうか。そう思うとふと不安になる。 「いえ、来年のことを言うと鬼に笑われてしまうわ。それに卒業までもっと二人で思いで作ることの方が先決よ。」そう自分に言い聞かせる。 「そう…ですわ…」相槌の様にローズヒップが寝言をいう。 アッサムは苦笑いとともに彼女を起こす。 「おはようございますの…アッサム様…」 「おはようローズヒップ。」 バスのフロントガラスには学院艦の姿が一面に広がっていた。

11 17/01/09(月)23:44:28 No.402016468

かわいい…

12 17/01/09(月)23:49:20 No.402017791

いい…

13 17/01/09(月)23:49:34 No.402017871

なんだかんだ準備万端だったアッサムかわいい

14 17/01/09(月)23:51:38 No.402018413

あけおめ!

15 17/01/09(月)23:53:08 No.402018778

>あけおめ! ことよろ! スレだと読みずらいかもしれないのでテキストをあげときます お納めください ss283503.txt

16 17/01/09(月)23:54:15 No.402019046

手はちょっとかかるけど可愛い後輩に慕われるアッサムは幸せ者だな!

17 17/01/09(月)23:56:12 No.402019468

行く気自体はあった むしろ満々だった ただもう少し自分の予定通りに進めたかった 具体的にはもう二時間ベッドの中に居たかった

18 17/01/10(火)00:02:16 No.402020944

やだこの子ローズヒップへの一年の最初の言葉に呪いの言葉吐いてる… 面と向かってではないけど

19 17/01/10(火)00:02:43 No.402021040

>具体的にはもう二時間ベッドの中に居たかった 二時間後に目覚ましを止めてやっぱ明日でいいやと思う 翌日も行く気はあった 以下ループ

20 17/01/10(火)00:04:25 No.402021532

>やだこの子ローズヒップへの一年の最初の言葉に呪いの言葉吐いてる… 呪うほど愛おしい…すいません間違えました

21 17/01/10(火)00:04:33 No.402021577

>願わくば学校が卒業しても 学校「を」卒業しても…かな?

22 17/01/10(火)00:04:35 No.402021595

後輩にベタ惚れな先輩いいよね

23 17/01/10(火)00:05:22 No.402021828

叱ってくれる存在って大事よね

24 17/01/10(火)00:06:29 No.402022137

>呪うほど愛おしい…すいません間違えました 間違えてないよ 間違えたと思った自分が間違えた >学校「を」卒業しても…かな? こちは間違えました ありがとう

25 17/01/10(火)00:11:50 No.402023639

いいヒムだった 事前に言っておかないと弁当も斜めにしてガーッと平らげたんだろうなぁ

26 17/01/10(火)00:12:14 No.402023766

ロッサムはやはりいい…

27 17/01/10(火)00:14:43 No.402024410

おでこいいよね…

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