23/07/09(日)21:01:35 瓦礫や... のスレッド詳細
削除依頼やバグ報告は メールフォーム にお願いします。個人情報、名誉毀損、侵害等については積極的に削除しますので、 メールフォーム より該当URLをご連絡いただけると助かります。
23/07/09(日)21:01:35 No.1076762080
瓦礫や廃墟でいっぱいのかつての大都市。そこら中で爆発音や発砲音が響き、そしてそれらは一瞬たりとも休まるときがなかった。人間・ウマ娘とウマ娘イーターの戦いによるものである。その一角にあるアパートの屋上で、話し合う影が6人分。議題は、近くに見える20メートルほどの体高のトカゲ型ウマ娘イーター。リーダー格のウマ娘キングヘイローが、他のウマ娘に指示を出していた。 「そっちの二人は機関銃で、そっちの3人は対イーター銃で攻撃して」 「…」 誰も返事をしなかった。 「体調が悪いの?わかったなら、返事をして頂戴」 「もういやです」 一瞬、緊張と沈黙が走る。 「な、何言ってるの、ここまでやってきたじゃない!つらいけれど、きっとあと少しよ。」 「なんで私たちが、こんなことしなきゃいけないんですか!数ヶ月前まで銃なんか触ったこともなくて、急に兵隊が来たと思えば、今度は武器を持たされて、あなたみたいなのを隊長と呼ばされて。数週間シャワーも浴びてないんです!いいじゃないですか、逃げましょうよ!」 部下を宥めようとしていたキングの目つきは、急に鋭くなる。
1 23/07/09(日)21:02:21 No.1076762414
「あなた、自分が何を言っているのかわかってるの?ここで逃げたら、トレセンが崩壊するのよ?そうしたら勝てなくなるわ」 他のウマ娘も声をあげる。 「別にいいですよ、そんなもの!…あなたが凄い人なのは認めますけど、それを押し付けないでください!」 「そんな…お願い、力を貸して」 「もう限界です!」 丁寧に説得するのは無理だと、キングは悟った。しかしここで諦めるキングではない。 「そう…でも、最後に一度だけと思って、協力して。危ないと思ったら、逃げてもいいから」 「え…」 「この通りよ」 キングは床に膝と額をつけた。土下座である。 「た、隊長…」 キングは動かない。 「隊長…わかりました、わかりましたよ!最後ですからね!」 「私もやります」
2 23/07/09(日)21:03:18 No.1076762895
心を動かされた市民たちは、次々に支持を口にする。キングは顔をあげ、涙と笑顔で言った。 「ありがとう」 少女たちはまた会議を始めた。 「それじゃあ、あなたたちはさっき言った通りに、お願いね。そっちでウマ娘イーターの気を引いて、私が仕留めるから」 「仕留めるって、どうやって?」 「パンツァーファウストを使うわ。最後の一発だけど、仕方ないわね」 「無茶ですよ!それじゃあいつらの皮膚を破れません!」 「いいえ、破れるわ。戦いが続いて、弱点なんかもわかってきてるの。あのタイプの場合は喉よ。」 「そんな正確に当たりませんよ!」 「だから近づくの。そうすれば当たるから」 5人は絶句した。なおも無茶だと言いたくなったが、キングの覚悟を感じた者には不可能だった。 「この通りに。…私たちは追い込まれているようで、前進しているの。それを見せてあげるわ。」
3 23/07/09(日)21:03:35 No.1076763002
そうして作戦は始まった。二人がアパートの屋上からDP機関銃でウマ娘イーターに弾丸の波を打ちつけ、三人が別のビルの四階から対イーター銃で恨みを込めた破壊を贈る。そのいずれも大した成果にはならない。ウマ娘イーターの体は、そう簡単には弾丸を入り込ませないのだ。しかし、注意を誘導するという役割は完璧に果たしていた。ウマ娘イーターが、より近い方であるビルに向けて歩きだしたとき、建物の陰からキングヘイローが飛び出し、武器を構える。ウマ娘イーターはそれを見つけたが、対応する前にキングはパンツァーファウストを発射した。弾頭はイーターの喉の皮膚を貫き、急所を激しく損傷させる。怪物はそのまま倒れ、キングは巻き込まれて潰されそうになったが、うまく離れて無事だった。この英雄はその場にへたり込みたくなったが、そうはせずに笑顔を作って、部下たちに見せつけた。 「これがキングよーッ!」
4 23/07/09(日)21:03:52 No.1076763134
銃を構えていた者たちも、緊張が緩んだらしく、それぞれ仲間と顔を見合せ、微笑んでいた。そこへ一両の戦車が現れる。ハッチから上半身を出して兵士がキングヘイローに声をかけた。 「これはあなたがやったのですか」 「私達でやったわ!そこのビルと、そこのアパートの人たちとね!」 「おお、素晴らしい。長い間の戦い、本当に辛かったでしょう。これからいくらか楽になります。援軍がたくさん来ていますからね。」 ビルにいたウマ娘は、道路の先で走っている何台かの戦車を見た。キングヘイローとその部下は、大きな犠牲を払いながらも、ここに一時の安堵を得た。
5 23/07/09(日)21:04:05 No.1076763224
そのころ、司令部たるトレセン学園委員長室では、人類側のリーダーであるカレンチャンが、ナリタブライアンから報告を受けていた。 「…、戦車400両、歩兵50万人が現在カレンチャングラード防衛のために投入されました。」 「勝てそう?」 「勝てます。」 「調子は良さそうだね、戦力は予定通りで十分っと…反撃の準備は?」 「まだ整ってはいませんが、これ以上の進撃を止める程度の戦力はすでにあります。」 「ふーん、じゃああと少し耐えることになるね」 「そうですね。」 ブライアンが去った後、カレンチャンは一人で呟いた。 「きっと故郷にお墓を建てるから…見ててね、お兄ちゃん」
6 <a href="mailto:スレ「」">23/07/09(日)21:04:32</a> [スレ「」] No.1076763454
ウマ娘イーター最近見なくて寂しい
7 23/07/09(日)21:12:01 No.1076767079
いいよねスターリングラード よくねえよ
8 23/07/09(日)21:20:22 No.1076771096
なにこれ!?
9 23/07/09(日)21:22:26 No.1076772020
>なにこれ!? >いいよねスターリングラード >よくねえよ
10 23/07/09(日)21:33:55 No.1076777540
>なにこれ!? 対ウマ娘イーター戦線
11 23/07/09(日)21:36:17 No.1076778677
お前が意志を継いでくれないか
12 <a href="mailto:スレ「」">23/07/09(日)21:54:36</a> [スレ「」] No.1076787350
>お前が意志を継いでくれないか ネタ思い付いたら書きます
13 23/07/09(日)22:03:39 No.1076791439
カレンチャンが観てるクソ映画じゃなかったのか…