虹裏img歴史資料館

1 23/12/03(日)19:16:20 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131022205

しかし考えても答えは出ない。 雰囲気に流されそうになったことも一度や二度ではない。 ならばどうするか。簡単な話だ、他所から答えを探せば良い。大昔の船乗りが星を目印にしたように、トレセン学園には多くの見本があるのだから── 「トレーナーサーン！！！！！」 まず俺が目を付けたのはタイキシャトルのペア。 タイキといえば圧倒的な強さだが、そのスタイルの良さも筆舌に尽くし難い。さらにはあの距離の近さ。今もトレーナーが大型犬のように飛び掛かられている。 だというのに二人は距離感を見誤ること無く、良好かな関係を続けている。 きっと、それがコツなのだ。変に意識をすること無く、ハグを日常的に交わしているから、二人にはそれが当たり前なのだ。 なるほど、と俺は頷いた。

2 23/12/03(日)19:16:37 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131022330

「タイキ、今はダメだって！　タイキ！タイキ──！」 タイキシャトルのトレーナーはタイキに担がれてトレーナー室に運び込まれ、ドアが閉まるとどったんばったんぎしぎしと忙しなく何かが軋む音が聞こえてきた。 きっと、トレーナー室でも厳しいトレーニングを行っているのだ。俺は頷いてその場を後にした。 まだサンプルが足りない。次に参考にするべきは──

3 23/12/03(日)19:17:07 ID:.M4aDr9M .M4aDr9M No.1131022538

スレッドを立てた人によって削除されました また担当に発情されちゃって困っちゃうなぁシリーズ？

4 23/12/03(日)19:17:12 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131022580

「あぅ……動けないデース……！」 ──同じく海外からのウマ娘、エルコンドルパサーのペア。彼女もまたとんでもなくスタイルが良い。そしてプロレスを好みよくトレーナーに仕掛けている。であるにも関わらず、距離感を見誤ることなく過ごせている。 きっと何か、特別な方法があるに違いない……そう思っていたが、改めて観察して理解した。エルコンドルパサーのトレーナーは寝技の達人なのだ。あの怪鳥が押さえ込まれて立つことも叶わない。超人的な身体能力を持っているウマ娘も、体重差と関節を抑え込めば対処可能ということを理解した。 なるほど、と俺は頷いた。

5 23/12/03(日)19:17:25 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131022657

「ふぅ……それじゃあ、エル……エル……？」 エルコンドルパサーのトレーナーがグイグイと手を引かれてトレーナー室に入っていく。ドアが閉まる。どったんばったんぎしぎしと忙しなく何かが軋む音が聞こえてきた。 きっと、トレーナー室でも厳しいトレーニングを行っているのだ。俺は何度も頷いてその場を後にした。 まだサンプルが足りない。次に参考にするべきは──

6 23/12/03(日)19:17:49 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131022814

「ふぅ……小春日和、だな」 「えぇ……お茶が一層美味しく感じられますね」 中庭でレジャーシートを敷いてお茶を嗜んでいるグラスワンダーのペア。 彼女もまたアメリカからの留学生だが、タップ・タイキシャトル・エルコンドルパサーとは対照的に落ち着いている。今もトレーナーとお互いまったりとお茶を飲んでいる。 常日頃からお互いに対する感謝を告げながら、お茶を啜る二人。 ……そういえば俺も、普段からタップへの気持ちを口にする機会は少ない気がする。なるほど、ああやって常日頃からちゃんと気持ちを形にすることでブレない関係が築けるのか。俺は、頷いた。

7 23/12/03(日)19:18:05 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131022886

「それでは、トレーナーさん」 「……あ、ああ……」 お茶を飲み終えた二人はシートを片付けるといそいそと二人でトレーナー室に入って行った。程なくしてどったんばったんぎしぎしと忙しなく何かが軋む音が聞こえてきた。 きっと、トレーナー室でも厳しいトレーニングを行っているのだ。俺は何度も頷いてその場を後にした。

8 23/12/03(日)19:18:23 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131023010

「Hi,trainer！　ご機嫌じゃないか！……partnerを放っておいて、な？」 意気揚々とトレーナー室に足を踏み入れれば、タップが機嫌を損ねていた。 「どうやら我らが航海士殿は気が多いらしい。他のウマ娘達が気になって気になってしょうがないと見える」 耳を絞りコツコツと近寄ってくるタップ。多分今日一日のことを言っているのだろう。だが見ていたのはウマ娘ではなく、ウマ娘のペアなのだが──言い訳するよりも、早速今日学んだことを活かす機会が来たのだと思った。 「……ごめん、タップ。そういうわけじゃないんだ」 「──What？」 俺はタップに歩み寄ると、思いっきり抱き締めた。タイキのペアのように、まずはハグである。

9 23/12/03(日)19:18:42 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131023121

「いつもタップのことを思っているよ、俺は」 「お、おぅ……？」 そして耳元で囁く。いつもタップに抱いている気持ちを、ちゃんと伝えるのだ。グラスワンダーのペアのように。 「俺は、タップがいなければ生きていけない。それくらい君が大事なんだ」 タップがいなければ俺というトレーナーは存在し得なかった。夢を見ることも叶わなかっただろう。 「今度、一緒にレストランでも行かないか？　良い場所を見つけたんだ。週末なんてどうかな」 そして、これもさっきのグラスワンダーのペアから学んだこと。彼女達は一緒にお茶をしていたが、俺にはお茶を淹れる技能は無い。なので彼女を食事に誘う。 「君に抱いている気持ちを、ちゃんと伝えたいんだ」

10 23/12/03(日)19:19:17 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131023327

タップは沈黙している。流石にらしくないことをし過ぎたか？ しかし、彼女に伝えたい気持ちはまだまだたくさんあって── 「OK,わかった。わかったよ、my partner……」 「タップ……！」 わかってくれたか！　俺はホッとして、彼女の背中に回した腕を解き──しかし、タップはハグを止めようとしない。むしろ、力を強めているような。 「だが、一つ。一つ頷けないなぁ」 「た、タップ？」 タン、とタップは俺を抱きしめたまま、飛んだ。その先にあるのは、先日買ったばかりの高級なソファだ。

11 23/12/03(日)19:19:55 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131023532

「ぐぇっ！？」 「週末までなんて待てないね！　今、今だ！ご馳走様が目の前にあるのにお利口でいられるか！」 タップは俺をソファにまで押し倒した。 そのほっぺは赤く、息は荒い。ペロリと舌舐めずりをしている。下敷きになって彼女を眺める俺は、その美貌と立派な山に見惚れ──いや、待て。このままでは俺は適切な距離感を見誤ってしまう。 何故だ、俺は何を間違えた。俺の分析は完璧だった筈だ。 「……わかった、タップ。おいで」 しかし俺は慌てない。 何故なら、たった先学んだ技術。エルコンドルパサーのトレーナーから見て盗んだ寝技があるからだ。ウマ娘ですら抑え込むあの技を以てすれば、タップも落ち着かせられるに違いない。 俺は自信満々に微笑んでタップを迎え撃った。

12 23/12/03(日)19:20:20 ID:3X8L40ns 3X8L40ns No.1131023663

トレーナー室に、長い間、どったんばったんぎしぎしと、忙しない音が鳴り響くことになるのだった。

13 23/12/03(日)19:21:00 ID:.M4aDr9M .M4aDr9M No.1131023901

スレッドを立てた人によって削除されました >スレッドを立てた人によって削除されました >また担当に発情されちゃって困っちゃうなぁシリーズ？ 当てられちゃったから消したのか…

14 23/12/03(日)19:21:55 No.1131024213

どうにもグラスは違うトレーニングしてる気がする

15 23/12/03(日)19:22:27 No.1131024418

デカパイ感謝

16 23/12/03(日)19:22:51 No.1131024552

なにも見てねぇなこいつ

17 23/12/03(日)19:23:10 No.1131024652

ヤリたい！！！！

18 23/12/03(日)19:25:05 No.1131025403

もっとホンシツを見ようよ

19 23/12/03(日)19:26:06 No.1131025778

エルはやっぱりそういう…

20 23/12/03(日)19:26:39 No.1131025998

>もっとホンシツを見ようよ 本質を見るとやはり俺はタップのことが好きだな！って結論になるよこのトレーナー