ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
23/08/23(水)23:49:04 No.1093850364
今日も今日とてミオスレの話していいですか? 仕事が一段落したミオミオは、デスクでお昼を食べていたんだ するとそこに、お弁当を抱えたメイジーとイリーシャがやってくる 「…ミオリネちゃん、今、お昼…?」 「私達も今からなんだ~☆よかったら、お喋りしながら一緒に食べようよ☆」 「はぁ?」 突然の申し出に眉をひそめるミオミオだったが ふたりはそんなのお構いなしにミオミオの隣に座ると、お弁当の包みを広げ始めてしまう (何なのよ…昼食くらいゆっくり摂りたいのに…) ミオミオは心の中で毒づくが、しかしそれを口に出し、ふたりを追い払うのもあんまりだ …部下とコミュニケーションをとるのも社長の仕事 ふたりが自分と話したいというなら、時にはそれに付き合う事も必要だろう ミオミオはお弁当箱の中からプチトマトを摘まみ上げ、それを口に運ぶと モグモグと咀嚼しながら、隣のメイジーへと視線を向ける
1 23/08/23(水)23:49:42 No.1093850647
「…話って、何の話よ。例の案件ならさっき丁度纏まった所だし…他に何か議題があった?」 「違うよ違うよ~☆お仕事の話じゃなくって…☆私達、ミオリネちゃんとコイバナがしたいんだよ~☆」 「……はぁ~??」 …メイジーのその言葉に、ミオミオはますます眉をしかめさせる 「…恋話って…あんたいくつよ。いい歳した大人のやる事じゃないでしょ」 ミオミオは呆れて、はぁ~と大きな溜め息をつく …仕事の話かと思えば、彼女が切り出してきたのは、あろうことか恋の話 ここがハイスクールの教室だったならまだしも、会社のオフィスでするような話でもないだろう 「…そういうくだらない話なら、他所を当たってちょうだい」 ミオミオはメイジーに背を向けると、つっけんどんに突き放した けれどメイジーは、めげずにそれでも食い下がってくる
2 23/08/23(水)23:50:26 No.1093850904
「え~☆私たちはミオリネちゃんとコイバナがしたいんだよ~☆ だって聞いてよミオリネちゃん、ミオリネちゃんとお友達になるまで、私たちの周りには男女で付き合ってる子しか居なかったんだよ☆ そういう子達とコイバナしてもさ、やっぱりな~んか噛み合わないって言うか…☆ だから私達決めてたの☆もしいつか女の子カップルとお友達になれたら、その時はその子と、め~いっぱいコイバナしよう~って☆」 メイジーの言葉に、隣のイリーシャもこくこくと頷いて見せる 「だからさ~ミオリネちゃん☆ちょっとだけ☆ちょっとだけでいいから☆ 私達の願いを叶えると思って、ね?☆話に付き合ってよ~☆」 「…お願い…」 「………う」 …先程は、恋話なんて、と一笑に付したミオミオだったが しかしこうなってくると、話が変わってくる …何故ならメイジーとイリーシャが抱えていた悩みは、そっくりそのまま、今のミオミオが抱えている悩みだったからだ
3 23/08/23(水)23:51:05 No.1093851132
カップルの悩みと言うものは、同じカップルでなければなかなか理解してもらえないものだ しかしミオミオの周りには同性カップルは居ない。そもそも、男女のカップルだって、ラウダとペトラくらいのもの 夫婦で何かの壁にぶつかった時、その苦労を真の意味で理解してくれる相手が、これまでミオミオには居なかったのだ …もしかしたら。このふたりこそが、自分にとっての、真の理解者に…友になれるのかもしれない ミオミオはふと、そんなことを考えてしまう 「…はぁ。仕方ないわね…ま、ちょっとだけなら付き合ってやるわよ」 ふたりに絆されてしまったミオミオは、結局恋話に付き合うことを了承してしまう 「ほんと?☆わーい、やったー☆」 それを聞いたメイジーは、両手を上げ、まるで子供のように大喜び! ようやく念願が叶うとあって、彼女のはしゃぎようはかなりの物だ ミオミオはそんなメイジーの姿を、微笑ましい気持ちで眺めている