ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
23/11/24(金)00:47:08 No.1127558033
泥の深夜
1 23/11/24(金)01:39:05 No.1127571499
何かやりたさはある
2 23/11/24(金)02:28:18 No.1127580365
3月某日夕方。 その日、公輪邸は異常な緊張感に包まれていた。 色々あった末に公輪邸に弓美、怜音が転がり込み奇妙な同居生活が始まって数日…夕食は毎度赤飯のみだった。 『これは相当なことなんだよ?』 家主である亞海のプレッシャーに怜音、セイバー、ライダーは黙ってて赤飯を食べるしかなく、弓美はちょっと関係精算してくると言い残して夜は帰ってこず、キャスターは2日目で逃げた。 いい加減限界を迎えた怜音、セイバー、ライダーの三人は家主に直訴するか強制的にでも赤飯を阻止し、弓美の残してくれたお金で出前を取ろうと画策していたのだ。 それを何時切り出すか、誰が亞海に上申するか、なんの出前を頼むか、今日も当然赤飯に決まっている、それぞれの思惑が入り乱れる中、均衡は突如として破られた。
3 23/11/24(金)02:33:22 No.1127581037
「ただいまー!」 呑気な声の弓美に今日も赤飯だよ!これは相当なことなんだよ!と告げようとしていた亞海の出先が挫かれ、怜音はこれ幸いと玄関に駆け出す。 出遅れたセイバーとライダーは亞海から目を反らしテレビ番組に集中した。 「セフ…友達が料理作ってくれたからお土産に貰ったわよ!ミシュラン一つ星シェフのイタ飯よ!イタ飯!」 弓美が持つ品のある紙袋の中身はまだ温かいのかほんのりいい香りがする。それは赤飯以外の食欲を誘う香り。 「……先生」 「え?なに?どうしたの空原さん?」 じっと弓美の目を見詰める怜音に困惑する 「先生…ありがとう…」 無言で泣きながら弓美に抱きつく怜音に、無言でガッツポーズをするセイバーとライダー。 弓美はひたすら困惑した