虹裏img歴史資料館

画像ファイル名:1687539526173.png 23/06/24(土)01:58:46 No.1070867848

──私の太腿の上ですぅすぅと寝息を立てているフィリスの髪を指で滑らすように撫でる。 さっきまで夢中で喋り込んでいたのにほんのわずかに間が開いた瞬間に疲れが一気に出たのか、微睡みに滑り込まれ、瞳をとろんとさせ、ぼーっとし始めたのでやんわりと膝枕を誘ったら私のもとでころんと寝てしまった。 まるで人懐っこい小動物のようで愛らしい彼女は同じ錬金術士であり、旅仲間であり、私の恋人だ。 フィリスの蜜のような吐息を聞きながら温かな体温が自分の身体に移っていくのを感じる。 穏やかな空気と幸福感にフィリスと同じ夢の世界へ連れ出されそうになっているとふと、フィリスが目を覚ます。 「ん...あれ？寝ちゃってた...？」 「膝枕...ふふっ、イルちゃんありがと」 ふわふわした声でフィリスがお礼を言う。 「いいわよ」 「私もフィリスのかわいい寝顔見れたし」