虹裏img歴史資料館

1 24/01/02(火)01:54:50 No.1141593356

「あー…全く情けないったらありゃしない…」 木楼学園に教育実習生、九金狐白が現れた日の夜、体内を思い付く限りのありとあらゆるアルコールで満たした弓美はその日の内に胃の中身を路地裏へとぶち撒けた 胃酸とアルコールの混じったツンとした匂いで鼻が焼かれる。だが、その痛みさえも自分の内から来る蠢くような痛みに比べれば大した事はない。 祖先から受け継いでしまった蛇神夜刀神の呪い。それが聖杯戦争の影響で活発化し、弓美の身体を蛇へと変えようとしているのだ。 そんな中で教え子や同僚を人質に取られて手も足も出ずに、裏切り者になれと利用されている。 挙げ句、アルコールに逃げて現実から逃げようとしてる。 ……気に入らない。 夜刀神も先代アサシンも公輪芙蓉も、自分自身も。 ヤケクソになって夜刀神を降ろしてアサシンだけでも仕留めでやろうかと思ったが、グッと耐えた。生きていれば、生きてさえいれば挽回の機会はある筈だ 両足に怒りを込め、ゆっくりと立ち上がると弓美はふらつきながら帰路へとついた

2 24/01/02(火)02:01:39 No.1141594577

「なんですか、この写真」 いつのものかも分からない旅券と共に挟まっていたそれを見せる。 4人組が映っていた。どこかのアパートの一室で食卓を囲んでいる。アジア系の顔立ちにしてはかなり明るい髪の色をした女の子、中性的で端正な顔立ちの子、ものすごく背が高くピアスをいくつもつけている女の人、そして…。 「ああ…そんなところにありまシたか、それ」 シカゴのウェストループにある事務所の窓から外を眺めていたテアさんが振り向いてにやりと笑った。 写真の中のテアさんと今の彼女。全くと言っていいほど変わっていない。 「いつの写真なんです？」 「4,5年くらい前かな～。日本のある地方都市でね。そうか、もうあの子も成人した頃か」 「へ～。ご友人ですか？」 「さて、友人と呼ぶべき関係だったのやら。縁があれば再び関わるでシょうし、その時確かめることにシます」 言葉とは裏腹に、彼女の口振りには過去を懐かしむような気色はなかった。まるでいつか訪れる事実を口にしているようだ。 現代美術のアトリエのように奇妙な形の品々が無造作に転がる事務所の呼び鈴が鳴る。 テアさんに促され、インターホンもない古い玄関の覗き穴に目をやったのだった。

3 24/01/02(火)02:14:05 No.1141596824

急にSSがわっと来た

4 24/01/02(火)02:45:01 No.1141601296

セイバーに勝って優勝する気本当にあるの～？って部分は触れてないから完全に身内扱いだな先生

5 24/01/02(火)02:48:04 No.1141601704

セイバーは先生のことどう思ってるんだろう

6 24/01/02(火)02:54:45 No.1141602483

セイバー陣営に頼ってなかったら勝ち抜くなんて夢のまた夢でまず死んでる相手だらけだったのわかってきて その上で優勝するならいずれは倒さないといけない同盟相手であり大切な生徒で一緒に暮らす弟子

7 24/01/02(火)02:58:02 No.1141602873

まぁいろんな相手に勝ち目ほぼなくなったのもセイバー陣営が朝から襲ってきて台無しになったせいだが

8 24/01/02(火)03:07:50 No.1141604071

第一でも昼にアサシンに負けたみたいだし学校拠点は夜以外で襲ってこられたら対処が難しいのが敗因か

9 24/01/02(火)03:08:33 No.1141604152

>セイバーは先生のことどう思ってるんだろう 現状同じ舟に乗っているというその一点のみで剣を向けていないだけの敵です 蓮ほど実直な人物ならともかく、彼女は二心を持つタイプの人間だ そのまま相対していれば強敵になったかもしれない彼女を偶然とはいえ準備段階で叩いて戦力を削ることができたのは僥倖だったといえます 結果として同盟関係となってしまいましたが 逆に言うと敵である一方で人として嫌う理由に欠けるのも事実です 接し方次第ではそれなりに気を使うこともあるでしょう