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23/10/24(火)12:27:41 雉も鳴... のスレッド詳細

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23/10/24(火)12:27:41 No.1116131127

雉も鳴かずば撃たれまい お千代の母親は、この前の大雨に流されて死んでしまいました。  お千代は自身も重い病気にかかってしまいましたが、父親の弥平は貧乏だったので医者を呼んでやることも出来ません。 「わたし、もう、かゆはいらねえ。わたし、あずきまんまが、食べたい」  あずきまんまとは赤飯の事で、お千代の母親が生きていたころに、たった一度だけ食べた事があるごちそうです。 「地主(じぬし)さまの倉(くら)になら、米もあずきもあるはずだ」  こうして弥平は可愛いお千代のために、生まれてはじめて泥棒をしたのです。  こうして食べさせたあずきまんまのおかげか、お千代の病気はだんだんとよくなり、やがて起きられるようになりました。 さて、地主の家では米とあずきが盗まれた事に、すぐに気がつきましたが、お金持ちの地主にとっては犬のエサほどの量で、たいした物ではありませんでしたが、一応、役人へ届けました。  やがて元気になったお千代は家の外に出ていくと楽しそうに歌いながら、マリつきをはじめました。 ♪トントントン ♪おらんちじゃ、おいしいまんま食べたでな ♪あずきの入った、あずきまんまを ♪トントントン

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