23/06/28(水)01:18:53 泥の深夜 のスレッド詳細
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画像ファイル名:1687882733577.jpg 23/06/28(水)01:18:53 No.1072410693
泥の深夜
1 23/06/28(水)02:52:08 No.1072426178
「赴任して十年近いけど……」 木桜高校の図書室、その片隅の大机に影宮市の地図を広げていた白瀧弓美は手にしていたペンを耳に挟み、椅子へと座る。 「ここ、一目で分かる位(魔術的に)作られた都市よねぇ」 (ま、聖杯戦争の舞台として作られたんだろうから当然だけど) 椅子に体重を掛けると心の中で言葉を転がす。 (それにしても…) 地図の隅に置いた影宮市の大事件を纏めた新聞のスクラップ記事を手に取り、目を細めた。霊脈から魔力を吸っているにしては開催ペースが妙に早い。 (私も魔術ならなんでも知ってる訳じゃないないけどさ…) それにしても胡散臭過ぎる、と口にしようとして止める。 自身の寿命を伸ばしたいが為にその胡散臭い儀式に参加しようしているのにそれを言うのは笑えない冗談だ。 「あれ？ゆみちじゃんなにやってるのー？」 生徒の声を聞いた瞬間、思考が魔術使いのそれから教師の物へと瞬時に切り替わる。眉間に寄せていた皺を…やっぱり皺のままで良い。 「先～生～！何時も言ってるでしょうーがー！」 声だけは少し怒りながらも満面の笑みを浮かべて弓美は立ち上がる。 そう、今一時だけは、もう少しだけはこの平穏を楽しもう。
2 23/06/28(水)02:58:49 No.1072426986
真面目な蒟蒻先生だ…