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23/06/19(月)00:07:47 先日ポ... のスレッド詳細

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23/06/19(月)00:07:47 No.1069077679

先日ポケスペ純愛健全ゾロ目スレでのレブルのネタを話として書かせていただきました このスレ自体はダイススレではありません 思いっきり三次創作ですのでご了承下さい あらすじ >どっちから同棲したいと言い出したか >男 レブル  >誘いの言葉 >話の流れで レブル >相手の反応 >じゃあもう明日からやる? レブル

1 23/06/19(月)00:08:03 No.1069077786

幼い頃、家族と引き離された。 攫われてから数年後脱走したが、家族と再会するまではさらにかかった。 暖かな家庭。 それを取り戻すための道のりは長かった。 愛する人のいない、1人しかいない部屋で何度目覚めたことか。 だから分かった。 大事な人と過ごせる時間が。 共に暮らせる家がどれほど幸せで得難いものか。 だから、あの人と。 愛しのあの人と一緒に暮らせるのなら。 その機会があれば断るはずがなかった。

2 23/06/19(月)00:08:17 No.1069077895

「…ルー。ブルー」 「ん…」 名前を呼ばれた。 身体を揺さぶられる。 重い瞼を開くと、眩しい灯りに目を焼かれる。 目を細め、光源に慣れるまで耐える。 少しずつ目を開ける。 完全に開くと、見慣れた部屋。 自宅。 といってもブルーの両親の家ではない。 今のブルーの住処。 それは、最愛の恋人の家であった。

3 23/06/19(月)00:08:31 No.1069077979

次に見たのは、その人。 「レッド、おはよう…」 「ああ、おはようブルー」 レッドに名を呼ばれる。 朝起きて、真っ先にそうしてくれる人が好きな男。 そんな夢のような現実にブルーの頬が緩む。 「今何時?」 「んー、8時半くらいかな」 いつも起きるより遅い。 レッドより先に起きる時が多いのに、今日は逆転していた。

4 23/06/19(月)00:09:02 No.1069078215

「寝すぎちゃったわね…。朝ご飯どうしよう」 「もう作ってるから大丈夫だよ。早く食べようぜ」 「ホント!?」 まさかの報告に驚く。 レッドが朝ご飯を作ってくれていたとは。 「こんな朝が来るなんて、今日はいい日になりそう。 レッドがアタシを起こしてくれたらもっといい日になるんだけどなー」 「たはは、わかったよ」 レッドに抱き起こされる。 がっちりとした身体に受け止められる感触。 自分をわがままごと抱擁してくれるようで、安心する。

5 23/06/19(月)00:09:54 No.1069078690

「ほら」 「ありがと」 ベッドから引っ張り出され、そのまま立たされる。 「着替え見てく?」 「やめとくよ。見たいのは山々だけど朝から見るのは刺激が強すぎるって」 そう言うとレッドは寝室を後にした。 見送った後、本当に着替える。 自分の半裸を彼に晒すことに躊躇いはない。 今まで散々そうしていた。 それどころか何も身につけていない姿だって何度も見せつけていた。 だけどそれでレッドが平気なわけではない。

6 23/06/19(月)00:10:08 No.1069078785

自分でも自信があるくらい、プロポーションに優れた身体だ。 そうでなくても好きな女の裸を見て平気な男はいないだろう。 朝から見せびらかすのは彼の言う通り早すぎるだろう。 そんなことを思いつつ服を脱いで下着姿になり、部屋着を着込むと彼の後を追った。

7 23/06/19(月)00:10:21 No.1069078862

「美味しい!」 ジャムを塗ったパン。 目玉焼きとハムにサラダ。 簡素な朝食だが、寝起きの胃袋にはちょうどいいくらいだ。 「ご馳走様。洗い物はアタシがやろうか?」 「いやそれもオレがやるよ」 「なら昼ご飯はアタシがするわ。それならいいでしょ?」 「わかった。任せるよ」 そんなやりとりを終えて、リビングを後にする。 レッドが片付けを終えるまで、時間がある。 それまでに昼食のメニューを考えよう。

8 23/06/19(月)00:11:42 No.1069079409

結局、カルボナーラとオムライスにした。 「やっぱりブルーは料理美味いな!」 「ありがと」 礼を言いつつ、食事を進める。 「夜もアタシが作ろうか?」 「いやそっちもオレがやるよ。それより昼からどうする?」 「んー、そうねー…」 伸びをして考える。 「映画でも見ない? 評判のが最近配信されたらしいし」 「そうだな、それじゃ見てみるか」 意見が一致したので、今後の予定が決まった。

9 23/06/19(月)00:12:21 No.1069079672

昼ご飯を食べ終え、片付けも済ませる。 そうして、映画をみる。 その内容は、好きあってる男女が告白しようとしてすれ違うもの。 2人のしてほしいこと、されたいことが噛み合わない。 それとは別に、世界の危機まで始まってしまう。 だけど仲間たちの支えもあって世界は救われて、2人の距離も縮まった。 そうして告白が成功したところで映画は終わった。

10 23/06/19(月)00:21:36 No.1069083682

1人で見ては気づかなかったこと。 思わなかったこと。 それも2人で見ると補える。 「アタシたち、あの映画の2人みたいなベストカップルになれてるのかな?」 映画で見た2人。 もどかしいが、確かに相手への愛情はあった。 強く、お互いを想いあう。 結ばれるまでに様々なことがあったが、だからこそ応援したくなる。

11 23/06/19(月)00:26:03 No.1069085417

「系統は違うかもしれないけど、オレはブルーとベストカップルのつもりだけどな。 ブルーのことすごい好きだし、ブルーからもそうだって思えるし」 「…そうね」 手を重ねる。 固い手。 好きな男の手。 それと握り合うと、心が安らぐ。 思い出す。 自分たちが同棲を始めるきっかけになったあの日のことを。

12 23/06/19(月)00:31:49 No.1069087438

あの日、あの時。 夜遅くになった時のことだった。 「あ。もうこんな時間」 「あ。ホントだ」 レッドとのおしゃべりに夢中になっていた自分は、時計を見て驚いた。 すでに12時が近い。 ここまで深夜になるまで気づかなかったとは。 両親もひょっとして心配しているのでは。 レッドと過ごす時間は楽しい。 だけど、だからといって他を疎かにしてしまうとは。

13 23/06/19(月)00:34:07 No.1069088180

「帰るなら送ってこうか?」 「いいわ。 もう遅いしここに泊まる」 「…そっか」 若干、レッドの表情が和らいだ。 こんな時間なので両親が寝ているかもしれないと考えてメールでレッドの家に泊まることを伝える。 それを終えると、レッドに質問した。 「レッド、アタシが泊まるの嬉しい?」 「…うん。やっぱりブルーと一緒にいられると嬉しいから。 ブルーの両親には悪いかもしれないけど」 彼が正直に答える。

14 23/06/19(月)00:39:23 No.1069089865

「うん。アタシもレッドと一緒にいたい。 あなたと一緒にいるの好きだから」 自分も正直になる。 お互いの本音。 それが一致していることに嬉しくなる。 そしてむず痒い感覚も。 「オレたち気が合うよな」 「そうね。すごいそう思う」 「じゃあいっそ一緒に暮らすか?」 レッドの言葉。 特に深い意味もなく、勢いで言ったのだろう。

15 23/06/19(月)00:43:41 No.1069091280

だけど、思う。 それが実現できたらどれほど幸せか。 同じ家で彼と過ごす。 大好きな人と、ずっと一緒。 ブルーにはそれが桃源郷のように思えた。 だから、それを実現させたくてこう言った。 「いいわね!じゃあ明日からやる? 明日の朝一回帰ったら準備するから同棲しましょう!」 「え?」 レッドの困惑の声。

16 23/06/19(月)00:49:58 No.1069093284

本当にそこまで深く考えてはいなかったのだろう。 それは予想していた。 だからこそ、彼に否定される前に引き下がれないところまで攻める。 「えっと、オレ、そこまで本気なつもりは…」 「…ダメなの?」 レッドを見つめて言うと、彼が怯む。 目に涙を浮かべ、上目遣いになる。 「アタシは、レッドと一緒に暮らせると思うとすごく嬉しかった。 なのに、レッドは冗談だから本気じゃなかったって言うのね…」 「い、いや違う! オレだってホントはブルーと一緒に暮らしたいから! それは嘘じゃないから!」 「ホント?ありがと♡」

17 23/06/19(月)00:53:18 No.1069094307

予想通り、言質をとれた。 彼は昔から女の子の涙に弱い。 特に自分に対しては、会った頃からそうだ。 そのことに嬉しさと、利用したことに対しての償いも兼ねて身を擦り寄らせた。 「レッド、好き」

18 23/06/19(月)00:56:51 No.1069095344

「レッド、好き」 「オレもだよ」 彼に返事され、気づいた。 思い出していた当時のセリフ。 それをブルーが思わず口にしていたことに。 「レッドは後悔してない? アタシに乗せられて同棲し始めたこと」 前から、聞きたかったこと。 当時はただ一緒にいられる機会を逃したくなかった。 だから強引にでも自分の意見を通した。 だけど、レッドはそれでいいのか。

19 23/06/19(月)01:01:40 No.1069096711

ひょっとして、自分だけが舞い上がってたのか。 彼の望まないことをしてしまったのか。 不安に思わない日はなかった。 「そりゃあ、急に話進められた時はびっくりしたけどさ。 でも、ブルーと一緒に暮らして後悔したことはないよ」 優しい口調。 だけど、明確な否定。

20 23/06/19(月)01:05:13 No.1069097778

「ブルーさえよかったらさ。 ずっと一緒にいてほしい。 オレと、この家に」 「…うん。ずっと一緒にいる」 彼の言葉の意味。 ただ同棲したいというだけではないのだろう。 それがわかった上で、ブルーは受け入れた。 彼と一緒にいる。 ずっと、永遠に。 そうなるにはブルーがあるものになればいい。

21 23/06/19(月)01:07:56 No.1069098509

「明日、役所から書類もらわないと」 「だったらさ、ついでだし一緒に指輪買いに行かないか? サイズも本人がいたらわかりやすいし」 「えー、ついでって言い方はイヤ」 「ごめん、そこは謝るからさ」 頭を下げてくるレッド。 それに対してもういいよと頭を撫でて許す。 そのまま抱きしめる。

22 23/06/19(月)01:10:38 No.1069099180

彼に愛される。 彼を愛してる。 それを表現したい。 この胸の中だけに抑えきれない。 だからブルーはレッドを強く抱きしめた。 この想いが伝わるように。 「ブルー、苦しい…」 だが、抱きしめ方が悪かった。 レッドが窒息しそうなことに気づくまで、時間がかかってしまった。

23 23/06/19(月)01:10:51 No.1069099243

以上です 閲覧ありがとうございました

24 23/06/19(月)01:15:33 No.1069100324

>そうして、映画をみる。 >その内容は、好きあってる男女が告白しようとしてすれ違うもの。 >2人のしてほしいこと、されたいことが噛み合わない。 >それとは別に、世界の危機まで始まってしまう。 >だけど仲間たちの支えもあって世界は救われて、2人の距離も縮まった。 >そうして告白が成功したところで映画は終わった。 ポケウッド新作レビュー 評価:☆☆☆☆ 本文:豪雨の中ヒロインが主人公へ「一緒に帰ろう?」と笑顔で語りかけるシーンと、主人公が正体と想いを明かしながら「君を連れてはいけないんだ」と敵女幹部と死地へ突っ込んでいくシーンが特に印象的でした。ただあれがないと陰鬱すぎるといえ終盤で唐突に思えてしまう展開があったので-1の星4とさせていただきました。

25 23/06/19(月)01:16:22 No.1069100507

>「明日、役所から書類もらわないと」 >「だったらさ、ついでだし一緒に指輪買いに行かないか? >サイズも本人がいたらわかりやすいし」 >「えー、ついでって言い方はイヤ」 >「ごめん、そこは謝るからさ」 >頭を下げてくるレッド。 >それに対してもういいよと頭を撫でて許す。 >そのまま抱きしめる。 ここ双方が実にらしい

26 23/06/19(月)01:21:04 No.1069101565

家族から引き離されたブルーにとって同棲とは結構重要なことではと思って書きました 二次創作とはいえ好きな男との同棲を再会を夢見た両親との暮らしより優先するということは相当相手に惚れ込んだのだなと

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