23/10/12(木)22:52:11 「「「... のスレッド詳細
削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。
画像ファイル名:1697118731801.png 23/10/12(木)22:52:11 No.1111916475
「「「カンパーイ!」」」 冷たいビールを一気に流し込む。美味い。おつまみもどれも合う。最高。 「いやー、本当凄ぇよ〇〇君。あのテイエムオペラオーやアドマイヤベガを抑えてURA優勝だもんなぁ」 「いやいや、凄いのはトップロードさ。彼女が頑張ったから、こうして優勝出来たわけで…」 「謙遜しないの。あの子が頑張ったのはその通りだけど、それを最後まで支えたのは貴方でしょ?もっと胸を張りなさい。でないと、負けたウチの子達も納得いかないわ」 「そういうものかい?じゃあ、少しお言葉に甘えて。俺とトップロードは凄いだろう?」 「もー、すぐ調子に乗るんだから!でも、改めておめでとう」 「あぁ、おめでとう」 うん、同期におだてられてちょっとばかし調子に乗ってみたが、やはりこう真っ直ぐ褒められると照れる。少し居心地が悪くなってふいと二人から目を逸らす。隣に座っていたトップロードと目が合った。 「あはは、こう褒められちゃうと…何かとてもとても照れちゃいますね…!」 照れくさそうにえへへ、と笑う彼女は愛らしく、こちらもついつい笑みがこぼれる。そして俺は一言。 「何でいるの?」
1 23/10/12(木)22:52:40 No.1111916662
今日は俺達のURA優勝を祝して、とりわけ仲の良い同期(便宜上A太とB子とする)と3人で飲む約束をしたのだ。そう、3人で。 「え…?いや、私達が優勝したことのお祝いって聞きましたし…」 いや、その通りなのだけれど。最近私生活への侵略ぶりがひどいとは思っていたがまさか半分仕事の場にまで顔を出してくるとは思わなかった。それもこれも以前温泉旅行でかわした約束のせいなのだが。 「なぁ、トップロード。確かに以前、君を差し置いて一人お楽しみはしないと、俺はそう約束した。でも流石に半分は仕事の場にまで着いてこられるのはちょっと困るというか…」 「いいんじゃねえの?俺達は構わないよ。なぁ?」 「えぇ、せっかく来たんだしトップロードさんも一緒にどう?」 何を言い出すんだA太B子。そしてこういう申し出を逃すトップロードではない。 「……♪」 ほら、お二人もこう言ってますしとでも言いたげなドヤ顔を俺に向けて来た。可愛いけどちょっと腹立つ。はぁ、仕方ないか。 許可の代わりにその広々としたおでこに軽くデコピンをお見舞いして、トップロードを交えた飲み会は始まった。
2 23/10/12(木)22:53:29 No.1111916979
「烏龍茶一つ」 「あれ、お酒飲まねぇの?」 「教え子の前で醜態を晒すワケにはいかないだろ…」 「えぇ!?そんな、悪いですよトレーナーさん!私を気にせず飲んでください!」 「そういう訳にもいかないの。ほら、トップロードは気にせず食べたいもの頼みな」 「でも…」 「いいのよ、トップロードさん。この人少しかっこつけしいな所あるから。かっこつけさせてあげなさい」 「ま、俺達は遠慮なく飲むけどな」 飲むんかい。お前さん方も彼女と関係ないとは言え教え導く側の人間だろ。というか誰がかっこつけだ。 「そ、そんなことないですよ!トレーナーさんは元からすごく、すごいかっこいいです!」 そう、俺は元からすごくかっこいい……まずいなこれ。 嫌な予感を覚えて正面に座る2人にチラと目をやる。案の定、悪い笑みを湛えてニヤニヤと笑っていた。くそっ、酔っ払い共に格好の餌を与えてしまった。 「ほーほー、〇〇君?担当ウマ娘にとっても愛されてるようですなぁ?」 「臆面もなくかっこいいって言える関係、素敵ねぇ?2人はどんな関係なのかしら?」 「…別に。普通のトレーナーとその担当ウマ娘だけど」
3 23/10/12(木)22:54:19 No.1111917299
「私とトレーナーさんはすごいすごく仲良しです!この前のお休みも一緒に温泉に行きました!」 こら、余計なこと言うな。 「ほほぉ、仲が良いご様子で。デートかぁ?デートなのかぁ?」 「休日に担当ウマ娘と出かけるトレーナーなんてそう珍しくないだろ…」 「ええ、そうね。でもそういう連中って大抵は踏み入った関係に発展してるわよね?」 「偏見だよ。全員が全員そうなるわけじゃない。例えば彼女と親しい………」 「んー?どしたー?急に黙りこくって」 「多分トップロードさんと親しいウマ娘達を例に挙げようとしたけど揃いも揃って踏み入った関係だったんでしょ。ほら、アドマイヤベガさんとか」 頭に浮かぶウマ娘とトレーナーのコンビが大体良い仲になってることに戦慄したのを見抜かれてしまった。何とか反論を続けないとこいつらの玩具にされてしまう。 「とにかく、周りはどうであろうと俺とトップロードは違う。そういう関係じゃないさ」 「え…私とトレーナーさんって仲良しじゃなかったんですか…?」 「んんんん!!!」
4 23/10/12(木)22:55:01 No.1111917576
しまった、反論に夢中で彼女がいることを忘れていた。今にも泣き出しそうなトップロード。早いところフォローを入れないと大変なことになる。というか後でアドマイヤベガにしばかれる。 「そんなことない!俺とお前さんは仲良しだよ!」 「一心同体ですか?」 「そうそう、一心同体!メジロマックイーンとそのトレーナーに負けないくらい一心同体!」 「本当に、そう思ってますか?今日だって私のことを邪険にしましたし…」 「うぐっ」 「いつも私に内緒でお出かけしようとしますし…」 「うぐぐっ」 「キスもしてくれないしハグもしてくれないし愛してるとも言ってくれないし…」 「どさくさに紛れて願望言ってない!?」 「やっぱり私のこと嫌いなんですかぁ…?」 つい大声でツッコミを入れてしまったがいけない。今のでトップロードの涙腺も限界だ。アドマイヤベガの鉄拳がすぐそこまで迫ってる。どうにかしなくては… 「ほらー、どうすんだー甲斐性なしー。愛しのハニーが泣きそうだぞー」 「安心してトップロードさん!私達は貴方の味方よ!この甲斐性なしにガツンと言ってやるから!」
5 23/10/12(木)22:55:31 No.1111917764
うるさいぞ酔っ払い共。そもそもお前らが余計なこと言うからこんなことになったんだぞ。 とにかく何とかトップロードをなだめなければ。そもそも俺だって彼女の泣く顔なんて見たくない。この子には常に愛らしい笑顔でいてもらいたいのだ。そのために今の俺に出来ることは……ままよ! 「トップロード!」 隣に座る彼女の肩を寄せ、強く抱き締める。突然のことにトップロードも涙を引っ込め、目を白黒させた。 「ト、トレーナーさん!?」 「これが俺の気持ちだ。お前さんのこと、嫌うはずがないじゃないか」 「で、でも…私にちゃんと愛してるって言ってくれませんし…」 「おバカさんめ。そんな陳腐な言葉にしなくたって、俺とお前さんの仲は揺るがない。そのことをお前さんも分かってくれてると思ったが…」 「…!わ、分かってますよ!言葉にしなくたって、私とトレーナーはすごく、すごくすごくすごーく仲良しです!」 「そうかい、分かってくれればいいんだ。やはりトップロードには笑顔が似合うな」 「えへへへ」
6 23/10/12(木)22:55:56 No.1111917922
愛らしくはにかむ彼女に、つい抱き締める力が強くなってしまう。そう、言葉にしなくたって俺のこの気持ちは本物だ。今日も今日とてトップロードは健気で可愛くて一生懸命で、そんな彼女を俺は心から愛し 「トレーナーさんトレーナーさん」 「ん、どうしたトップロード?」 いけないいけない。つい浸ってしまった。腕の中のトップロードは顔を真っ赤にしていて… 「あのー、お二人が見ているのでちょっと恥ずかしくなってきまして…」 トップロードの視線の先を追うと、A太とB子がスマホを取り出し、俺達の一連のやり取りを撮影していた。 「「ごちそうさま」」 「うるさいよ」 結局玩具にされたよ、畜生。
7 <a href="mailto:s">23/10/12(木)22:56:10</a> [s] No.1111917993
仲良しな二人を書きたかった
8 23/10/12(木)22:57:37 No.1111918556
推せる~
9 23/10/12(木)23:02:21 No.1111920205
いいよね……
10 23/10/12(木)23:03:27 No.1111920609
友人達が理解ありすぎる…
11 23/10/12(木)23:16:25 No.1111925488
外堀が埋まっていってるな
12 23/10/12(木)23:32:53 No.1111931259
アヤベさんはもう手遅れ
13 23/10/12(木)23:36:28 No.1111932508
いいものを見させてもらった
14 23/10/12(木)23:39:13 No.1111933530
>いいものを見させてもらった 写真に収めてんじゃねえよ!
15 23/10/12(木)23:43:54 No.1111935230
いい友人をお持ちだ そしてトプロはしてやったりだ
16 23/10/13(金)00:03:25 No.1111942052
トプロはこういうのが似合う